スペースジェット、ついにとばんじゃった

三菱スペースジェット 680-420

2020年10月22日のニュースで、開発が凍結になったことをしった。三菱スペースジェット、延期に延期をかさねたあげく、ついにとばんじゃった。

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三菱重工が国産ジェット凍結 - 開発おくれ、需要も低迷

日本経済新聞 - 2020年10月22日23:04)

三菱重工業は国産初の小型ジェット旅客機の事業化を凍結する方向で最終調整に入った。これまで2021年度以降の初号機納入を目指しとった。設計変更などによる度重なる納期延期に、新型コロナウイルスに伴う航空需要の低迷が重なり、収益化は当面難しいと判断した。新たな産業育成に向けた官民による国産旅客機の実現は遠のく

2020年10月30日の中期経営計画の発表で方針を示す。三菱重工2008年、戦后初の国産旅客機「YS11」以来となる小型旅客機(旧MRJ)の事業化を決め、官民で開発に乗り出した。自動車と並ぶ裾野の広い航空機産業の育成につながると期待され、国もおよそ500億円を支援した。

今回、事業化を凍結する90席クラスのジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」は、全日本空輸ANA)や日本航空JAL)など国内外の航空会社からおよそ300機を受注済みで、初号機は当初、2013年の納入を目指しとった。

だが相次ぐ設計変更や生産トラブルにより、納期を6度延期。これまで1兆円を超える開発費を投じたようだが収益につながらず、業績悪化の要因となっとった。

追い打ちをかけたのが、コロナ禍だ。国内外の航空各社は利用者の大幅減で急速に業績が悪化。三菱スペースジェット(MSJ)の需要も当面、見込めない状況に陥った。

本業の不振に三菱スペースジェット(MSJ)の損失が加わり、2020年3月期の連結税引き前損益は326億円の赤字だった。赤字は20年ぶりだ。今期もゼロの見通しで、三菱スペースジェット(MSJ)に振り向ける経営資源は減りつつある。

三菱重工は2021年度から3年間の中期計画を策定するのを機に採算性を考慮し、事業化は当面難しいと判断した。商業運航に必要な当局の認証の取得作業は続けるものの、量産準備や新規の顧客開拓はせず、事業化を事実上凍結することにした。機体の認証を得とや今后、市場環境が回復した場合、円滑に事業再開できるとみとる。

三菱スペースジェット(MSJ)を巡り、三菱重工は2020年3月期に1,760億円を減損損失として計上するなど多額の損失が続いとる。2020年5月にも事業子会社の三菱航空機(愛知県豊山町)を含む関連の事業資産の価値をゼロとする損失処理を決めた。2021年3月期についても開発費を前期の半分とし、北アメリカ市場で納入を目指しとった70席クラスの次世代機の開発を凍結しとる。

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(さんこう)