はつのりで 三岐鉄道へ

ことしの はつのりで 三岐鉄道に のって きた。

起点は 近鉄富田 (きんてつとみだ)。近鉄名古屋から 急行に のって 近鉄蟹江 (きんてつかにえ)、近鉄弥富 (きんてつやとみ)、桑名の つぎで、近鉄名古屋から 31.6km、桑名から 7.9km。ほの つぎは 5.3kmで 近鉄四日市に なる。もともとは 関西線の 富田が 起点だったけど、関西線が あまりに 不便な ため かえたらしい。ただし あとで でて くる 貨物 輸送の ほうは かえてない。近鉄に 貨物 列車は はしっとらんし、だいいち 狭軌三岐鉄道標準軌近鉄に のりいれる ことは できん。

あさ 7時 22分の 碧海古井 発から 名鉄近鉄を のりついで、8時 21分、近鉄富田の さがり ホームに 到着。ホームの はんたいがわが ほのまま 改札に なっとるだけど、この ひがしぐちは 近鉄の 駅に なっとって、こっちじゃ 三岐鉄道の 1日 のりほうだい パスは かえんって いわれ、さがり ホームから おりた 地下 連絡 通路を とおって ひがしぐちに まわる。こっちが 三岐鉄道の 駅舎 みたいだけど、ずいぶんと あたらしくて りっぱな もんだ。ウィキペディアで みると、2008年 11月に 完成した もんだげな。

1,000円の 1日 のりほうだい パスを かってから 改札を はいりなおし、三岐鉄道の ホームに いく。近鉄の あがり ホームと むかいあわせに なっとって、三岐鉄道の 電車と 近鉄の あがり 電車は おんなじ ホームで のりかえが できる。

120108 三岐鉄道 (19) 9:04 近鉄富田 西藤原 いき 電車
120108 三岐鉄道 (19) 9:04 近鉄富田 西藤原 いき 電車

まあはい 近鉄富田に 到着する ときから とまっとる 三岐鉄道の 電車は きいろだ。この あと すれちがったり した 電車も すべて きいろで、はなやかな かんじが うれしい。かたちは つまが すぱっと 垂直に きりおとされた もので 2両 編成だ。クモハ105と あった。車内は ベンチ シートで ひろびろと しとるけど、天井が ちょっと ひくい かんじだ。

9時 11分、まばらな 乗客を のせて 近鉄富田を 出発。近鉄線に そって ちょっと 北上した あと、半円形を かく ように ちょっとずつ ひだりに まがり、西北 方向に むかう。この かん、関西線を のりこし、関西線 富田から くる 貨物線と 合流し、まあ いっかい 関西線を のりこすって いう ふうに なる。

(しゃしん) 近鉄富田の ようす

前方 はるか ゆきやまを のぞむ。この さき、ちょっとずつ 標高を あげながら 鈴鹿山脈に ちかづいて いくだ。

120108 三岐鉄道 (28) 9:16 大矢知 貨物 列車
120108 三岐鉄道 (28) 9:16 大矢知 貨物 列車

さいしょの 停車駅 大矢知 (おおやち)で、いきなり でっかい 電気 機関車が あらわれ おどろく。ほの あとに くろぐろと した セメント 列車が つづく。なるほど、三岐鉄道の 主力は セメント 輸送って きいた とおりだ。わが 名鉄には ない 光景で あり、私鉄に こんな 貨物 列車が はしるって いう あたまが ない。

(しゃしん) 大矢知の ようす

つぎの 平津 (へいず)で 3両 編成の 電車と すれちがう。いろは おんなじ きいろだけど、つまが ちょこっと ねとって 輪郭も まるみが ある。かえりに 東藤原 (ひがしふじわら)から のったのが この かたで、クハ1751って かいて あった。

(しゃしん) 平津の ようす

暁学園前 (あかつきがくえんまえ)、山城 (やまじょう)と すすみ 保々 (ほぼ)に 到着。三岐鉄道は 全線 単線なだけど、貨物 輸送が ある ためか どの 駅も いきちがいが できる ように なっとって、構内 配線も 長大だ。これも 旅客 輸送 だけで、駅 設備も 最小限の ものしか ない 名鉄に なれた みには 新鮮だ。ただし 暁学園前と 保々の つぎの 北勢中央公園口 (ほくせいちゅうおうこうえんぐち) だけは 棒線 駅で、あたらしい 時代に 旅客 専用の 駅と して できた ものと おもわれる。

保々は 車両 基地も あり、構内も いちだんと ひろい。また、ほとんどの 電車が 近鉄富田−西藤原間の 全線を 往復する なかで、近鉄富田−保々間の 区間 運行を する 電車も あり、ここが ひとつの くぎりと なる 駅に なっとる。ここで 運転士さんが 交代した。

