おりたことのないえきでおりてみたらなにがあるのか。2020年3月なのか、名古屋本線は東岡崎のひとつひがしにある男川(おとがわ)のえきでおりてみた。
〔いき〕〔まちあるき〕〔かえり〕
◇ ◇
いき
ふるい12時55分のしんあんじょういきふつうにのって、西尾線の単線をきたにすすむ。車両は6807編成2両6800系鉄仮面で、座席は固定セミクロスシート。側面運転室うしろにこまどあり。乗客は座席に4わり。てすり、つりかわ、とびらなんかにさわらんように、たっていく。しんがたコロナウイルスをおそれてのことだ。
みなみあんじょうに停車。吉良吉田いき急行のとうちゃくをまって、しゅっぱつ。車両は3502編成4両3500系きんぎょばち。
きたあんじょうをでて、爆走。名古屋本線をひがしに2200系こおろぎの豊橋いき特急がいくのがみえる。にしにむきをかえて、13時2分、しんあんじょうは2番のりばにとうちゃく。1番のりばに電車がとまっとる。車両は6049編成2両6000系鉄仮面で、座席はベンチシート。側面運転室うしろにこまどなし。
6番のりばに移動。しんあんじょう13時5分の東岡崎いきふつうにのって、名古屋本線をひがしにすすむ。車両は6045編成2両6000系鉄仮面で、座席は固定セミクロスシート。。側面運転室うしろにこまどなし。おんなじ鉄仮面でも、座席が固定セミクロスシートだったりベンチシートだったり、側面運転室うしろにこまどがあったりなかったり、いろいろあるもんだ。乗客は座席に1わり。しんがたコロナウイルスのえいきょうで乗客はすくない。
すぐに一宮いき急行とすれちがい。車両は2両たす4両のまだら連結で、まえが3150系ぎんいろ電車、うしろが3500系きんぎょばち。
宇頭に停車。
パノラマスーパーの岐阜いき特急とすれちがい。
矢作橋に停車。はんたい線そとがわ留置線に、4両編成3300系ぎんいろ電車が2本とまっとる。
矢作川鉄橋をわたる。
岡崎公園前に停車。ここで岩倉いきふつうとすれちがい。車両は6813編成2両6800系きんぎょばち。
菅生川鉄橋をわたる。菅生川の別名は乙川(おとがわ)。おとめのかわだ。ひだり45度がかわかみ。かわのむこうがわ堤防ふみきりひだりがわで、なんにんかがてをふってくれる。鉄橋をわたるあっかい電車、かっこよかっただらあな。
東岡崎は4番のりばにとうちゃく。
ここまでのってきた電車は、方向幕を伊奈いきふつうにかえて運行を継続する。
3番のりばに1012編成6両パノラマスーパーの豊橋いき快速特急がはいってきて、さきにでていく。
3番のりばにまっとった伊奈いきふつうにのりこんで、13時19分、東岡崎をしゅっぱつ。名古屋本線をまたひがしにすすむ。乗客は座席に1わり。いぜんとしてすくない。ほかに、1両めの客室には清掃作業員のひとが3人ものっとる。
左右住宅街のなか、やまごえ。みえんけど、ちょっとひだりにはなれて乙川(おとがわ)が平行しとる。
くだって、みぎ曲線になって、13時21分、男川(おとがわ)は2番のりばにとうちゃく。ホームのはしっこに「準急停車駅」のたてかんばん。
ホームにおりて、ここまでのってきた電車をみおくる。いや、ほれにしても電車のかたむきがすごいな。こんな急曲線のとちゅうに男川のえきってあっただ。かいさつは上下とも名古屋よりにあって、それぞれ独立しとる。こせんきょうはない。
こんどは2番のりばを豊橋いき急行がとおりすぎていく。車両は4両たす2両のまだら連結で、まえが3500系きんぎょばち、うしろが3150系ぎんいろ電車。しんあんじょうをでてすぐにすれちがった一宮いき急行とおんなじ構成だ。車体をかたげていくあっかい電車のうつくしいこと。
はんたいの1番のりばに東岡崎いきふつうがはいってくる。車両は6405編成4両6500系鉄仮面。やっぱりおおきく車体をかたげてはいってくる。
まちあるき
