なんでフリーゲージトレインにこだわる - 長崎新幹線

九州の首都福岡の博多から九州のにしのはし長崎をむすぶのが長崎新幹線。全長142.7キロで2023年はるの開業をめざす。博多から新鳥栖までの26.3キロは九州新幹線と共用。新鳥栖から武雄温泉までの50.4キロは、長崎線佐世保線にまたがる在来線を活用。武雄温泉から長崎までの66.0キロは、新幹線用のべつ線を利用。

50.4キロの区間だけでも在来線活用区間があることは「すくい」ではあるだけど、どういうわけか新幹線がはしれるようにレールはばをひろげて標準軌にすることなく、フリーゲージトレインとかいうもんを開発してこの長崎新幹線をはしらせえってしとった。九州新幹線共用区間は車輪のはばを標準軌にあわせて、在来線区間狭軌にせばめて、さいごの区間はまた標準機にひろげてはしるってわけだ。でも、過去形になった。いっくら走行試験をかさねても、やっぱり「車軸にちいさなきずがのこる」だげな。ほやほだ。車輪と車軸の関係ってのは固定一体じゃなきゃいかんもんを、フリーゲージトレインはこれを可変にするっていうだ。いちばんゆるがせにしちゃあいかん部分をゆるゆるにしちゃって、安全なわけがない。ほれと、ねだんの高さも問題だ。フリーゲージトレインはふつうの新幹線の2.3倍もするっていう。ほやあかんわ。ってことで、長崎新幹線は、博多からのった在来線特急を武雄温泉で新幹線にのりかえるっていう、リレー方式での開業を余儀なくされることになった。

長崎新幹線の経路図
(長崎新幹線の経路図)

いや、ほれにしても、なんで在来線区間標準軌に改軌せんのかふしぎでしょうがない。山形新幹線秋田新幹線もほいでやっとるじゃんか。なんでフリーゲージトレインにこだわるのかふしぎでしょうがない。これまでの巨額の投資がふいになることをよしとせんのか。計画を中止することで、だれか実力者の面目をつぶすことになるのか。


(さんこう)