さいきん、名鉄バス運転士募集の広告がやたらめにつく。
あめのひであっても、かぜのひであっても、ほのばしょでまつ、すべてのひとをむかえにはしる。バス、ほれは日常にかかせん交通手段のひとつ。
ふたしかなことのほうがおおいいまのよのなかで、「いつもどおりくる」っていうたしかな安心を提供すること。バス、ほれははしりつづけるプロフェッショナルのしごと。ひたむきでまっすぐな、まごころのしごと。
うん、「いつもどおりくるっていうたしかな安心」。だいじなことだよね。
先輩たちのしごとにたいするおもいものっとる。
ハンドルをにぎるときはたったひとり。けれど、ささえてくれるひとはたくさんおる。
むすめのためにしごとをあきらめかけたわたしを、はげましてくれたのはむすめでした。
運転士歴35年。安全確認の慎重さは、新人のころとかわってない。
運転士ひとりひとりのきもちによりそう。運転士だった自分だでできることがある。
まっと便利に、まっとのりやすく。こたえはおきゃくさまごとちがう。ほいだで、やりがいもある。
ほんなわけで、さいご、「ほこりあるしごといき。さあ、あなたもはしりだしませんか」っていうさそいかけのことばになる。
バスの運転士さん、ほんとにいろんなことやっとる。ただ、バスを安全にはしらせるだけじゃない。バス停につくまで席をたたんように注意の放送をいれたうえで、しずかにとまる。おりるひとが料金ばこにいれるおかねをたしかめる。こぜにのないひとには、りょうがえきの説明をする。マナカのチャージもしてあげる。バス停をでるまえに、マナカをタッチする機器や料金表示の設定をかえる。いまのったひとが席にすわったことをたしかめたうえで、しずしずとバスをだす。クルマいすのひとがおや、みちいたをだして、のるのをてつだって、バンドで固定してっていう作業も、にこやかにこなす。えきや終点につくまえには、「本日はご利用いただきありがとうございました。おわすれもののないようにおおりください」っていう放送をいれる。バスがおくれやあ、ほの原因が渋滞によるもんであっても、「おきゃくさまにはご迷惑をおかけしてもうしわけありませんでした」っておわびの放送をいれる。ほいから、密室がゆえのむずかしさもある。運転士さんのふきげんは敏感に乗客につたわる。いつもにこやかにしとらにゃいかん。っていうか、ひごろからきもちをおだやかにしとれるようじゃないといかん。バスがおくれたおかげで電車にのれんじゃったじゃんか!っていう苦情もあるだらあ。乗客同士のいざこざもひょっとしてあるかもしれん。ほんなときでも、すべてをおさめるのは運転士さんだ。
いや、バスの運転士さんってほんとにたいへんなしごとだっておもうよ。いつもどおりバスをはしらせる運転士さん、ほんとにほこりあるしごとだっておもうよ。
この広告で、応募がようけあるといいね。
(さんこう)