へっかいふるい
初夏ってほどのあつさをかんじるひになった。5月のあるひ、あさから電車にのった。しゅっぱつは碧海古井。7時22分の名鉄岐阜いきふつうにのる。先頭車両の番号が3623とある。3500系車両だ。いま、名鉄の電車のなかで、パノラマスーパーをのぞいていちばん視界にすぐれるやつだ。座席はベンチシートで、貫通とびらのうえにLED式案内表示器がある。100キロ、110キロ、120キロって速度表示があがるごとに興奮する。ただ、このときは通勤時間帯。電車はぎゅうづめでみうごきもままならず、興奮するどころじゃない。
みなみあんじょう、きたあんじょう、しんあんじょう
電車はみなみあんじょう、きたあんじょうとすすんで、名古屋本線と合流するしんあんじょうまで、車内はぎゅうづめ状態がつづき、写真をとるどころのはなしじゃない。いや、ほれにしても、リュックをしょったままのるのはやめてくれんかな。てにさげや、どいだけひろびろすることか。ほれと、とびら付近にとどまるのね。このときじゃないけど、とびら付近はぎゅうづめ、なかはすきすきってことがあったよ。
うしだ
しんあんじょうでちょこっとすいて、牛田にとうちゃく。ここもようけのってくるわ。「まあすこしなかのほうへおつめください」の車掌さんのこえもむなしい。なんとかホームにむけて写真をとってみる。
ちりゅう
知立のてまえだったか、きのうのふみきり支障のおわびがはいる。トラックがふみきりにたちおうじょうしちゃったことが原因で、名鉄がわるいじゃないだけどね。ただ、利用者に迷惑がかかったことにはちがいなく、こうやってあやまってくれるだ。
定刻の7時38分より1分ほどおくれて、知立にとうちゃく。ホームにまっとるひとたちはこの電車をまっとるわけじゃない。つぎの7時42分の名鉄岐阜いき快速特急をまっとるだ。わが名鉄岐阜いきふつうからもどばーっとひとがおりて、車内はがらがらになる。吉良吉田始発のこの名鉄岐阜いきふつうだけど、ここ知立から再出発するってかんじだ。
ひとつぎ
一ツ木。おーっ、ホームにいっぱいひとがまっとる。
ふじまつ
富士松。ここも、ホームにいっぱいひとがまっとる。
とよあけ
境川をわたると尾張で、さいしょが豊明。はんたい線の副本線に東岡崎いきふつうがとまっとるのがみえる。
わが名鉄岐阜いきふつうはそとがわの副本線にはいって、2本の通過電車まちをする。
名鉄岐阜いき快速特急パノラマスーパーが本線をかけぬけていく。
つぎにかけぬけていったのは名鉄岐阜急行で、まえがあか、うしろがぎんいろの混成車だった。名鉄はこういうのがおおい。
豊明とうちゃくから5分后の7時51分にしゅっぱつ。車内にたちきゃくもだいぶふえた。
ぜんご
つぎの前后もまた副本線にはいる。ここでもまた2本の電車にぬかれるだけど、1本は通過でまあ1本は停車するやつだ。速達列車もあるのに、副本線のホームにまっとるひとたちは鈍行にのるだ。このさきのふつう停車駅でおりるひとも相当数おるってことだ。
名鉄岐阜いき快速特急が本線を通過していく。まえがあか、うしろが1700系の混成車だ。
つづいてぎんいろ電車の弥富いき急行が本線にはいってきて、おおくのひとがのりこんでいく。ちなみにこの電車はふつう電車として碧海古井を7時34分にしゅっぱつしたものが、しんあんじょうで増結して急行に昇格してここまできたもんだ。
ちゅうきょうけいばじょうまえ
前后をでて、さあ、中京競馬場前!っておもったとこで、あれ? はんたい電車がとまっとるにしちゃあ、位置がやけにひだりにおる。ちかづいて、ほんもんのはんたい電車がきたとこでわかった。さいしょにはんたい電車ってみえたのは、前后をさきにでた弥富いき急行だっただ。まんだこんなとこでとまっとったのかん。あさの通勤時間帯は電車も過密で、こんなこともあるだ。中京競馬場前のしゅっぱつ時刻で、急行が8時1分で、ふつうが8時3分と、たった2分の間隔でしかない。