電車見物をおえて、かいさつをでる。でたとこはきたぐち。線路ぞいにみちがあるだけど、駅舎を迂回してまがっとる。にしにちょこっとはなれて、地平の線路とななめに交差する道路高架。ほのてまえに、にしむきにはいっていく地下道。ようみると、にしがわからひがしむきにもはいっていけるようになっとる。東西双方から階段をおりて正面衝突したとこから、みなみに水平通路で線路をくぐる。みなみがわは、水平通路からまっすぐに階段をあがるようになっとって、さいごひだり45度におれて地平にあがりきる。あがりきったとこは、道路高架の垂直壁のました。ほっからみぎにおりかえして、地下通路と垂直壁のあいだのせばいとこをとおって線路につきあたって、みぎにまがってひがしにいくと、名古屋方面かいさつにまっすぐにつながるやねつき通路にまっすぐにつながる。いや、こんなとこをとおっていかんとえきのかいさつにいけんだ。線路ぞいをひがしにいくとこで、したをおがわがくぐっとる。みなみから段々のたきをおりてきたみずのながれが、きたにくぐっていくだ。やねつき通路のとこまでいくと、これのみぎにそってみちがつながとって、あたらしいひろいみちにでる。要は男川のえきのみなみぐちには、えきまえひろばみたなもんななんにもない。
みなみぐちからあたらしいひろいみちにでたとこのまんまえに高層マンション。一帯にはほかにもいくつか高層マンションがある。あたらしいひろいみちは、ひがしにさかあがりにあがっていく。このみちのきたがわの擁壁は、えきのホームのすぐよこからたちあがっとる。あたらしいひろいみちがみぎにゆみなって、線路からはなれてさらにさかあがりにあがっていくとこのひだり、線路がわの側道とのあいだに三角公園。ここでなんくみかのおやこづれがあそんどる。線路がわの側道はまっすぐすすんでマンションのしきちにはいっていくだけ。
みなみむきになったあたらしいひろいみちをあがっていく。
ふりかえってきたがわをみおろすと、線路をこえてずーっとむこうにまちがひろがっとる。乙川のむこうまでみえとるもんかどうか。まわりは高層マンションのほか、一戸だて住宅やアパートもある。
あたらしいひろいみちをあがりきったとこから、みぎまわりにえきにもどっていくことにする。あたらしいひろいみちとはべつのみちを、にしむきにくだっていく。みぎに全寿寺。全寿寺にむかってみぎに、おかのうえからおりてくる急なさかみちがあって、ここをくろいポルテにのったわかいおくさんがおりてくる。この急なさかみちをあがりきったとこがおかのてっぺんぐらいになるみたいだけど、どうもてっぺんまで住宅街でおおいつくされとるみたいだ。急なさかみちにはあがっていかんで、にしむきにくだっていくみちをおりきって、竜美台2丁目(たつみだいにちょうめ)交差点にでる。交差するのは南北にのびる竜東メーンロード。クルマがびゅんびゅんいきかうみちで、きたに、男川のえきのにしの道路高架につながるみちだ。竜美台2丁目は竜東メーンロードのにしがわの地名。
竜東メーンロードのひがしがわの歩道をきたにすすむ。すすんで、大西陸橋南交差点。男川のえきのにしの道路高架は大西陸橋っていうなまえがついとっただ。竜東メーンロードの車道はもちろん大西陸橋をわたっていく。この交差点からひがしにはいったみちが、さいしょにさかみちをあがっていった「あたらしいひろいみち」だ。ひがしにはいってすぐにひだりに湾曲して竜東メーンロードのみぎしたにそうようにしてきたにすすんで、またすぐにみぎにおおきく湾曲して、「みなみぐちからあたらしいひろいみちにでたとこ」につながる。
