鉄道の ない まち 河南町

大阪と 奈良は 山地で へだてられる。きたがわを 生駒 (いこま) 山地、みなみがわを 金剛 (こんごう) 山地って いって、あいだを わる ように 大和川 (やまとがわ)が 奈良から 大阪に むかって ながれる。生駒 山地、金剛 山地 ともども 「かたがわが 急 斜面なのに はんたいがわは ゆるやかな 斜面」って いう とくちょうを もつ、傾動 地塊 (けいどう ちかい)と して しられる。ただし、急 斜面に なっとる がわが 生駒 山地は 大阪 がわ、金剛 山地は 奈良 がわ、って いう ちがいが あるのが おもしろい。生駒 山地の ほうには 生駒山 (いこややま)や 信貴山 (しぎさん)、金剛 山地の ほうには 二上山 (にじょうざん)や 葛城山 (かつらぎさん)、金剛山 (こんごうさん)って いう、ききおぼえの ある やまが ある。


きょう 話題に するのは、みなみがわ 金剛 山地の にしがわ、大阪 がわの ゆるやかな 斜面に 町域の ひろがる 河南町 (かなんちょう)だ。タイトルの とおり、鉄道が ない。とおまきに 南海 高野線 (こうやせん)、近鉄 長野線、近鉄 南大阪線、近鉄 御所線 (ごせせん)、JR 和歌山線河南町を とりまく だけだ。


河南町 周辺 地図 (あきひこ)
河南町 周辺 地図 (あきひこ)

河南町の カナちゃん

河南町は 金剛 山地の 自然に めぐまれる ほか、古墳や 遺跡も おおく あって、ほれらの 遺産を 展示する 大阪府立近つ飛鳥博物館も ある。中世の 詩人 西行 (さいぎょう)の はかや ゆかりの 弘川寺 (ひろかわでら)も ある。また、この おてらが さくらの 名所でも ある ことから、さくらを つかった まちおこしに はげんだり、伝統の あきの だんじり まつりを やったりも しとる。さらに、古代 衣装を きせた フィギュア 「カナちゃん」も つくった。


こんなに みどころ、たのしみどころの おおい 河南町だけど、武田勝玄 (たけだ よしはる) 町長は やっぱり 鉄道が ない ことが いたいって いう。行楽客を よぶにも 町民が つとめに でるにも 不便、って わけだ。1万 7千人 ほどの 人口も へらしたく ない。たのみは 近鉄 長野線。1時間に 4本の 電車 ぜんぶが 南大阪線と 直通しとって、河南町 やくばから 4.3キロ ほどの 富田林 (とんだばやし)まで でや、大阪の 都心の ひとつ あべのまで 30分 たらずで いけるだ。まあ、ちょっと 不便でも 「バスに のりついで、ちょっと 冒険 きぶんで 金剛 山地に むかって かけあがって いく」ってのが 河南町の 位置づけなのかなとも おもうけどね(^_^;)


ところで この 河南町が 町域 ぜんぶで 「ゾーン 30」を やりたいって いう。わが 安城 (あんじょう)でも、市内の 錦町 (にしきまち)や 東栄町 (とうえいちょう)って いう、かぎられた 区域で やる 予定なだけど、「ゾーン 30」の 区域の なかは クルマは 30キロ 以上で はしっちゃ いかん!って やつだ。河南町は これを ひとつの 自治体の 全域で やらあって わけだ。うん、これは これで 住民には 不便かとも おもい、さっきの 「鉄道が ない ことが いたい」って いっとるのと はんたいの こと やらあと しとる ようにも みえるけど、まあ、よそもんが あそびに いく ことを かんがえると、安心して あるけて のんびりできる かんきょうが ととのうって ことで いいのかも しれん。


なんか きに なる まちだった。




(さんこう)