やっとこ中京競馬場前にとうちゃく。弥富いき急行がいったとこなのに、まんだホームにこんなにひとがのこっとる。ふつう停車駅でおりるひとがおおいってことを、また、かくにん。いや、ほれにしても、あさのホームは活気があっていいね。
ありまつ
2両編成の豊明いきふつうとすれちがい。
有松にとうちゃく。ここも、けっこうのってくるわ。伝統的建造物保存地区の指定をうけてこれからまっと発展していくか。
さきょうやま
左京山。ひるまはのりおりするひともまばらなこのえきが、あさはこんなににぎわっとるとは。車内もまたぎゅうづめ状態になってきて、「まあすこしなかのほうへおつめください」の放送がはいる。
なるみ
高架をあがるとちゅうで国府いき急行とすれちがい。なんと、あか、ぎん、あかのまだら電車だ。
つづいて豊明いきふつうとすれちがい。
高架2面4線の鳴海にとうちゃく。ふつう電車だけど本線にはいる。ここは名鉄としては例外的に、そとがわ線が本線でうちがわ線が副本線になるだ。ここは緩急接続駅で、ひるまなんかにぎわっとるのに、どういうわけかおりるひとがほとんどおらんかった。
もとほしざき
地平におりて、本星崎。をーっ、ひとがいっぱいだ。ところで、さっきからとなりにたっとるおんなのひとのしょうリュックが、わがせなかをおしとって、だいぶ不快感がたかまってきた。まいにち、ぎゅうづめ電車にのるひとたちのたいへんなことよ。
もとかさでら
はんたい線の副本線に東岡崎いきふつうのとまる本笠寺にとうちゃく。
わが名鉄岐阜いきふつうは副本線にはいる。通過電車を1本やりすごしてから、しゅっぱつ。いや、ほれにしても、たった1分のまち時間のうちに通過電車をとおすとは、かみわざか。
さくら
桜がまた、ホームにまっとるひとがおおかった。おりるほうもぞんがいにおりて、ちょっとすく。こっからあるいてちょっとのとこに、地下鉄桜通線の桜本町駅があるだけど、のりかえるひともおるのかな。
よびつぎ
呼続。いよいよ大都会名古屋がちかづいてきただけど、この木造のホームうわやはちょっとふつりあいか。
ほりた
高架をあがって堀田にとうちゃく。副本線にだけホームのあるえきだけど、本線を通過する電車はなかった。
空港特急とすれちがいながら堀田をしゅっぱつ。
じんぐうまえ
神宮前は、河和発の名鉄一宮いき急行と同時進入。ここ神宮前は名古屋本線に常滑線が合流してくるとこで、セントレア、常滑方面、河和、知多半田方面からの電車もやってきて、とってもにぎやかだ。同時進入した名鉄一宮いき急行とほとんど同時にしゅっぱつ。つぎの金山までは複々線になっとって、とちゅうまでわが名鉄岐阜いきふつうとならんではしる。
かなやま
あかい電車とすれちがう。
河和発の名鉄一宮いき急行にさきんじて金山にとうちゃく。こっからまた、複線にもどるだ。金山は東海道線、中央線、地下鉄名城線、地下鉄名港線との総合駅で、ここでおりるひとがおおかったのはとうぜんとして、おりた以上のひとがのってきたのは意外だった。たまたま先頭車両だでほだったのか。
さんのう
豊川稲荷いき急行とすれちがい。
しましきホームの山王にとうちゃく。むかしはナゴヤ球場前だったえきだけど、ぞんがいにのりおりがあって、乗客もふえた。
めいてつなごや
内海いき急行とすれちがい。線路のまっすぐむこうに摩天楼がそびえる。
地下にもぐって名鉄名古屋となる。おれが保育園のころから、地下にもぐると名古屋だーっ!っておもうもんだった。とうちゃくは定刻の8時31分より2分おくれとなった。ここで車内がどばーっとすいたのはもちろん。おれも電車をおりて、ふつう電車のりとおしのたびをおえる。
(さんこう)