奥大井(おくおおい)はいちばんおくの井川(いかわ)までいったほのかえりのはなしになる。
◇ ◇
井川線の終点、井川ではだんごのみそやきをくっただけで、かえりの列車にのる。ついたのが12時6分でかえりの列車が12時33分。たった27分の滞在だけど、ここまできたっていうことがだいじなだ。まわりにとくにみてまわれるとこもなく、つぎの列車の14時49分まで時間のつかいようがない。
最后尾の客車にのっていく。山岳鉄道だ。
12時51分、のることひとえきの閑蔵(かんぞう)にとうちゃく。列車をおりる。
ここで「きんじて」をつかう。えきでまっとってくれたバスの運転士さんについて、閑蔵駅前(かんぞうえきまえ)バス停までいく。井川線の起点、千頭(せんず)からここ閑蔵まで、鉄道に平行してバス路線があるだ。
しゅっぱつまでのつかのま、まわりをみてみる。みなみに民家がある。きたには道路案内の看板があるだけで、井川駅のある井川ダムまでいけるほか、さらにほのおくのキャンプ場や温泉にいけることがわかる。13時ちょうど、閑蔵駅前をしゅっぱつ。
(10) 閑蔵駅前バス停付近から - したのほうをみる、(11) うえのほうをみる
接岨峡温泉(せっそきょうおんせん)バス停に停車。接岨峡温泉駅と接続するバス停だ。しゅっぱつして、ひだりにつりばしをみる。
(12) 千頭いきバス - 接岨峡温泉バス停、(13) つりばし
湖上入口(こじょういりぐち)バス停に停車。なんにんかのってくる。
おーっ! しゅっぱつして、ひだりしたに、みずうみにかかるはしがみえる。まんなかは対岸からでっぱっとるみさきにかかっとって、ほこにえきがある。はしはレインボーブリッジで、えきは奥大井湖上駅(おくおおいこじょうえき)だ。いきに列車でとおったときもほーっておどろいただけど、うえのほうからみおろすふうけいはさらにすばらしい。いまこっからのったひとたちも、えきで列車をおりたあとどっかの展望台にのぼって、このすばらしいふうけいをみたにちがいない。
長島ダムバス停は長島ダム駅と接続するバス停だけど、のりおりなし。バス停をすぎたとこで、ひだりに長島ダムをみる。
奥泉(おくいずみ)バス停に停車。なんにんかがおりる。りっぱなバス停で、どういうわけか登呂遺跡風のたてあなしき住居や弥生人の像なんかもある。こっからは寸又峡温泉(すまたきょうおんせん)いきのバスもある。
定刻の13時30分より2分はやく終点の千頭駅前バス停にとうちゃく。バスをおりる。いや、閑蔵駅前バス停からここ千頭駅前バス停までたったの30分だ。井川線の列車にのりつづけとったら、閑蔵から千頭まで1時間30分もかかるっていうのにだ。井川線の鉄道としての意義ってなんだ。
ひるをまんだだんごのみそやきしかくってなくてはらがへっとるだけど、とりあえずえきのかいさつのほうにいってみる。いや、ほれにしてもこの千頭駅前のにぎやかなこと。井川線のアプト式列車にのるひと、大井川本線の蒸気機関車にのるひと、クルマで奥大井や大井川ぞいにきてここでいっぷくしていくひとたちでにぎわっとるだ。理解した。井川線も大井川本線も観光鉄道なだ。実用性はなくても、のること自体をたのしむ鉄道なだ。
大井川本線のホームにちょうど蒸気機関車がとまっとって、ひとだかりになっとる。駅員さんにことわってかいさつをはいって、見学。前近代の遺物で公害もだしながら走行するもんではあるけど、なんかこう、ひとでをかけていごかしてやっとるっていうようすにみんなが共感するだ。
(23) 千頭 - 蒸気機関車(C5644)(先頭)、(24) (運転室)、(25) (テンダー)、(26) (機関部)
井川線のホームからはちょうどアプト式列車がしゅっぱつするとこだ。
おんなの車掌さんがひとつひとつの客車のとびらをしめてまわる。かけあしだ。
こんなちっこい車輪の列車だ。
発車オーライ! おんなの車掌さんがこえをかける。
最后尾の電気機関車がホームをでていくまでみとどけて、かいさつをでる。
