本揖斐駅の あとを たずねて

一面の ゆき げしきの なか、本揖斐駅 (ほんいびえき)の あとを たずねた。

大垣から 養老鉄道に のって きたに すすみ、終点の 揖斐駅に 到着。この まわりには 駐在所やら みせやさんやらも あって、いちおう 「えきまえ」って いう かんじには なっとるけど、まんだ まちやくばなんかが ある まちなかからは はなれとる。まちなかは こっから かわを ふたつ へだてた きたがわに あり、これから たずねる 本揖斐駅の あとは ほの まちなかの ひがし はずれに ある。

130129 養老鉄道 (36) 11:38 揖斐
130129 11:38 養老鉄道 揖斐
130129 養老鉄道 (41) 11:45 揖斐 駅舎
130129 11:45 養老鉄道 揖斐 駅舎

揖斐駅から 本揖斐駅の あとまでは 地図で みても、かなり ある。「こっから あるいて かわを こえるのに 時間は かかるか」って 駅員さんに きいた ところ、「10分も あや いけるじゃ ないか」って いう こたえで、あるいて いく ことに。

きたに あるくと、すぐに さいしょの かわに なる。と、どてに 「ゆめ河川」の 文字が。やまなみを せに した かわの ゆき げしきと、この 文字が すばらしく 調和しとる。

130129 養老鉄道 (42) 11:51 粕川 ゆめ河川
130129 11:51 粕川 ゆめ河川

まだまだ あるく。まあはい 10分 たつだけど・・・ ここで、駅員さんへの ききかたが まずかった ことに きづく。「かわを 2本 こえるのに」って きかにゃ いかんかっただ。

2本めの かわ、揖斐川を こえて ちょっと すると、むこうに おおきな 信号が みえる。「あれを みぎに まがや 本揖斐駅の あとに いけるだな」って おもった とこで、念を いれる ために、ちょうど そとに でとった ざっかやの おばあさんに みちを たずねる。「信号まで いくと おおまわりに なるで、てまえの ほそい みちを みぎに まがって いかっせると いいよ」って 親切に みちじゅんを おしえて くれる。「ほの ほそい みちを ず〜っと いった とこで、みちなりに ひだりに まがって すぐに おおどおりに でるだけど、ほの へんに あるだよ。トイレが ある へん。おおどおりの むかいに トミタヤって いう スーパーが ある」と。

ほそい みちを いけども いけども、ほれらしい ところに いけん。みちも みちなりに ひだりに まがらんし。ちょうど みちばたに とまった クルマから でて くる、わかい ご婦人を つかまえて みちを きく。「すぐ ほこの 会社の とこを ひだりに まがった とこですよ」と えがおで おしえて くれる。「みちが みちなりに まがった とこだって ききましたけど」って ききかえすと、「ほこの 会社の とこで みちが みちなりに まがってますよ」と。つけたして、ちょっと きのどくそうな 表情で、「みに いっても なんにも ないですけどね」とも。

あるく こと 40分。あった! って おもったけど、よう わからん。

たしかに おおどおりを へだてた きたがわに、トミタヤって いう スーパーが ある。ここが むかしの 線路だったじゃ ないかって おもえる みちも、ほの おおどおりの みなみがわに 平行しとる。けど、駅が あったとか、電車が はしっとったとか いう 痕跡は なんにも ないだ。おおどおりに 面した ロータリーの おくに、本揖斐 バス停って いう バス停が あって、ほの まちあいじょの こやが 本揖斐駅の あとだったって ことに きめて、かえる ことに。

130129 養老鉄道 (43) 12:29 本揖斐 バス停
12:29 本揖斐 バス停
130129 養老鉄道 (44) 12:30 本揖斐 バス停
12:30 本揖斐 バス停
130129 養老鉄道 (45) 12:33 名鉄 本揖斐駅 あとの ちかく
12:33 ちかくの みち

