矢作神社祭礼のひのきょう2021年10月ふつか、どようび、だしぐらのそとに展示されとった矢作二区のだしをみてきた。これが東海道矢作宿に2台あるだしのひとつで、まあひとつの矢作三区のだしは、2019年10月いつかにみてきた。
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さいしょに境内をおくまでいって、矢作神社におまいり。拝殿正面のつま部分に「正一位(しょういちい)矢作神社」って額がかかっとる。正一位ってのは「いちばんたかいくらい」のこと。矢作神社って格式がたかいだ。
とりいのほうにもどって、展示されとるだしをみる。いや、おもった以上にりっぱなもんだ。だしの1階部分のとびら中央にかいてある「東中之切」ってのは、矢作二区のむかしのいいかただ。矢作三区のだしには、おんなじばしょに「西中乃切」ってかいてある。
だしのわきに説明がき。
東中之切|矢作町二区
起源は江戸時代末期1814年建造で1819年にぬりあげと彩色がほどこされた。ほのあと1840年に上山(うわやま)の建造とうるしぬりがおこなわれた。正面に唐破風(からはふ)やねを二重につくり、うわやねはあげさげできる。下段唐破風のしたにある御拝の2本のはしらにはのぼり竜くだり竜。ほのしたの檀箱には牛若丸が鞍馬山にて烏天狗に武道の修行をうけとる彫刻がほどこされており、すべてのほりもんに彩色金彩されとる。ほりしは瀬川治助重光とされる。
台のおおきさ:ながさ=4.29メートル/はば=2.48メートル/たかさ=7.09メートル(やまをさげると6.00メートル)/おもさ=3トン
代表彫刻:檀箱=牛若丸と烏天狗およびまつとくじゃく/四本柱=昇竜、降竜と雲波/欄間=雲水親子竜/鬼板=布袋と唐子と宝尽し/懸魚(けぎょ)=波に蛇身鳥/台輪=波
幕:大幕=緋羅紗(ひらしゃ)の無地に飾紫帯/水引幕(みずひきまく)=金地織りに金糸と正絹糸(しょうけんし)で麒麟、鳳凰と瑞雲の刺繍/腰幕=緋小浜縮緬に矢作橋と東中之切の刺繍
いや、上段部分が上下するっておもしろいな。
ちかづいてみてみる。1階部分のとびらりょうわきは、みぎがのぼり竜でひだりがくだり竜だ。
ほのしたに、牛若丸が鞍馬山で烏天狗に武道の修行をうけとる彫刻。ほりしは瀬川治助重光っていうけど、わが古井神社のほりもんもこのひとの作だ。
だしのてまえにおみきが4本。みぎから市川正雄さん、二区総代垣内文男さん、勝蓮寺(しょうれんじ)さん、近江屋本舗さん。
見物もそろそろきりあげえかっておもっとったとこで、当番のひとが、大幕のすそをあげて、車軸部分をみせてくれる。ほいで、前后の車軸の中間にある、ロープをまきつけたまるたんぼうが、上段部分を上下させる装置だっていう。まるたんぼうからでとる4本のとってを4人がかりでいごかして、上下させるとのこと。上段部分をさげるのはどんなときかってきくと、ひきまわしをするときにさいしょに矢作神社から矢作川の堤防道路にあがっていくだけど、ほのさかをのぼりくだりするときにさげるだっていう。たしかに上段をさげて重心をひくくせにゃいかんほどの、きゅうなさかだ。ほいで、のぼりよりもくだりのほうがきをたいへんだっていう。くだりで制御不能になったら、まっさかさまにさかをころげおちて、だしもこわれちゃうだらあでね。ほかには電線がひっかかりそうなときにさげるとのこと。いや、貴重なもんがみせてもらえた。
さらに、ゆかからうえの部分もみせてくれる。そとがわからは無地の大幕だけど、うちがわには動物のえがかいてある。みえんとこにもこっとるだ。
さいごに水引幕の説明。この金ぴかの水引幕、金箔をまいたきぬいとでおってあるっていう。ぬのに金箔がはってあるじゃなくて、金箔をまいたきぬいとでおってあるだ。ねだんはおどろくなかれ、うん百万円。ほいで、じつはこれはさいしょの水引幕のレプリカで、さいしょの水引幕にいたってはうん千万円もしたっていう。いや、だしってどいだけおかねがかかるもんなだ。180戸しかない矢作二区でこのだしを維持していくのはたいへんなことだっていう。また、さかのうえの八幡宮も矢作二区で維持しとるで、これもあわせてたいへんだとのこと。礼をいって、境内をでる。
さかのうえの八幡宮におまいりして、うちにかえる。
(さんこう)
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- 2019年10月いつか、矢作三区のだしをみてきた。このふつかまえに弥五騰神社(やごとじんじゃ)のとなりに矢作三区のだしぐらを発見して、矢作にだしがあることをしってふつかあとのことだ。だしの展示があることは、発見ののあとひるごはんにはいったとんかつのツヅキできいてしった。
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- ひだり、岡崎市立矢作東小学校の標柱のしたに東海道のみちしるべ。しきちは弥五騰神社(やごとじんじゃ)の境内で、おくにすすんで拝殿におまいり。拝殿のみぎに矢作三区公民館。ほー、このへんを三区っていうのか。境内のひだりわきのみちのつきあたりに矢作東小学校があるだけど、つきあたるてまえのひだりに岡崎市指定文化財三区山車蔵のたてもんを発見。いや、矢作ってだしがあるだ。矢作の属する岡崎市のとなりのあんじょうしになんじゅうねんもすんどりながら、しらんかった。
- となりにモリヤ鈴木酒店。みせばんにおばあさんがおる。ちょうどのどもかわいてきたとこで、ここでペットボトルのジュースとついでにたばこをかう。「矢作にだしがあるだねえ」ってみずをむけると、「きのうおまつりででたとこだよ」っておしえてくれる。みせのかべにかけてあった写真もみせてくれる。「矢作に五区あるうちに、だしがあるのは三区と二区で、三区のやつのがおおきい。まいとし10月ふつかのおまつりにだしがでる」ともおしえてくれる。いやいや、きのうくやだしがみれたのか。
- ずーっともどって、とんかつのツヅキでひるごはん。えきまえどおりが東海道にあたったとこのすぐひがしだ。たのんだのはぶたからランチ。店員さんはおんなのひとがふたり。料理をつくっとったひとが店主っぽくて、まあひとりのひとはおてつだいさんっぽい。たばこをすっていいかきくと、らいねんの3月まではいいよっていうこたえ。たばこすいはだんだんかたみがせばくなっていく。ここがなん区になるのかきくと、ここも三区だっていう。いま三区のだしぐらをみてきたとこだっていうと、あさって10月いつかにだしの展示があるよっておしえてくれる。みにいかにゃ。ほいから四区にもだしがあっただけど、うっちゃったってこともおしえてくれる。ほや、だしを維持するってたいへんなことなだよな。さらに、名古屋本線のみなみに、あたらしい時代に五区ができたこともおしえてくれる。