2019年4月29日、岩瀬文庫に三州八郡地理之図をみてきた。
たなからとりだして閲覧用のつくえにひろげてみる。おおきいな。
三州ってのは愛知県のひがし半分をしめる三河のことで、やっつの郡がある。いや、やっつしかなかったのかってかんじだ。西三河が碧海郡(へっかいぐん)、加茂郡(かもぐん)、額田郡(ぬかたぐん)、幡豆郡(はずぐん)のよっつ。東三河が宝飯郡(ほいぐん)、八名郡(やなぐん)、渥美郡(あつみぐん)、設楽郡(したらぐん)のよっつ。
碧海郡のへんをみてみる。わが古井村(ふるいむら)もあるだけど、中心になるようなまちはない。いまのあんじょうしのもとになった安城村(あんじょうむら)も古井村と同列にまるくかこってあるだけだ。
幡豆郡のへんをみてみる。西尾だけがしかくくかこってあって、ここがまちであることをあらわしとる。西尾が幡豆郡の中心だ。ちなみにこの地図じゃあ「幡頭郡」って表記してある。地名の漢字表記ってけっこう「ゆれ」があるだ。
額田郡のへんをみてみる。もちろん額田郡の中心は岡崎なだけど、しかくくかこってあるだけじゃなくて、となりにおしろのえまでかいてある。
みぎしたに説明がき。よめんのがくやしい。
ひだりうえにも説明がき。これもよめん。
みおわって、あつがみの表紙のしたにちいさくおりたたむ。表題がなかの地図のもんとことなって、懐玉三河州地理図鑑(かいぎょくみかわのくにちりずかん)ってなっとるのをかくにん。制作年がわからんかっただけど、あとで岩瀬文庫の古典籍書誌データベースでたしかめたら、1741年成立ってかいてあった。江戸時代中期だ。いやほれにしても、蔵書がインターネット検索できるようになっとるのはいいな。
(さんこう)