さて、ひるめし。えきまえのそばやさんでとろろ山菜そばを注文。ひといきつく。いや、「きんじて」をつかったのもこのひといきつく時間がほしかったでだ。ほじゃなきゃ、ここではたった14分の時間しかなくて、ひといきつくどころじゃなかった。
えきの売店でまごへのみやげに蒸気機関車のおもちゃと、うちへのみやげにわさびのしぐれをかって、かいさつをはいる。じぶんへのみやげに鉄道むすめタオルをかったことはないしょだ。
のるのはホームみぎの電車だけど、ひだりに汽車がとまっとる。かわね路号だ。汽車だけど最后尾に電気機関車がくっついとる。先頭の蒸気機関車だけじゃちからがたらんくて、補助動力としてこうやってくっついとるって、まえにきいた。いろは蒸気機関車や客車にあわせてくろにしてある。しぶい。
(34) 千頭 - 電気機関車(E101)、(35) (側面)
さて、これからのる電車は、いきとおんなじ南海号だ。車両番号はうしろが21004、まえが21003。塗装ははげはげ。動態保存だっていうけど、まあちょっとなんとかならんかな。
(36) 千頭 - 金谷いきふつう(うしろ)、(37) (21004)、(38) (21003)、(39) (まえ)
むかいにかわね路号の客車。
14時35分、ひだりにかわね路号の客車から蒸気機関車をみながら、わが南海号はしゅっぱつ。
(41)、(42)、(43) 金谷いきふつう - 千頭しゅっぱつ(かわね路号)
大井川ぞいに南下して、川根温泉笹間渡(かわねおんせんささまど)。けっこうのりおりあり。ここも観光のひとつの拠点か。
どてのさくらごしに大井川のみえる大和田(おわだ)。
終点のひとつてまえの新金谷(しんかなや)。きのホームうわやが旅情をさそう。
15時47分、金谷(かなや)にとうちゃく。かいさつまでのほそいホームにどばーってひとがあふれる。みんな奥大井、大井川をたのしんできたひとたちだ。
JRのかいさつをはいりなおす。かいさつ直結のホームに313系の熱海いきふつうがはいってきて、いっぱいのっていく。
ホームからおりる地下道をとおって、はんたいのホームにあがって、211系の浜松いきふつうがくる。いや、熱海いきのほうがのるひとがずっとおおいぞ。名古屋方面より東京方面からあそびにくるひとのほうがおおいのか。15時53分、金谷をしゅっぱつ。16時6分、掛川(かけがわ)にとうちゃく。
かいさつをはいりなおして、掛川16時39分の新大阪いきこだまにのる。
17時8分、豊橋にとうちゃく。かいさつをでて広小路のかつどんやさんでかつどんをくう。
豊橋からは名鉄。18時2分の新鵜沼いき快速特急にのる。車両は1700系貴婦人。18時21分、東岡崎にとうちゃく。えきビル1階のロッテリアでいっぷく。
(57) 東岡崎 - 新鵜沼いき快速特急(1704編成6両*1)
また東岡崎のかいさつをはいって、19時24分の犬山いきふつうにのる。車両は4両編成の6000系かんつうがたで、系統板つき。
19時34分、しんあんじょうにとうちゃく。西尾いきふつうにのりかえ。車両は2両編成の6800系きんぎょばち。19時37分、しんあんじょうをしゅっぱつ。19時45分、古井にとうちゃく。往復376.6キロ、ひがえりのたびをおえる。
(62) しんあんじょう - 西尾いきふつう(6811編成2両)
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(さんこう)
- たぬきものがたり - 井川駅 - おぼえがき|2018/04/02
- 千頭から井川まで - 2018年3月28日 - あきひこゆめてつどう|2018/04/02
- 2018年3月28日、千頭(せんず)からまたさらに大井川をきたに井川(いかわ)までいく。
- 金谷から千頭まで - 2018年3月28日 - あきひこゆめてつどう|2018/03/30
- 2018年3月28日、金谷(かなや)からさらに大井川をきたに千頭(せんず)までいく。
- 古井から金谷まで - 2018年3月28日 - あきひこゆめてつどう|2018/03/29
- 2018年3月28日は東海道をひがしに金谷(かなや)までいく。
*1:まえに付属する2両の車両形式は未確認