のと鉄道

にほんかいに つきでた 能登 半島 (のと はんとう)の うちがわに 七尾湾 (ななおわん)って いう 湾が あって、三セクのと鉄道って いう 鉄道が この 湾に そって はしっとる。起点は 七尾 (ななお)って いう とこで、金沢から ここまで JR西日本北陸線七尾線を つかって 65.9キロの きょりだ。ちなみに 北陸線は 交流 20000ボルト 電化で、七尾線は 直流 1500ボルト 電化の ため、金沢 方面に のりいれを する 七尾線の 電車は 交直 両用 電車だ。電化 方式の ちがいってのは、わりと かんたんに 克服できる もんらしい。

のと鉄道に はなしを もどす。起点の 七尾から つぎの 和倉温泉 (わくらおんせん)までの 5.1キロは 直流 1500ボルト 電化に なっとって、JR西日本との 共有 区間でも あるだけど、1日 6本の JR 特急が のりいれて いく。6本の うちわけは、大阪からの サンダーバードが 4本、名古屋からの しらさぎが 1本、越後湯沢 (えちごゆざわ)からの はくたかが 1本。はくたかは 上越新幹線からの リレー 特急で、この ルートが いま 東京から 金沢 方面に いく 最速 ルートに なっとる。

ふたたび のと鉄道に はなしを もどす。和倉温泉から さき、終点の 穴水 (あなみず)までの 28.0キロは 非電化と なる。この 電化 区間と 非電化 区間の まざった のと鉄道の 全長は 33.1キロで、終点の 穴水は 金沢から 99.0キロの きょりに なる。おもえば とおくへ きた もんだ。いや、むかしは こっから ふたてに わかれて、さらに 半島を よこぎった むこうがわの 輪島 (わじま)と 半島の さきっぽの 蛸島 (たこじま)まで いっとっただけどね。

のと鉄道 路線図 (あきひこ)
△ のと鉄道 路線図 (あきひこ)

ここで、1日の 運行 本数を みて みる。起点 七尾の くだり 列車は、ふつうが 17本と さっき いった 和倉温泉 どまりの 特急が 6本。終点 穴水の のぼり 列車は ふつうが 16本 だけ。1日 10本 そこそこの 三セク 鉄道が おおい なかでは、まあまあの 本数か。

七尾駅 くだり 時刻表 (2013.10.22 かくにん) 穴水駅 のぼり 時刻表 (2013.10.22 かくにん)

つぎに、表定 速度は どうか。12時台の のぼり くだり 1本 づつを みて みると、駅の かずが すくない せいも あってか、ともに 48.4キロって いう まあまあの 数字だ。

  • くだり
    七尾 12:24 → 13:05 穴水
    〔33.1km、41分、48.4km/h、810円〕
  • のぼり
    穴水 12:03 → 12:44 七尾
    〔33.1km、41分、48.4km/h、810円〕

さいごに 経営の はなし。ちょっと まえに めに した ちゅうにちの 記事に、「過疎化に よる 乗客 減少で、ここ 数年、まいとし 1億円の 経常 損失を だすなど 苦戦が つづく」って かいて あった。やっぱりね。って いってものと鉄道も てを こまねいとる わけじゃ ない。おんなじ ちゅうにちの 記事に のっとった 公募 社員の はなしを つぎに 紹介して、はなしを おわる。

のと鉄道に 名物 ガイド 〔ちゅうにち〕

  • のと鉄道が 営業力 強化の ため 公募 採用した 41才の 社員が、みずから 鉄道 ガイドを つとめるなど して かつやくしとる。
  • ことし 2013年 8月、2両 編成の 車内に 4年 まえに 入社した 山崎研一さんの すがたが あった。「プロ 野球、ロッテの 角中勝也 (かくなか かつや) 選手は 通学で 利用して おりました。われわれは 首位 打者を うんだ 鉄道 会社なのです」。関東から おとずれた 団体客 30人を まえに、ながれる ような 名調子の 山崎研一さん。車内は どっと わき、「車窓の 風景より ガイドさんを みちゃう」との こえも でる。
    のと鉄道 山崎研一さん (ちゅうにち)
  • 石川県 七尾市 うまれで、秋田県 大仙市 (だいせんし)の 出身。温泉 旅館など 数社で 営業職を わたりあるいた 山崎研一さんだけど、社内 抗争から まどぎわ族に おいやられた ことも。2009年に のと鉄道が 営業 担当を 公募しとるのを みつけ 心機 一転、入社した。
  • 「バスの ほうが いききしやすい この ばしょで 列車を 利用して もらうには、なにか 『うり』を つくるしか ない」。こう かんがえ、みずから にぎった マイク。軽妙な 話術が 評判を よび、旅行 会社から 「名物 ガイド」と して 指名を うけとる。
  • のと鉄道の 苦戦が つづく なか、山崎研一さんらは 鉄道 自体を みどころの ひとつと した ツアーを 旅行 会社に 提案。駅の ホームで 特産の かきを 提供する 企画なども 好評で、2010年度に 9千 4百人だった 利用客は、2012年度には 3万 5千人に はねあがった。
  • 車窓からは 満開の さくらや、きた アルプス、立山 連峰が みれる ひも あり、山崎研一さんは 「哀愁 ただよう にほんの 原風景が 魅力です」って かたる。また、じもと 食品 会社と 連携し、かきや まだこを つかった 弁当の 開発も 構想中だ。2015年 はるの 北陸新幹線 金沢 開業を ひかえ、「能登は なにで 勝負できるか、つねに かんがえたい」と いきごむ。
(ねたもと)
中日新聞:のと鉄道に「名物ガイド」 公募採用の41才男性:石川(CHUNICHI Web)|2013年9月6日

(さんこう)