ちなみに、岐阜 市内に つながる 名鉄 揖斐線の うち 黒野−本揖斐間が 2001年 10月 ついたちに 廃止に なって、同時に 終点で ある ここ 本揖斐駅が 廃駅に なった あとも、この ばしょは バス ターミナルと して 機能しとるらしく、いまは 揖斐川町の コミュニティー バスが 発着する。

ところで かえりの 心配。この コミュニティー バスが 鉄道と つながるのは、養老鉄道揖斐駅 のみ。むかしは 名鉄 揖斐線で 岐阜 市内に でれたのに。しかも、揖斐駅 いきの コミュニティー バスは 1時間に 1本 ぐらいしか なくて、ここに きた ときには まあはい 出発しちゃっとった。なんと 陸の 孤島だ。

とりあえず、ひるを くう ことに。

この 一角に あった ホワイト ハウスって いう 喫茶店に はいって、ランチを 注文。「バス停の とこが 本揖斐駅の あった とこですか」って きくと、「ちがう」と。「おおどおりの みなみがわに 平行しとる みちが 線路だった とこですか」って きくと、これも 「ちがう」と。「この みせの となりの トイレの すぐ ひがし、いまは フェンスに かこまれて 駐車場に なっとる とこが 駅の たっとった とこで、ほっから ひがしに 線路が あった」と。

うん、おばあさんも トイレの へんって いっとった。この トイレの むこうがわが 本揖斐駅だった とこだ。

130129 養老鉄道 (46) 13:13 名鉄 本揖斐駅 あと
130129 13:13 名鉄 本揖斐駅の あと

トイレの ひがしを みて みると、駐車場に なっとる だけで、なんの あとかたも ない。

残雪や つわものどもが ゆめの あと

130129 養老鉄道 (47) 13:14 名鉄 本揖斐駅 あと
130129 13:14 名鉄 本揖斐駅の あと
(トイレの 壁面から ひがし むきに みた とこ)
130129 養老鉄道 (48) 13:14 名鉄 本揖斐駅 あと
130129 13:14 名鉄 本揖斐駅の あと
(トイレの 壁面に むかって にし むきに みた とこ)
130129 養老鉄道 (49) 13:15 名鉄 本揖斐駅 あと
130129 13:15 名鉄 本揖斐駅の あと
(おおどおりから みた トイレで、ひだりが 本揖斐駅の あと、みぎが ホワイト ハウス)

いや、いしぶみとまでは いわんけど、せめて 「むかし ここに 名鉄の 本揖斐駅って いう 駅が あって、岐阜 市内と つながっとっただよ〜」って いう 説明板 ぐらい あっても いいじゃんかって おもった。

ホワイト ハウスの ランチは まぜごはんと うどんに サラダ。食後の コーヒーも ついて 500円。やすっ! ごちそうさまと あわせて、本揖斐駅の あとの ばしょを 正確に おしえて くれた ことに お礼を いい、よんで もらった タクシーで 養老鉄道 揖斐駅を めざす。養老鉄道も コミュニティー バスと おなじく 1時間に 1本しか なく、のりおくれは つらい。

運転手さんに 「どっかで たばこが かえるか」って きくと、「駅の とこの みちの はんたいの とこの みせで かえるじゃ ないか」との ことで、駅の ちょっと てまえの ほの みせの とこで タクシーを おりる。ほの みせの おばさんが 「きのう ゆきが ふって、まんだ のこっとって たいへんだ」って いう。たまに きた よそもんには 「さすが やまざとの 揖斐川町 だけ あって、こんなに ゆきが おおいだ」って おもえただけど、ふだんは こんなに ゆきが ある わけじゃ なかった。

養老鉄道 揖斐駅から また 電車に のって、いえじに ついた。

130129 養老鉄道 (50) 13:38 揖斐 かいさつ
130129 13:38 揖斐 かいさつ


(さんこう)