羽越線 脱線事故で 当時の 責任者が 書類送検される

2005年の 羽越線(うえつせん)*1 脱線事故 当時の 運行管理責任者 3人が、2009年 12月 21日に 業務上過失致死 容疑で 書類送検されたそうだ。突風で 列車が 脱線した 事故で、そう いえば そんな ことが あったな、ぐらいの 記憶しか ないが、くわしくは つぎの とおりだ。

羽越線 脱線事故とは】

羽越線 脱線事故 (時事)

2005年 12月 25日 午後 7時 15分ごろ、JR東日本 羽越線の 特急列車が、山形県 庄内町の 第2最上川(もがみがわ)橋梁 付近で、秋田発 新潟いき 特急「いなほ 14号」(6両編成、乗客乗員 46人)が 脱線、転覆し、5人が 死亡、33人が 重軽傷を おった。

列車は 砂越(さごし)−北余目(きたあまるめ)間の 第2最上川橋梁を 時速約 100キロで 通過中に 突風を うけ、1両めから 3両めが 転覆し、4両め 以降も 脱線した。

※ 写真は、脱線、転覆し 38人が 死傷した JR東日本 羽越線の 特急「いなほ 14号」=2005年 12月 26日、山形県 庄内町

風速計の 設置状況】

第2最上川橋梁 付近には 事故当時、防風柵が なく 風速計も 1かしょしか 設置されとらんかった。JR東日本がわは 「過去の 気象記録や 条件から かわに かかる はしは かぜが つよい 傾向が ある」と したが、「複数風速計が 設置された ばしょの ような 危険性の 認識が あった わけでは ない」と 説明しとる。


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△ 第2最上川橋梁 周辺の 地図 (砂越(A)−北余目(B)間)〕

JR東日本は これまで、地形の 影響で 突風などが ふきやすい ばしょに 複数風速計を 設置。しかし、第2最上川橋梁は 広域的に 平たんな 庄内平野に 位置し、障害物も なかった ため、橋 きたがわの 1かしょに 風速計を 設置した だけだった。

はしには かぜを よける 防風柵も なく、当時の 国土交通省 航空・鉄道事故調査委員会の 事故調査報告書に よると、列車は 瞬間風速 約 40メートルの 突風を うけ はし 通過後に 脱線したと みられ、たかさ 4メートルの もりつちから 転落した。事故直前 1時間の 最大瞬間風速は 12メートルだったが、直後の 風速は 20メートルを 記録しとった。

列車が 強風に あおられ はしから 転落した 1986年の 兵庫県山陰線 余部(あまるべ)鉄橋事故を うけ、鉄道各社は 強風対策の みなおしを せまられた。しかし、そのあとも JR北海道 根室線三陸鉄道などで 強風に よる 事故が おきとった。

羽越線では 事故後、第2最上川橋梁を 中心と した 約 2.3キロに わたり 防風柵を 設置、付近に 1かしょしか 設置されとらんかった 風速計を 9かしょに 増設した。また 全区間では、それまでの 15かしょから 66カ所に ふやしとる。

【事故調査委員会の 見解】

事故を めぐっては、国土交通省 航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)が 2008年 4月、原因は 瞬間風速 40メートル ていどの 局地的な 突風で、JR東日本が 事故を 予測できた 可能性を 否定する 内容の 報告書を 公表しとった。

【当時の 運行管理責任者 3人を 業務上過失致死 容疑で 書類送検

山形県警 庄内署 捜査本部は 2009年 12月 21日、業務上過失致死傷容疑で、JR東日本 新潟支社の 運行管理責任者だった 3人を 書類送検した。送検されたのは、いずれも 当時 新潟支社 運輸部 輸送課 所属だった 指令室長(54才)、総括指令長(52才)、指令長(47才)の 3人。

送検容疑は、当時、山形県 庄内地方には 暴風雪、波浪警報が でて おり、列車の 脱線、転覆に つながる 強風が 発生する 可能性が あったにも かかわらず、運行を 一時中止するなどの 措置を とらず、安全上の 注意義務を おこたった うたがい。

JR東日本の おわび】

JR東日本の 深沢祐二 常務らが 2009年 12月 21日、山形市内で 記者会見し、「事実を 厳粛に うけとめる。二度と この ような 事故を 発生させん よう、安全性 向上に 全力で とりくむ」と 陳謝した。

深沢常務は 冒頭、清野智 社長名の 「ふかく おわびもうしあげます」との コメントを よみあげて ふかく あたまを さげた。当時の 気象情報の 収集方法に ついて とわれると、「とりつけとった 風速計に よる 独自データが 基本で、それに もとづいた 運行だった」と 説明した。

【鉄道関係者は 書類送検に 疑問】

ある 鉄道関係者は 「線路上の 障害物など 危険が あきらかな ばあいは げんばの 判断で 運転を 中止するが、当時の 状況で 突風の ような 異常気象を 予測する ことまで とうのは 酷では ないか」と 指摘しとる。

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JR 宝塚線の 事故と いい、この 羽越線の 事故と いい、どうも むりな 起訴の ような きが するのだが・・・。



(ねたもと)

(さんこう)

*1:羽越線は 新津−秋田間 271.7kmの 鉄道路線