がんばれ、三陸鉄道!

地震が おこった 3月 11日の うちは、本社とも 連絡が とれんかった ほどだった。

  • 岩手県 沿岸を はしる 三陸鉄道は、宮古市 (みやこし)に ある 本社と 連絡が つかん 状態って いう。(2011年 3月 11日 23時 6分)



それでも 被害を うけんかった わずかの 区間でもと、陸中野田 (りくちゅうのだ)−久慈 (くじ)間を 3月 16日から、宮古−田老 (たろう)間を 3月 はつかから 運行 開始した。


三陸鉄道 北リアス線の 災害 復興 支援 列車 (時事)
災害 復興 支援 列車 (3月 23日 宮古駅) (時事)

  • 岩手県の 三セク 三陸鉄道 北リアス線は 交通 手段を うしなった 地域の あしと して、つなみの 被害を まぬがれた 区間に かぎり、1日 3往復の 「災害 復興 支援 列車」を 運行しとる。料金は 無料。三陸鉄道は 「たいへんな ときだからこそ 利用者に 恩 がえしできれば」と はなしとる。
  • リアス式 海岸を ぬう ように はしる 北リアス線は、おお つなみで 一部の 駅舎や 線路が 大損害を こうむった。ただ、燃料の 軽油が 確保でき、陸中野田−久慈間 11.1キロで 3月 16日、宮古−田老間 12.7キロで 3月 はつか*1に 運行 開始。被害を うけた ひとたちの かいだしに ひとやく かっとる。
    三陸鉄道 北リアス線 陸中野田 (りくちゅうのだ)−久慈 (くじ)間 路線図三陸鉄道 北リアス線 宮古 (みやこ)−小本 (おもと)間 路線図
    北リアス線 陸中野田−久慈間
    北リアス線 宮古−小本間
  • たかさ 10メートルの 巨大 防潮堤が 決壊した 宮古市 田老 地区に むかう ワンマン 列車には 3月 23日、ゆきが まう なか、宮古駅から 被災者ら 20人を こえる きゃくが 乗車。高校 1年の むすめと いっしょに 日用品を 購入した 42才の おんなの ひとは、自宅を ながされ おっとの 実家に 避難中だけど、「これで すこしずつ しごとにも かよえそう」と ほっと した ようすだった。



けなげに 「災害 復興 支援 列車」を はしらせる 三陸鉄道だけど、運行を 再開した ところ 以外の 大半の 区間は 復旧の みこみが たたんほど 被害が ひどい。

  • 三陸の リアス式 海岸 ぞいを はしり、「さんてつ」の 愛称で したしまれとる 三セク三陸鉄道が 存続の 危機に たたされとる。ひがしにほん地震で 高架橋が 崩落するなど、復旧 費用は 100億円 かかるとの みかたも ある。会社 単独の 復旧は 困難で、資金の めどが ついても 全面 再開まで 1年 以上 かかるって いう。
  • 三陸鉄道は 岩手県や 沿線 自治体などが 出資して 1981年 設立。宮古−久慈間 71.0キロの 北リアス線や、盛 (さかり)−釜石間 36.6キロの 南リアス線を 運行する。2009年度は 利用客 約 89万人。岩手県などから 1億円 以上の 経営 損失 補助金を うけ、実質 あかじ 状態だった。
  • 地震の 被害で、南リアス線釜石市の 吉浜−唐丹 (とうに)間の 高架橋が 落下、平田 (へいた)−釜石間の 大渡川鉄橋は 橋脚に ひびが はいり、線路が 寸断された。北リアス線も 島越 (しまのこし)など 駅舎が 壊滅。北リアス線は 一部 区間で 運行を はじめたけど、南リアス線は 損壊が おおきく 復旧の めどが たっとらん。
    三陸鉄道 南リアス線 路線図トンネルから 熊野川を こえる 高架橋が 落下した 三陸鉄道 南リアス線 (2011年 3月 31日 釜石市で 稲垣淳氏 撮影) (まいにち)
    三陸鉄道 南リアス線 路線図
    (まいにち)
  • 唐丹から つき 2回、釜石 市内の 病院に かよう 85才の おとこの ひとは 「鉄道が ないと 往復で 数千円 タクシー代が かかり、通院できん」、家族が 唐丹を 利用する 52才の おとこの ひとは 「復旧費が 巨額なら 廃線も しょうがないけど、代替 バスなど 地域の あしは のこして ほしい」と はなす。
  • 現行の 鉄道 施設 災害 復旧費 補助 制度では、復旧 工事費の うち くにと じもと 自治体が 各 25%、鉄道 事業者が 50%を 負担する。三セクは じもと 自治体が 事業者分の 負担も せまられる ため、岩手県の 担当者は 「工事費に 100億円 かかるとの 試算も ある。くにの さらなる 支援なしに 復旧は 不可能」と あたまを かかえる。
  • 国土交通省の 担当者も 「こんかいの 地震は 通常の 災害と ことなり、被害を うけた 自治体の 負担は はかりしれん。鉄道の 復旧に ついて くにの 補助率を 拡大したり、ちがう わくぐみに よる 支援も 検討したい」と はなしとる。

どうか 復旧の ための 費用 100億円を くにで 支援して ほしい。
三陸 地方の 復興に むけて!




(ねたもと、さんこう)

 

*1:4月 いつか 現在では、宮古−田老間から さらに 延長して 宮古−小本 (おもと)間 25.1キロで 運行しとる。