くねくね鉄道乗車記　〜新京成電鉄〜

新京成電鉄という鉄道がある。関東以外、いや千葉県以外のひとはしらんだら。千葉県内で完結するだけど、京成津田沼からでて松戸にいたる 26.5キロの路線だ。直線距離だと 16キロほどだというから、ずいぶんとまわりみちをしてくねくねとはしる。むかしっからふしぎでしょうがなかった。


新京成電鉄路線図（みぎはそのうちの新津田沼−京成津田沼間を拡大したもの）

【データ】
新京成電鉄：松戸−京成津田沼間 26.5キロ／250円／1時間 6本運行
京成千葉線：京成津田沼−千葉中央間 12.9キロ／250円／1時間 6本運行
京成千原線：千葉中央−ちはら台間 10.9キロ／350円／1時間 3本運行
※ 3線とも標準軌複線（新京成電鉄の新津田沼−京成津田沼間のみ単線）

うねうねの秘密は、もともと陸軍の演習用の路線だったので、わざわざこんな線形になっとって、それを戦後になって京成がはらいさげをうけたものだということを、さいきんになってしっただけど、国際母語デーの 2月 21日、ついに新京成電鉄にのる機会をえた。

新京成電鉄は京成津田沼で京成本線に接続するだけど、ここで京成本線から分岐する京成千葉線とそれにつづく京成千原線のふたつの路線と一体的に運行される。単純化していうと、京成本線が東西にはしっとるとして、この 3線連合は西北方向から東南方向にななめにはしり、京成津田沼で交差するという図だ。ちなみに 3線連合の東南の終点ちはら台はどの路線とも接続はなく、ここでいきどまりになる。


京成千葉線路線図	みどり台周辺地図

まえのひは千葉大学で地域ＳＮＳ全国フォーラムがあり、そんときはＪＲ総武線で西千葉まできただけど、和光荘で 1泊した当日は京成千葉線のみどり台にでて、そっから京成津田沼、新鎌ヶ谷、松戸方面をめざした。

電車の運行はつぎのとおり、3線連合を一体としておこなわれとる。

【3線とおして】
急行運転はなくすべてふつう電車だが、新津田沼−京成津田沼間のわずかひと駅間をのぞいて複線なので、まちあわせ時間がなくストレスがない。
【新京成電鉄松戸−京成津田沼間】
松戸−京成津田沼間の新京成電鉄内を往復するものが 1時間に 3本と、京成千葉線にのりいれて松戸−千葉中央間を往復するものが 1時間に 3本で、あわせて 1時間に 6本あり、きれいに 10分間隔で運行されとる。
【京成千葉線京成津田沼−千葉中央間】
新京成電鉄区間からのりいれてくるものが 1時間に 3本と、京成千原線にのりいれて京成津田沼−ちはら台間を往復するものが 1時間に 3本と、この区間もあわせて 1時間に 6本の電車が 10分間隔で運行されとる。
【京成千原線千葉中央−ちはら台間】
京成津田沼−ちはら台間を往復するものがすべてなので、1時間に 3本の電車が 20分間隔で運行される。


くだり電車	みどり台駅と時刻表

ＪＲ総武線の西千葉前後が高架になっとったのにたいして、こちらみどり台は地平にあり、ふみきりがちんちんとなるようすや、高校生ががやがやしとるようす、反対方面のホームにいくにも構内ふみきりをわかっていかにゃいかんところなど、いかにも私鉄の駅をかんじさせてくれる。


京成稲毛	検見川	京成津田沼

4両編成の電車は京成稲毛、検見川と各駅にとまっていくけど、そこそこのスピード感はあり、また前面展望も確保されており、満足。のること 13分で終点の京成津田沼に到着。ここまで 9.9キロなので表定速度は時速 45.7キロ。

到着したしま式ホームのむかいがわにはこの駅発で松戸いきの電車がまちかまえており、接続時間わずか 1分でのりかえる。京成本線にのりかえるひとは階段をのぼりおりして、ホームを移動する必要がある。

4両編成の電車は京成津田沼をでる。ちなみに電車は 4両編成か 6両編成のどちらかであり、ローカル路線のあわれさもない堂々たるものだ。いよいよくねくね線路の新京成電鉄だけど、新津田沼までの単線区間はとりわけカーブがきつく、車輪をきしませながらのろのろとすすむ。新津田沼からはふたたび複線区間となり、ペースをとりもどす。地図でみた印象ほどのくねくね感はない。ただし、駅間がちかいので、スピード感はあっても表定速度はひくい。京成津田沼−新鎌ヶ谷間 14.4キロが 24分で表定速度時速 36.0キロ、新鎌ヶ谷−松戸間 12.1キロが 19分で表定速度時速 38.2キロだ。


京成津田沼−新津田沼間	美咲すぎ	初富すぎ

初富をでると線路はおおきくひだりにまがって新鎌ヶ谷となるだけど、みぎてに高架があらわれる。新鎌ヶ谷駅を中心として鎌ヶ谷大仏−くぬぎ山間で連続立体交差事業の最中だ。京成津田沼−新津田沼間につぐ急カーブがおわり、1面 2線しま式のシンプルな新鎌ヶ谷のホームに到着。


初富−新鎌ヶ谷間	新鎌ヶ谷ホーム


通路とのりかえ改札ぐち		新鎌ヶ谷改札ぐち

しま式ホームから地下通路でかいさつにむかうと、途中におなじ京成グループである北総鉄道の連絡改札ぐちがあり、そとにでる改札もとなりあわせにある。北総鉄道はしんがたスカイライナーのはしる成田スカイアクセスの一部をになうものだけど、当初から高架となっとって、新京成電鉄新鎌ヶ谷の高架が完成すると一体の駅になるとおもわれる。共通のでぐちであるきたぐちをでると、みぎのほうに東武野田線の新鎌ヶ谷駅がある。ここ新鎌ヶ谷はみっつの路線が交差する交通のかなめだ。きたぐちをでたところはあんまりなんにもないけど、東武野田線新鎌ヶ谷駅をつきぬけてひがしからひがしみなみ方向には大規模スーパーなどがたちならぶ、鎌ヶ谷市の新都心だ。