まぼろしのキハ285系は曲線を140キロではしれる特急車両だった

まえにも紹介したJR北海道のしんがた特急の開発中止。キハ285系っていうなまえで、まあはい試作車までできとったのに中止の決定だ。かなしいかぎりだけど、ほの背景にはこんな事情があったみたいだ。

【鉄道ジャーナリスト境正雄さんの記事から】

〔不祥事つづきのJR北海道
2011年5月に発生した石勝線列車脱線火災事故にはじまり、2012年には4度も特急列車から発煙、出火、さらに軌道保守のてぬきから脱線事故をおこすなど、もはや「不祥事トラブルのデパート」となっちゃったかんもあるJR北海道国土交通省により事業改善、監督命令がだされて再建中の昨今も、乗務員のいねむりが発覚するなどしとる。

〔しんがた特急285系は世界はつの技術を搭載するもんだった〕
JR北海道鉄道総合技術研究所川崎重工の三者により、気動車特急285系には、世界はつの技術であるハイブリッド車体傾斜システムを搭載する予定だった。これはふりこ式と空気ばね式のくみあわせで、これまで以上の傾斜角をえて、のりごこちをたもったまま、より高速で曲線をはしれるようにしたもの。これまで曲線では120キロが限界だったものが、140キロへと向上、おおはばな時間短縮につながるもんだった。

まぼろしのキハ285系(きままな鉄道模型さん)
△ キハ285系(きままな鉄道模型さん)

ただし、レールにつよい負荷がかかることから、軌道強化にかねがかかることから、いま運行についとる車両の車体傾斜装置さえつかわんどるJR北海道はほの採用を断念。

〔ハイテク車両が成功せやあ経営好転の好機だったのに〕
世界はつの技術をとりいれたハイテク車両が営業運転の実績をかさねることで、国内他社や海外への輸出、技術移転の可能性もふくらみ、経営好転の好機だった。これをみずからすてざるをえんっていうのが、まさにJR北海道の危機的状況をあらわす。安全をおろそかにしたつけはおおきい。

◇◇◇ ◇◇◇

うーん、会社発展の機会をうしなったJR北海道もいたいけど、より高速で曲線をはしる特急にのる機会をうしなった利用者もいたいわ。


【さんこう】

世界はつの最新技術搭載車両「キハ285系」開発中止からみえるJR北海道の惨状(鉄道ジャーナリスト境正雄さん)|ハーバービジネスオンライン|2014年11月08日
http://hbol.jp/12388

しんがた特急もデュアルモードビーイクルも中止 - JR北海道-あきひこゆめてつどう|2014-09-14
http://iwase-akihiko.hatenablog.com/entry/2014/09/14/005124

7月26日中継「川崎重工兵庫工場1~ついにJR北海道のしんがたキハ285系すがたをあらわす~」-きままな鉄道模型さん|2014/7/26(土) 午後 11:5
http://m.blogs.yahoo.co.jp/superhakuto7000hot/12081788.html