さいきん、名鉄じゃあぎんいろ電車が増殖しとる。ぎんいろ電車ってのはステンレス電車のことで、塗装せんでも腐食せんのをいいことに、ぎんいろのじはだをむきだしにしとるだ。もうしわけにシールのあかいおびをはりつけとる。登場したてのころこそ、なんだか近代的なかんじがして新鮮にかんじられたもんだけど、やっぱりじはだむきだしだと車体側面のリベットはまるみえで、表面もでこぼこしとって、うつくしくない。
名鉄はじゅうなんねんかまえに経営危機におちいって以来合理化作戦をとっとって、三河線の末端部や岐阜市内線とほれにつながる各線とか、いくつかの線を廃線にしちゃっただけど、塗装設備も合理化の対象になった。ぎんいろ電車にしちゃや塗装設備がいらんくなるじゃんかってわけだ。典型が瀬戸線だ。まえはあっかい電車だらけだった瀬戸線もいまは4000系っていうぎんいろ電車一色になっちゃって、ほれはほれはさっぷうけいな路線になっちゃった。これが名鉄の路線かって。
△ しんあんじょうに停車中の3527編成4両の3500系電車(西尾いきふつう)
あっかい電車はうつくしい。とりわけ名鉄スカーレットっていわれる名鉄のあかはうつくしい。にほんぢゅうのほかのどの電車のいろとくらべてもうつくしい。たからもんだ。
いやいや電車のいろなんかなんでもいいじゃんかっていうひともおるかもしれん。でも、服だってうつくしい服のほうがいい。うちだってうつくしいうちのほうがいい。ひとののるもんである電車がうつくしくなくてもいいって法はない。電車だってうつくしいほうがいいだ。電車にのるひとのきもちもあかるくするし、沿線で電車をみるひとのきもちもあかるくする。
せっかくあっかい電車っていうたからもんをもちながら、ほいつをすてちゃうっていうのか。あっかい電車であってこそ名鉄だ。名鉄よ、あっかい電車にかえれ。
「京浜急行電鉄は、なぜ全面塗装に回帰したのか」っていうマイナビニュースの記事をよんで、ひごろこころんなかにおもっとったことを以上のとおりくちにだしてみた。
(さんこう)