保々を すぎた ところで、朝明川 (あさけがわ)の 右岸を 並行しとった 三岐鉄道は これを わたり、ほの まま きたの 員弁川 (いなべがわ) 流域に 移動し、ほの 右岸 がわを さかのぼって いく。員弁川の 左岸には おなじ 三岐鉄道の 経営する 北勢線が はしる。

去年の 台風 12号で 被害を うけた 朝明川 きょうりょうは 修復中だった。

(しゃしん) 保々の ようす

つぎの 北勢中央公園口では どういう わけか、いきも かえりも 駅の となりに コミュニティー バスが 停車しとった。地図で みると、この あたりが 朝明川 流域と 員弁川 流域の 分水嶺 (ぶんすいれい)に なる みたいだ。

員弁川 流域 はつの 駅 梅戸井 (うめどい)と なり、また 3両 編成の きいろい 電車と すれちがう。平津で すれちがったのと おんなじ タイプだ。つぎの 大安 (だいあん)は やけに りっぱな 駅舎で、駅員も おった。

(しゃしん) 梅戸井の ようす

三里 (みさと)、丹生川 (にゅうがわ)と すすみ、やまも ちかづいて くる。丹生川には おおきな 蒸気 機関車が 展示して あった。観光客 むけだ。

(しゃしん) 丹生川の ようす

つぎの 伊勢治田 (いせはった)には 電車や 機関車、貨車が いっぱい とまっとる。車両 基地には なっとらんようだで、おおきな 貨物 ヤードって ことだと おもう。この あたりから のこりゆきが ちらほらと 左右に みえる。ずいぶんと やまに ちかづいたって ことだ。

ここで また きいろい 電車と すれちがう。こちらと おんなじ タイプの 2両 編成だ。どうも、2両 編成が きゅうがたで 3両 編成が しんがたって いう ふうに 固定しとる みたいだ。電車は これまで 70km/hが やっとの スピードで はしっとる。まくらぎこそ コンクリート まくらぎに なっとる ものの、レールが みじかくて のりごこちが わるい。とりわけ ポイント 付近では ゆれが ひどくて、写真も とりづらい ほどだ。電車は 西武の おさがりらしく、ほんなに 高性能でも なさそうだけど、ほれよりも この 線路じゃ いま 以上の スピードは むりっぽい。西尾線の 100km/hや 名古屋本線の 120km/hに なれた みには、70km/hは はがゆい。

(しゃしん) 伊勢治田の ようす

120108 三岐鉄道 (38) 9:49 東藤原 (ひがしふじわら)
120108 三岐鉄道 (38) 9:49 東藤原

けむりの もくもくと でとる えんとつが みえ、東藤原に なる。構内には くろぐろと した 貨車が おり、線路 ぞいには セメント 工場が ひろがり、こっから セメントを はこぶ ために できたのが 三岐鉄道なだって ことを 実感させる。けずられた 斜面に ゆき 化粧を した やまが ちかくに みえただけど、あっこが 採掘場かと 推測する。また、駅舎を でた とこに いまは 引退した ホキ5700がた 貨車が 展示されとって、興味を ひいた。

(しゃしん) 東藤原の ようす

(しゃしん) 西野尻の ようす

120108 三岐鉄道 (49) 10:01 西藤原 (にしふじわら)
120108 三岐鉄道 (49) 10:01 西藤原

西野尻 (にしのじり)を すぎ、9時 57分、電車は 終点の 西藤原 (にしふじわら)に 到着。ホームから まあ ちょっと きたに いった とこまで レールは のび、ほこで くるまどめが やって ある。この くるまどめが とれ、レールが 関ケ原 (せきがはら)まで つながり、名実 ともに 三岐鉄道に なる ひは いつの ことか。たくさんの のこりゆきの みえる なか、蒸気 機関車 ふうの 駅舎や 超 ミニ 蒸気 機関車の 運転を ながめ、かえりみちに つく。

10時 9分、西藤原 出発。電車は ここまで のって きたのと おんなじのだ。

(しゃしん) 西藤原の ようす

10時 15分、東藤原 到着。セメント 工場の ふんいきを かぎ、ホキ5700がた 貨車を みる。

10時 41分、東藤原 出発。こんどは 3両 編成の しんがたの ほうだ。この あと 近鉄富田までの 車内の 乗客は、きた ときと おんなじ ように かぞえる ほどだった。

途中、丹生川で 自転車を ひいた おんなの こが のって くる。三岐鉄道は サイクル トレインだっただ。

11時 23分、近鉄富田に 到着し、三岐鉄道の たびを おえる。

三岐鉄道 三岐線 26.6kmの 運行*1
さがり=1日 38本*2、所要 時間 47分、表定 速度 33.6km/h
あがり=1日 37本*3、所要 時間 47分、表定 速度 34.1km/h

この あと のりかえた 近鉄の 急行は、まるで ロールスロイスの ようだった。



(さんこう)

(ついか)

*1:所要 時間と 表定 速度は 平均の もの

*2:うち 3本は 保々 どまり

*3:うち 1本は 保々 発