さて、大西陸橋南交差点から車道のひがしをとおってきたにすすんで、あたらしいひろいみちにでて、きたにすすむ。ところで、にしがわに歩道がないぞ。ひがしがわにはりっぱな歩道があるのに。えきからみなみに大西陸橋南交差点にあるいていくには、この部分はみちのにしがわをあるくのが自然なのにだ。すれちがった、ふたりづれのベトナム人のおんなのひとも、えきからきたみたいだったけど、やっぱり歩道のないにしがわをあるいてきとった。どんなぞんざいな道路設計しとるだ。ようげんばのひとのながれをかんがえにゃ。みぎにおおきく湾曲しかけたとこで、ひだり45度に、線路をくぐる地下通路につながるみちがあるのをかくにん。大西陸橋のひがしの垂直壁にそって、ほのまま線路をくぐる地下通路につながるだ。ほのままあたらしいひろいみちをみぎにおおきく湾曲していったとこで、ひだりにおがわがあって、おがわと線路とあたらしいひろいみちにかこまれるかたちで、三角形のふかい貯水池(ちょすいち)があるのをかくにん。おがわは、線路ぞいをひがしにいくとこで、したをくぐっとったおがわだ。まあ、おがわっていうよりは水路っていったほうが適切かもしれん。
まあいっかい地下道をくぐって、きたぐちにでる。ひがしむきに地上にあがったとこで、パノラマスーパーの岐阜いき特急とすれちがい。線路ぞいのみちのきたがわに、かわらぶき一部トタンぶき木造ひらやだてのふるい簡素な住宅がある。自転車が1台おいてあるとこをみると、かろうじてひとがすんどるのか。パノラマスーパーの豊橋いき特急がひがしにはしっていく。ベビーカーをひいたわか夫婦がえきのほうにいく。ふるい簡素な住宅からおじいさんがでてきて自転車にのる。ふるい簡素な住宅のすぐにしは、スレートぶきの作業所。みちばたに自販機が1台。つぎに、かんばんはないけどみせっぽいつくりのたてもん。線路ぞいのみちはこのたてもんのにしがわできたにおれていく。にしにまっすぐは、大西陸橋があっていけんだ。この、みちがおれるとこのたてもんのまえのみちばたに自販機が2台。ところで、こんなせばいみちなのにトラックがはいってきて、駅舎のほうにむかっていく。一帯は住宅街。どこにいくだったのか。こんどは、おかあさんとおんなのこのふたりが自転車にのってやってきて、ひきかえしていく。線路をみなみにわたるのに、地下道をつかうのをやめて、大西陸橋のにしがわの歩道にあがってわたっていくことにしただ。
さて、かんばんはないけどみせっぽいつくりのたてもんのとこからきたにすすんで、すぐに十字路にでて、直進。わかいおんなのひととすれちがい。ひだりにイワタ鉄工所のおおきなこうば。住宅街のなかのこうばだ。
すすんで、ひだりに、かわらやねつきのながーいしろい塀。塀のまんなかへんにいりぐちがあって、いりぐちをはいったすぐのとこで、おねえちゃんとおとうとがボールをついてあそんどる。塀のなかは村社(そんしゃ)白鳥神社(しらとりじんじゃ)だった。なんていうむらのやしろなのか。おくにはいっていくと、ひがしむきに拝殿。むかってみぎどなりの社務所ともども、コンクリートづくりではしらがももいろにぬってある。境内をさらにつきぬけたとこで、大西3丁目交差点の東南のとこにでる。大西陸橋からきたにすすんで地平におりた竜東メーンロードと、東岡崎えきまえからひがしにすすんできた竜美丘会館どおりがまじわる交差点だ。このふたつのとおりに面しても、かわらやねつきのながーいしろい塀がやってある。
まあいっかい拝殿のほうにもどっていくとこで、あっかいとりいをくぐる。すばらしくうつくしい、境内のふんいきとよう調和したとりいだ。
拝殿におまいりするまえに、むかってみぎてまえの手水舎(ちょうずしゃ)でてあらい。みずのそそぎぐちをおおう竜のかざりも迫力があって、じつにりっぱな手水舎だ。ここでせびろをきたおじさんがやってきて、おれが神社ずきっておもったのか、いろいろ説明してくれる。
「白鳥神社は熱田神宮の系統の神社。区画整理事業にあわせていまみたいに整備した。むかしは、拝殿むかってひだりの木造かわらぶきのたてもんが拝殿だった。いまはものおきでつかっとる。さらにむかしは、名古屋本線みなみのおかのうえにあった」。
おー、名古屋本線みなみのおかのうえって、さっきいってきたばっかのとこじゃん!
