セントレアの発展のためには名古屋を中心とした鉄道網の充実を!

きょう2015年2月17日、セントレアが開港10周年をむかえた。まずはおめでとう\(^ ^)/だけど、いままでの低迷をもりかえしまっと発展するためには、名古屋を中心とした鉄道網の充実をはからにゃいかん。

低迷

ただ、2008年のリーマンショックやら2009年しんがたインフルエンザの流行やら2010年のJALの経営破綻のえいきょうやらで、利用は低迷しとる。さいきんはうわむきになってきたとはいえ、ほいでも便数も最盛期からへっとるわ、着陸数も国内主要6空港のなかでいちばんすくないわっていうような状況だ。

  • セントレアの国際線の就航便数(ちゅうにち)
    セントレアの国際線の就航便数(ちゅうにち)
    • 旅客
      いちばんおおかったのが開港3年めの2007年なつの週351便。ほっから一時は週258便に縮小。2015年2月15日現在で週295便にまで回復。
    • 貨物
      。2005年ふゆと2006年なつに週52便あった。これが週12便にまでおちこんだ。ANAやドイツおおてDHLエクスプレスの誘致でいまは週28便になっとる。
  • 国内主要6空港の年間着陸回数(ちゅうにち)
    国内主要6空港の年間着陸回数(ちゅうにち)
    • セントレア
      開港当初の2005、6年度は5万回をこえとった。2007年度に減少に転じ、2008年のリーマンショックからの景気低迷で2011年度は4万1千回に。さいきんは回復基調にあるとはいえ、2013年度も4万5千回にとどまっとる。国内の主要6空港で2005年度実績をしたまわっとるのはセントレアだけ。
    • ほかの5空港
      リーマン后のたちなおりがはやく、ぎゃくに実績をのばした。羽田は2013年度に20万回のおおだいにのり、福岡は8万回をこえた。当初はセントレアとかたをならべとった那覇が2012年度に7万回を、関西も6万回をそれぞれ突破し、セントレアにおおきくみずをあけとる。

反攻のはじまり

ところで、いいはなしもある。空港島対岸のまえじまの活性化と、2本めの滑走路の実現にむけての調査費の予算化だ。ながいあいだ雑草におおわれとった前島だっただけど、2年まえの工場兼直売所の「めんたいパーク」の設置をきっかけにいっきに他県ナンバーのクルマがおしよせるほどのにぎわいになっとるだ。また、滑走路についてはこれまで1本しかないことで、24時間空港の本来の性能を発揮できんどったものが、やっと2本めの実現への第一歩がふみだせるってわけだ。

  • まえじまの活性化
    • 2005年の開港当時、まえじまへの進出を表明しとったのは「Jホテルりんくう」の1社だけだった。ほのあともリーマンショックがおいうちをかけ、愛知県企業庁が造成したナゴヤドーム18個分の土地87ヘクタールは、ながいあいだ雑草におおわれとった。
    • ところが、辛子めんたいこ製造の東京かねふくが2年まえ、工場兼直売所の「めんたいパーク」をもうけると、状況は一変。隣接する会員制量販店コストコの中部空港倉庫店には連日、他県ナンバーのクルマがおしよせる。サーキットコースや温浴施設などをそなえた国内最大級の商業施設「イオンモール常滑の開業もこの2015年あきにひかえ、まえじま全体で年間2千万人以上の集客が予想される。愛知県がうちだした不動産取得税の軽減などの優遇策がよびみずとなり、いまやまえじまは注目スポットにうまれかわった。
  • 2本めの滑走路の実現にむけて
    • 東京、永田町の衆院第一議員会館に昨年2014年7月末、東海3県の政財界の幹部らがかおをそろえた。セントレアの2本め滑走路実現にむけ、国会議員に協力をもとめる陳情会。まねかれた国土交通省の田村明比古航空局長のあいさつは、出席者にすくなからぬおどろきをあたえる。
      「2015年度政府予算の概算要求に、セントレアに関する調査費をもりこみたい」
      概算要求を決定する1か月もまえ。ましてや過去3年間は要望しても「ゼロ回答」がつづいた。「とまっとった時計のはりがようやくいごきだした」ってセントレア議員連盟事務局長の伊藤忠彦衆院議員が万感のおもいでいう。
    • 2015年1月じゅうよっか発表の2015年度予算案に3千万円が計上された。国土交通省は「リニア中央新幹線の2027年開業をみすえたセントレアのありかたをさぐる」って説明し、2本めありきではないけど、ぢもと関係者は「2本めへのおおきな一歩」ってくちをそろえる。
    • 国内の国際拠点空港のうち滑走路が1本しかないのはセントレアだけ。2本めは開港まえから将来構想として俎上(そじょう)にのせており、ぢもとの悲願だ。伊藤忠彦衆院議員は「10年たっても、未完の空港」ってなげく。

まっと飛躍するために

ほんで、これからセントレアがまっと飛躍するにはどうせやあいいかだ。まえじまの活性化よし、2本めの滑走路やかくやす航空専用ターミナルの設置もよしだけど、なによりだいじなのは名古屋圏、中部圏自体がしっかりとひとつの経済圏、生活圏、文化圏をなすことだ。しっかりした圏域も形成しとらんのに空港だけがはんじょうするなんてことはありえんだ。

ほじゃ、しっかりした圏域を形成するための条件はなにか。鉄道だて。名古屋を中心とした鉄道網が充実してこそ、名古屋圏、中部圏っていう圏域の形成がすすむ。

静岡と滋賀は東海道新幹線でつながっとるでよし。長野へはワイドビューしなのがいっとるけど、まっとはよいけるようにならにゃいかん。ほのむこうの新潟へは東京まわりの新幹線でいかにゃいかんっていうなさけなさだ。ワイドビューしなのをのばすかたちで、名古屋から新潟を一直線でむすばにゃいかん。ワイドビューえちごだ。山梨もなさけない。2027年にリニアでつながるとはいえ、とちゅうの住民をまったくひろわず、リニア甲府駅も鉄道連絡がないっていうばかばかしさだ。やっぱりワイドビューしなのを塩尻で分岐し山梨方面にむかう特急がいる。ワイドビュー風林火山っていうなまえがいいか。

富山はワイドビューひだがいっとるけど、本数もすくないし時間もかかりすぎる。高山線の大改良をせにゃ。長良川鉄道もいかせる。いまは北濃(ほくのう)ってとこでいきどまりになっとるけど、さいしょの予定どおり九頭竜(くずりゅう)から福井方面につなぐほか、まっすぐきたにのばして城端線(じょうはなせん)につなぎゃあ、富山県第二の都市、高岡につながる。起点も美濃太田じゃなくて、犬山線新鵜沼(うぬま)か東海道線の岐阜あるいは名古屋本線名鉄岐阜にかえたいとこだ。

金沢、福井はどうだ。北陸新幹線が金沢、福井、敦賀とのびてくるにしたがって、名古屋からは不便になってっちゃうだけど、名古屋、大垣方面からこいつをむかえにいく線をはよかんがえたい。

さいごに三重県近鉄沿線は基本的に問題ないだけど、速度は標準軌をいかした200キロ走行をせにゃいかん。熊野方面はワイドビュー南紀がいっとるけど、ワイドビューひだとおなじく本数もすくないし時間もかかりすぎる。やっぱり紀勢線(きせいせん)の大改良をせにゃ。

こうして名古屋を中心とした鉄道網の充実がはかれて、名古屋圏、中部圏がしっかりとした圏域になって、はじめてセントレアの発展もある。


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