なんさつてつどう

鹿児島県に南薩鉄道(なんさつてつどう)っていう鉄道があった。鹿児島中央から鹿児島線をにしに17.3キロいったとこにある伊集院(いじゅういん)から分岐し、薩摩半島のにしがわをみなみにすすみ枕崎(まくらざき)にいたる鉄道だ。伊集院-枕崎間49.6キロ。全線単線非電化。

南薩鉄道 路線図 (red50kei ローカル私鉄と国鉄)
南薩鉄道 路線図 (red50kei ローカル私鉄と国鉄)
1914年
4月ついたち、伊集院から伊作(いざく)までの18.2キロで開業。
5月とおか、加世田(かせだ)まで延伸開業。伊集院-加世田間29.0キロ。
1931年
3月とおか、枕崎まで延伸開業。これで伊集院-枕崎間49.6キロの全線が開業。
1983年
6月21日、豪雨により全線で運行休止。7月ついたち、日置(ひおき)-加世田間のみ運行再開。
1984年
3月18日、全線廃止。

◇            ◇

いまからちょうど100年まえの1914年に、起点の伊集院からとちゅうの伊作、加世田までが開業。ほのさき枕崎までの全線が開業したのも、戦前の1931年のこと。南薩鉄道ってのは歴史のある鉄道だ。指宿枕崎線が枕崎に到達したのが1963年のことだで、ほれより32年もまえのことだ。加世田から薩摩万世(さつまばんせい)までの支線があったり、知覧(ちらん)までいく薩南中央鉄道が阿多(あた)から分岐しとったりもしたこの南薩鉄道も、1983年の豪雨で運行休止になったのをきっかけに、ほのままつぎのとしの1984年に全線廃止になっちゃった。県都の代表駅、鹿児島中央にでるのに、指宿枕崎線だと87.8キロあるのに、南薩鉄道と鹿児島線ののりつぎだと66.9キロと、こっちのほうが20.9キロもちかみちなのにだ。かなしい。

ところで、まあはい廃止されちゃった鉄道ではあるけど、この南薩鉄道の開業100年記念の展覧会があるっていう記事をめにした。鉄道の記憶を次世代へひきつぐってことで、写真や資料、おもいでばなしなんかを募集しとるだげな。

鹿児島交通加世田ステーションにある蒸気機関車(南日本新聞社)
鹿児島交通加世田ステーションにある蒸気機関車
(南日本新聞社)

※ 写真は「おいろなおし」のため工場から搬出した蒸気機関車南さつま市鹿児島交通加世田ステーション)


(さんこう)