SR車で西三河平野をいく - 2017年5月27日

鉄道ファンをきどって、「SR車」っていってみた。外観がおんなじ5700系と5300系をひっくるめてSR車っていうだけど、「スーパーロマンスカー」の略らしい。むかしの5000系、5200系、5500系っていう電車からつづく、かたがわ2とびら、転換クロスシートの豪華一般車の系列で、いまのこっとるのが5700系、5300系のふたつらしい。名鉄では「NSR、ニュースーパーロマンスカー」っていっとるらしいだけど、まあ、このふたつしかのこっとらん現状で「ニュー」をつけるのも意味がないってことでか、SR車が鉄道ファンのあいだでの通称になっとる。

さて、このSR車、じぶんもまえに河和にいったかえりの名古屋いき特急であたっただけど、わが西三河平野でも名古屋本線にふつう電車としてはしっとるのをみかける。東岡崎とかいくときにけっこうふつう電車にものるだけど、なかなかこのSR車にあたらんな~っておもっとったところ、フェースブックともだちのかたからほの運用時刻をおしえていただき、さっそくのってきた。

◇            ◇

のったのは前后(ぜんご)から。かいさつをはいってホームにおりると、まあはい東岡崎いきふつうのSR車が副本線にとまっとる。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (1) 前后 1860-1080
(5700系東岡崎いきふつう (1) 前后)

車両番号5704、5754、5854、5804の4両編成で、まえとびらからうしろとびらまでのあいだ、転換クロスシートがびっしりならぶ。まえとびらのまえにもよこ2列座席があって、最前列みぎがわが特等席だ。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (2) 車内 1920-1080
2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (3) 車内 1920-1080
(5700系東岡崎いきふつう (2) 車内)(5700系東岡崎いきふつう (3) 車内)

あとからはいってきた豊川稲荷いき急行がさきにでていくのをみおくって、わがSR車も東岡崎にむけて前后をしゅっぱつ。13時53分。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (4) 前后しゅっぱつ 1280-720
(5700系東岡崎いきふつう (4) 前后しゅっぱつ)

豊明にとうちゃく。はんたい電車とすれちがいながら、しゅっぱつ。いや、ほれにしても、せっかく特等席にじんどっとるっていうのに、このめのまえにどかんっておかれた「はこ」はなんだね。どっかの時点で改造をほどこされたときにおかれたにちがいないだけど、前面展望がうりの当初設計もだいなしだ。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (5) 豊明 1920-1080
2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (6) 豊明しゅっぱつ 1760-1040
(5700系東岡崎いきふつう (5) 豊明)(5700系東岡崎いきふつう (6) 豊明しゅっぱつ)

豊明をでて境川をわたると西三河平野だ。ほんとなら時速110キロでつっぱしるはずが、95キロぐらいがせいぜいでいっこうに速度があがらん。ヰキペディアで製造年をみると1987年3月で、まんだからだをいたわるためにゆっくりはしらにゃいかんとしじゃないっておもうだけど。

ゆるいみぎ曲線のとちゅう、富士松に停車。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (7) 富士松 1920-1080
(5700系東岡崎いきふつう (7) 富士松)

きついひだり曲線のとちゅう、一ツ木に停車。しゅっぱつのときに、はんたい電車がこっちのSR車におおいかぶさるようにすれちがっていく。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (8) 一ツ木 1920-1080
2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (9) 一ツ木 1920-1080
(5700系東岡崎いきふつう (8) 一ツ木)(5700系東岡崎いきふつう (9) 一ツ木)

まあじき知立っていうとこで、こおろぎとすれちがい。はんたいのあがり線は高架工事のためのかり線で、まんだかり線にうつってないわがさがり線とは、おおきくあいさがあいとる。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (10) 知立てまえ - 800-450
(5700系東岡崎いきふつう (10) 知立てまえ)

知立は6番のりばに停車。みぎにつくりかけとるのが、これからいざるかり6番のりばだ。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (11) 知立 1850-1050
(5700系東岡崎いきふつう (11) 知立)

岩倉いきふつうのあかい電車とすれちがい。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (12) 知立-牛田間 1730-1050
(5700系東岡崎いきふつう (12) 知立-牛田間)

牛田に停車。いつもふしぎにおもうだけど、単なるふつう停車駅なのにやけにホームがながい。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (13) 牛田 1920-1080
(5700系東岡崎いきふつう (13) 牛田)

