2019年10月いつか、矢作三区のだしをみてきた。このふつかまえに弥五騰神社(やごとじんじゃ)のとなりに矢作三区のだしぐらを発見して、矢作にだしがあることをしってふつかあとのことだ。だしの展示があることは、発見ののあとひるごはんにはいったとんかつのツヅキできいてしった。
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矢作橋駅から東海道をひがしにあるいて、矢作三区のだしぐらにとうちゃく。おー!でとる、でとる! いや、でっかい。はっぴをきたじもとのおとこのひとたちが、かわるがわるだしにのぼったり、となりの弥五騰神社ではなしをしたりしとる。おんなのひとたちは、弥五騰神社のおくの矢作三区公民館のそとにうけつけをおいて、だしをみにきたこどもたちにおさがりをあげるやくめだ。
だしのよこの説明がきのかんばんに岡崎市指定文化財ってかいてある。価値のあるもんなだ。
ところで、だしをおおう幕に西中乃切ってかいてある。三区のまえのいいかただ。東西にながい矢作はもともとよっつの地区にわけられとって、さいしょは、東海道のにしのほうかから「上の切」、「上中の切」、「下中の切」、みなみに桜井道のほうにいって「下の切」っていうふうになっとった。ほれが明治になって「西の切」、「西中の切」、「東中の切」、「東の切」にかわった。さらに戦后になって、いまの「四区」、「三区」、「二区」、「一区」にかわった。この三区はひとつまえの時代には西中の切だっただ。
はなしもきいてみたいな。おとこのひとたちにこえをかけると、いろいろおしえてくれる。
「このだしができたのが1839年、天保10年。一区から四区までそれぞれがだしをもっとっただけど、一区と四区はうっちゃった。一区のだしは名鉄名古屋本線ができて、ほのガードをくぐることができんくなっちゃってうっちゃって、いまは知立の宝町にある。知立にいくつかあるだしのうち、ひとつだけかたちがちがうのが、この矢作からいったやつだ。四区は財政難が原因でうっちゃって、いまは知多半島は師崎(もろざき)のさき山海(やまみ)ってとこにある。二区と三区はいまもだしがあるだけど、二区のだしは2代めのだしで、三区のだしは初代のもんだ」。
「三区のだしは装飾のほりもんがりっぱだ。とりわけ、したの唐破風のうえにのっとる楠木正成のものがたりのほりもんはみごとだ。各地のだしといっしょに万博に出展したことがあるだけど、この三区のだしのほりもんは最高だっていわれた」。
ちかよってみてみる。なるほどりっぱだ。
さらにおしえてくれる。
「岡崎市の区域では、この矢作の2台のほかに能見(のみ)に8台あるだけど、みんなちいさい。路面電車がはしるようになって、ほの架線がだしにひっかかるようになって、うえ半分をきっちゃっただ」。
「矢作のだしは2年に1回ひきまわしをやっとる。ことしはなかって、らいねん2020年10月第1どようびにひきまわしをやる。三区だけじゃなくて二区もいっしょ。ぜひ、みにきてほしい」。
時間がきて、おとこのひとたちがそうででしまいにかかる。みなさんにお礼をいって、会場をあとにする。もちろん、らいねん2020年10月第1どようびにはひきまわしをみにくるよ。
(さんこう)
- 矢作の山車…|いわせあきひこ|フェースブック|2019年10月5日14:54
- だしのよこにある説明がきのかんばん
- 矢作宿をあるく - 2019年10月みっか - あきひこゆめてつどう|2019/10/05
- ひだり、岡崎市立矢作東小学校の標柱のしたに東海道のみちしるべ。しきちは弥五騰神社(やごとじんじゃ)の境内で、おくにすすんで拝殿におまいり。拝殿のみぎに矢作三区公民館。ほー、このへんを三区っていうのか。境内のひだりわきのみちのつきあたりに矢作東小学校があるだけど、つきあたるてまえのひだりに岡崎市指定文化財三区山車蔵のたてもんを発見。いや、矢作ってだしがあるだ。矢作の属する岡崎市のとなりのあんじょうしになんじゅうねんもすんどりながら、しらんかった。
- となりにモリヤ鈴木酒店。みせばんにおばあさんがおる。ちょうどのどもかわいてきたとこで、ここでペットボトルのジュースとついでにたばこをかう。「矢作にだしがあるだねえ」ってみずをむけると、「きのうおまつりででたとこだよ」っておしえてくれる。みせのかべにかけてあった写真もみせてくれる。「矢作に五区あるうちに、だしがあるのは三区と二区で、三区のやつのがおおきい。まいとし10月ふつかのおまつりにだしがでる」ともおしえてくれる。いやいや、きのうくやだしがみれたのか。
- ずーっともどって、とんかつのツヅキでひるごはん。いま三区のだしぐらをみてきたとこだっていうと、あさって10月いつかにだしの展示があるよっておしえてくれる。みにいかにゃ。ほいから四区にもだしがあっただけど、うっちゃったってこともおしえてくれる。ほや、だしを維持するってたいへんなことなだよな。さらに、名古屋本線のみなみに、あたらしい時代に五区ができたこともおしえてくれる。
- 矢作町の山車|矢作町界隈記