さらに、「祭神はやまとたけるのみこと。大平地区のなかの大西集落の神社。大岡越前守(おおおかえちぜんのかみ)の領有地だった。乙川のむこうがわに陣屋あとがあるだけど、いまも子孫がおって、やしきあともある。おくのあっかいとりいは大岡越前守が奉納したもんだ」。
えー、この西三河に、あの大岡さばきで有名な大岡越前守の領有地があったってほんとなのか! いや、おまけに、いまみたばっかりのあっかいとりいが、大岡越前守の奉納したもんだったとは! いや~、土地のひとからはなしがきけて、ほんとによかった。わかれぎわにもらった名刺で、おじさんが「白鳥神社氏子総代副代表山田正美」さんだったことがわかった。ありがとうございました。
拝殿におまいり。拝殿の完成は1968年12月。おくの幣殿(へいでん)と本殿は木造。手水舎のてまえに梛(なぎ)のき。拝殿と社務所のあいだにたちばな。となりのいしぶみに、「敬宮殿下御誕生記念、2002年4月吉日」ってかいてある。愛子さまのたんじょうを記念して、このたちばながうえてあるだ。拝殿からいちばんはなれたとこにある、おおきなくすのきもみごとだ。由緒がきのいしぶみのあって、よんでみる。
「やまとたけるのみこと東征にさいし、駐泊の旧跡。近郷第1の古社。天保年間(1831年から1845年)、大平藩主大岡越前守朱塗大鳥居を奉献し、現在ほの容をのこす。山田正謹書」。
いや、やまとたけるのみことが矢作神社にきたってのはさいきんになってしっておどろいたとこだけど、この白鳥神社にもきてとまっていったとはおどろきだ。ただ、天保年間に大岡越前守があっかいとりいを奉納したってのはおかしいな。大岡越前守は1677年にうまれて1751年になくなっとる。まあ、なんだいかあとのひとが奉納したにちがいない。
もとのみちにもどって、住宅街のなかゆるいさかみちをきたにくだっていって、T字にあたった竜美丘会館どおりをひがしにちょこっといって、乙川にかかる御用橋(ごようばし)にでる。ここでは、乙川はきたからみなみにむかってながれとるだ。欄干のはしっこに「1992年3月完成」の銘文をかくにん。かわかみ対岸にいぬのなきごえがいっぱいきこえる。わんわん動物園だ。むかし、こどもをつれていったことがある。かわかみ両岸はたけやぶがいっぱい。いぬのなくへんだけは、重機がたけやぶをけずっちゃったみたいだ。ところでこのへん、横断歩道がなくてたいへんだ。じもとのひとたちがなんにんか、みちがわたれんくてこまっとった。幹線道路が生活空間を分断しとる。
かえり
まちあるきをおえて、男川のえきにもどる。
男川15時28分の一宮いき準急にのって、名古屋本線をにしにすすむ。車両は2両たす4両の連結で、まえの6832編成2両6800系きんぎょばちの先頭6932にのっていく。
15時30分、東岡崎は2番のりばにとうちゃく。
かいさつをでて、岡ビル1階のロッテリアでいっぷく。
かいさつをはいりなおして、2番のりばにやってきた東岡崎16時48分の岐阜いき急行にのって、名古屋本線をにしにすすむ。車両は2両たす4両の連結で、まえが3102編成2両3100系きんぎょばち、うしろが3529編成4両3500系きんぎょばち。
16時54分、しんあんじょうは4番のりばにとうちゃく。
后続の新鵜沼いき快速特急が、4番のりばをものすごいいきおいでとおりぬけていくのをかくにん。いや、みの危険をかんじるほどだ。こういうとこにこそホームドアがほしい。
2番のりばに移動。しんあんじょう17時7分の西尾いきふつうにのって、西尾線の単線をみなみにすすむ。車両は、いきといっしょの6807編成2両6800系鉄仮面。
みなみあんじょうに停車。佐屋いき急行のとうちゃくをまって、しゅっぱつ。佐屋いき急行は6401編成4両6500系鉄仮面。
17時15分、ふるいにとうちゃく。のってきた電車がふみきりをとおっていくのをみおくって、このひのたびをおえる。
(さんこう)
- 乗車記録 - 2020年3月なのか、どようび
- 手水舎(ちょうずしゃ)の竜!…|いわせあきひこ|フェースブック|2020年3月7日15:52