一宮いき急行のぎんいろ電車とすれちがいながら、しんあんじょうは副本線の6番のりばにとうちゃく。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (14) しんあんじょう 1900-1070
2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (15) しんあんじょう 1280-720
(5700系東岡崎いきふつう (14) しんあんじょう)(5700系東岡崎いきふつう (15) しんあんじょう)

豊橋いき快速特急豊橋いき急行と2本を待避するあいだ、ホームにおりてわがSR車をながめる。一見、あかくうつくしい車体なだけど、清掃のいきとどいた名鉄電車にはめずらしく、車体にもガラスにもほこりがいっぱいついとって、さらに塗装がういてはがれかけとるとこさえある。いたわしや。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (16) しんあんじょう 1920-1060 2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (17) しんあんじょう 710-960
(5700系東岡崎いきふつう (16) しんあんじょう)(5700系東岡崎いきふつう (17) しんあんじょう)

8分待避のあとの14時17分、ふたたびしんあんじょうをしゅっぱつ。特等席はやめて、最后尾の座席にすわっていく。宇頭、矢作橋とわがSR車は西三河平野をすすむ。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (18) 宇頭 640-360 2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (19) 矢作橋 1830-1080
(5700系東岡崎いきふつう (18) 宇頭)(5700系東岡崎いきふつう (19) 矢作橋)

ははなる大河、矢作川をわたると岡崎のまちだ。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (20) 矢作川 1920-1080
(5700系東岡崎いきふつう (20) 矢作川)

岡崎公園前に停車。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (21) 岡崎公園前 900-540 2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (22) 岡崎公園前 1920-1080
(5700系東岡崎いきふつう (21) 岡崎公園前)(5700系東岡崎いきふつう (22) 岡崎公園前)

菅生川をわたるとこで、ひだりてに北岸にひろがるビル群や岡崎城がみえる。絶景だ。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (23) 菅生川 1870-1050
(5700系東岡崎いきふつう (23) 菅生川)

14時28分、終点の東岡崎にとうちゃく。SR車のたびをおえる。

2017.5.27 5700系東岡崎いきふつう (24) 東岡崎 1870-1080
(5700系東岡崎いきふつう (24) 東岡崎)

◇            ◇

前面まどのしたのほうをおおきな「はこ」によってふさがれて最大のうりである前面展望をそこなわれ、からだをいたわるかのようにゆっくりはしり、車体にもガラスにもほこりがいっぱいついとって、塗装もういてはがれかけとる。かたがわ2とびら転換クロスシートのおちついた車内をもつSR車も、いまやまったくみすてられたかのようだ。廃車もまぢかか。

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  • 乗車記録 - 2017.5.27、どようび
    • 犬山発東岡崎いきふつう - 5700系SR車(5704、5754、5854、5804)
      前后 13:53 → 14:09 しんあんじょう 14:17 → 14:28 東岡崎
      〔20.0km、35分、34.3km/h、400円〕
      (※ しんあんじょうでの8分間の停車時間をのぞくと、表定速度は前后-しんあんじょう間で43.1km/h、しんあんじょう-東岡崎間で46.4km/hとなる)

(さんこう)

