郡上八幡のえきが開業時のすがたにもどる - 2017.4.24

長良川の清流にそって北上する長良川鉄道郡上八幡のまちにいくには支流の吉田川(よしだがわ)ぞいのほうにはいっていかにゃいかんだけど、さらに長良川上流の美濃白鳥(みのしろとり)や北濃(ほくのう)のほうにいかにゃいかんくて、ほうもいかん。やむなく、まちからおおきくにしにはずれたとこに郡上八幡のえきはできた。おれもいっかいこのえきでおりただけど、まちまであるいて20分もかかったよ。

郡上八幡駅の位置図(あきひこ)
△ 郡上八幡駅の位置図(あきひこ)

ただ、まちからおおきくはずれとるっていっても、えきほのもんはかなりりっぱなもんだ。ほのときのようすをこんなふうに記述しとる。
「おりた さがり しましき ホームから こせんきょうを わたって、かいさつの ある あがり かためん ホームに いく。なんと、ゆかめんまで きで できた こせんきょうだ。なんじゅうねん まえから 時間が とまっとるのか」
「かいさつ よこの きの ベンチも じーんと くる。かいさつを でた 駅舎内も 開業した ときの まんまだ。かいさつの うえには、おおきな 時計と おおきな 時刻表が かかげて あり、きっぷを うる まどぐちが あり、にあつかいを する まどぐちが あり、きの ベンチが おいて ある まちあいしつが ある」
20140113 11:12 郡上八幡 こせんきょう 階段 20140113 11:16 郡上八幡 駅舎と あがり ホーム
うん、1929年の開業時のままのふぜいをたもっとっただ。おとずれたのは2014年のことで、ほの1年あとの2015年に有形文化財に登録されただけど、なるほどってうなずける。

ほいで、こんかいの開業時のすがたへの復元だ。郡上市の工事としておこなわれ、この2017年4月にじゅうよっかに完了する。ちゅうにちがつぎのようにつたえる。

4月24日、開業当時のすがたに - 長良川鉄道郡上八幡
  • 郡上市が昨年2016年10月から進めている長良川鉄道郡上八幡駅の改修工事は、2017年4月24日に完了する。駅舎の外観を1929年の開業当時の姿に復元し、観光拠点の機能を整える。工事は大詰めを迎え、住民らは「地域のにぎわいにつながってほしい」と期待を高めている。
    改修中の郡上八幡駅(ちゅうにち)
  • 駅舎は2015年に登録有形文化財になった。過去に屋根や窓に修繕が加えられており、改修で開業当時の面影をよみがえらせる。屋根はひし形の模様を敷き詰めたように仕上げ、窓枠も木製にする
  • 駅舎内は観光拠点の機能を強化。観光案内所を設け、案内人を常駐させる。軽食を調理して提供し、土産物販売コーナーを新設する。
  • 周辺の設備も一新。駐車場を19台分から48台分に広げる。軽トラ市などを開ける広場も新設。バスの乗降棟を新築し、雨にぬれずに駅舎まで行けるようにする。トイレを改築し、車いすでも使える多目的トイレを設ける。
  • 郡上市の担当者は「駐車場も広げたので、鉄道利用者だけでなく、車で来る観光客にも立ち寄ってほしい。駅前の活性化につなげたい」と話す。
  • 郡上八幡駅は、観光施設が集まる郡上市八幡地区の中心部から2キロほど離れており、周辺のにぎわいに乏しい。駅近くで旅館を営む女性も工事の完成を心待ちにする。「観光客から『駅に来ても何もない』とか『郡上八幡って観光地だと思っていたのに』という声を聞いたことがある。観光客も地元の人も楽しめるにぎやかな駅になってほしい」
    【4月24日、開業当時のすがたに - 長良川鉄道の郡上八幡駅:岐阜:中日新聞(稲垣時太郎さん)|2017年3月24日】

◇            ◇

なるほど、駅舎を復元するだけじゃなくて観光案内所やみやげもんの販売所をおいたり、軽食がたべれるようにしたりもするだね。やっぱりおれもほのときのさびれぶりをこんなふうに記述しとる。
「ただ、むかしと ちがうのは、さわがしさが きえた ことだ。駅員さんが ひとり おるのが 確認できただけど、かいさつを とおるのに、検札も ない。きっぷを かう ひとも ない。てにもつを たのむ ひとも ない。列車に のりに くるのは、ごく わずかの 人数。まちあいしつにも ほとんど ひとは おらん。たまに えきまえに はいって くる バスも、のりおり なしに ほの まま とまりも せずに ひきかえして いく」
駅舎復元開業によって郡上八幡のみどころがまたひとつふえるわけだけど、観光案内所の設置などのてこいれによって、むかしのようなにぎわいがもどるといいね。


(さんこう)