  • 多彩な名鉄電車、ほんとにみあきることがない。|いわせあきひこ|フェースブック|2017年5月23日23:49
    • もし5300・5700に乗りたい時は運用をお知らせしますよ。
    • 情報、ありがとうございます! やっぱりかぎられた本数しかないですね。こんど、ねらってのりにいきます(^^)
  • たまご - 名鉄初代5000系 - あきひこゆめてつどう|2016/12/29
    • 名鉄にこんな電車があった。ほのまるっこいかたちから、たまごってよばれとったらしい。
    • 登場が1955年っていうと、おれのうまれる2年まえだ。ほんなむかしにこんなかっこいい電車が投入されただ。パノラマカーの投入は1961年だけど、初代5000系は1986年まではしっとったっていうで、ながいあいだパノラマカーといっしょに特急電車としてかつやくしとっただ。初代5000系、たまご、わすれちゃあいかん電車だ。
  • 河和線のたび(下) - 名古屋いき特急 - あきひこゆめてつどう|2016/07/03
    • いちばんみぎにとまっとるかくばった電車が先発の名古屋いき特急だ。ちなみに、ほのひだりの6000系かんつうがた電車は次発の新鵜沼いき急行で、いちばんひだりの3700系とおもわれる電車は方向幕の表示がなく、これが次々発の名古屋いき特急になるものかどうかはわからんかった。
    • のるのはもちろんいちばんみぎにとまっとるかくばった電車。ちょうどとうちゃくしたとこで、乗務員が交代する。かたがわ2とびら転換クロスシートっていうふるめかしいつくりではあるけど、特急電車としてはこれがうれしい。車掌席がわのまどがひろくとってあるのも、乗客をよろこばせえっていう姿勢にもとづくものだ。
    • 先頭車両までいくついでに車両番号をかくにん。5304-5354-5454-5404の5300系4両編成だ。
    • 先頭車両の車内はこんなふう。運転室すぐうしろから転換クロスシートの席になっとって、すわったまま前面展望がたのしめるってわけだ。また、まどのうえに乗客むけに速度計が設置してあるのも名鉄らしい。じんどったのはもちろん最前列車掌席がわ。ただし、あとづけですえた機器がまどのしたにまるごとかかとって、かなり前面展望をそこなっとる。なんでこんなことをしたのか。
    • さて、パノラマスーパーがはいってくるのをまって、10時27分、わが名古屋いき特急は河和をしゅっぱつ。
  • さようなら パノラマカー(アハ 239) - あきひこゆめてつどう|2008/04/12
  • 名鉄5700系電車 - Wikipedia
    • 名鉄5700系電車は、名鉄1986年から運用している電車である。名鉄名古屋本線を幹線とする急行列車のサービス向上のために登場した車両で、同時に同じ車体で5000系・5200系の機器を一部流用した5300系も増備された。本項では5300系についても同時に記述する。
    • 名鉄の社内では5000系以降の高性能車について「SR車」と、5700系と5300系について「NSR車」と呼称していることに倣い、本項でも5700系登場以前の高性能車については「SR車」と表記し、5700系と5300系だけをまとめる必要がある場合は「NSR車」と表記する。また、特定の編成について記す場合は、豊橋向きの先頭車の車両番号をもって編成呼称とする。
  • 名鉄昭和のスーパーロマンスカー - 徳田耕一 - Google ブックス
    • にほんの鉄道史をかたるなかでかかせん、にほんはつの大衆冷房車、名鉄5500系がおもいでのかなたへさったのは2005年1月28日のことである。これぞ名鉄の初代高性能車一族、スーパーロマンスカーことSR車の初代5000番台の終焉だった。ほいで、つきひのたつのははやいもんで、2015年1月には引退10周年をむかえた。
    • 5500系は1959年に名古屋の日本車両でたんじょう。かたがわ2とびら、転換クロスシート装備の高性能ロマンスカーで、登場時は名古屋本線の特急を中心にかつやくした。当時の名鉄は競争あいての国鉄東海道線に対抗し、特急でも特別料金は不要。乗車券だけでのれるデラックスカーの運行をセールスポイントにしとった。ほいで、ほの2年后の1961年にはにほんはつの前面パノラマ式電車「パノラマカー7000系も登場、ほのあとはおよそ四半世紀にわたり名鉄の黄金時代がつづく。
    • ところで、名鉄はつの高性能車(カルダン駆動車)は1955年に登場した5000系である。2年后の1957年にはほの改良がたの5200系も登場したけど、5000系、5200系と前述の5500系はスーパーロマンスカー(Super Romance car)、略してSR車って呼称されしたしまれた。広義ではパノラマカー7000系グループや、通勤がたの6000系グループなど、のちに登場した高性能車もSR車のなかまだけど、狭義でのSR車は「初代5000番台車トリオ」の5000系、5200系、5500系が該当するだら。
    • 時代はながれて1986年、名鉄国鉄の分割民営化を意識し、「新SR車」ことNSR「ニュースーパーロマンスカー」5700系、5300系を開発した。ひらや車体ながらもパノラマカーのながれをくむ前面セミパノラマ構造の電車で、かたがわ2とびら、転換クロスシートを装備。基本方針は料金不要の一般がた車両で、登場時は名古屋本線の高速、急行を中心にかつやくした。このうち5300系は、冷房がなく淘汰の対象になった初代高性能車一族の5000系、5200系の走行機器の一部を流用、はしりだしゃたねぐるまのおとがなつかしい。
    • しかし、この「新SR車」(NSR)も2とびら、クロスシートが混雑時の遅延をまねくとの理由で廃車が加速。一般車としては名鉄さいごの2とびらクロスシート車として人気をあつめとるけど、ほのかつやくも風前のともしびのようだ。
    • 本書では、昭和の名車「パノラマカー」と共演し、てをつないでかつやくしたこともある「昭和のスーパーロマンスカー」、総称して「SR」車たちの軌跡をまとめてみた。
  • 名鉄運用研究所