丹波のくにってどんな範囲?

京都府兵庫県にまたがっとって、どんな範囲なのかようわからん丹波のくに。「明智光秀亀山城や福知山城をつくって丹波を攻略した」ってきくけど、ほの丹波のくにってどんな範囲なのか。

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丹波のくにの地図 (2) 990-680

丹波のくにを鉄道でたどってみると、こうなる。まずは京都から山陰線を西西北にすすむ。亀岡(かめおか)、園部(そのべ)、山家(やまが)、綾部(あやべ)ってとおって、福知山(ふくちやま)にとうちゃく。こっからひだりに反転分岐する福知山線を南東南方向にすすむ。柏原(かいばら)、篠山口(ささやまぐち)ってとおって、大阪にもどる。

鉄道の経路にしたがって郡名をみていくと、亀岡を中心とする桑田郡(くわだぐん)、園部を中心とする船井郡(ふないぐん)、山家と綾部を中心とする何鹿郡(いかるがぐん)、福知山を中心とする天田郡(あまたぐん)、柏原を中心とする氷上郡(ひかみぐん)、篠山を中心とする多紀郡(たきぐん)のむっつがある。桑田、船井、何鹿、天田の4郡が京都府に属して、氷上、多紀の2郡が兵庫県に属しとる。ちなみに、亀山は明治になって亀岡に改名して、篠山市は2019年5月ついたちに丹波篠山市に改名しとる。

さいごにほかの地域とのつながりをみてみる。綾部で山陰線からみぎうしろに反転分岐する舞鶴線を東北にすすんで、舞鶴につながる。福知山で山陰線からみぎに分岐する京都丹后鉄道をきたにすすんで、宮津につながる。福知山から山陰線をほのまま西西北にすすんで、和田山からさらに山陰線を西北にすすんで、豊岡につながる。和田山で山陰線からひだりうしろに分岐する播但線をみなみにすすんで、姫路につながる。柏原のつぎの谷川(たにかわ)で福知山線からみぎうしろに反転分岐する加古川線をみなみにすすんで、加古川につながる。

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やままたやまの丹波のくに。京都府がわの4郡は、山陰線で京都から豊岡にいくときにとおった。いっぽう兵庫県がわの2郡は、大阪から福知山線多紀郡までしかいってない。多紀郡の中心篠山の代表駅、篠山口までしかいってないだ。のこすは柏原を中心とする氷上郡。柏原のきたには、にほんいちひくい中央分水界であることでしられる石生(いそう)もある。篠山口から柏原、石生をとおって福知山まで、電車にのりにいかにゃ。


(さんこう)

  • 市名がかわるということ(住所雑学シリーズ11)|株式会社エニイ|2019年6月3日
    • では「丹波」とは具体的に現在どこを指すのでしょうか。下の図をご覧ください。これが「丹波」の範囲です。
      旧丹波のくにに属する現在の自治体(エニイ) 335-367
  • にほんいちひくい中央分水界 - 石生(いそう) - あきひこゆめてつどう|2019/02/10
    • にほんいちひくい中央分水界が兵庫県の石生(いそう)っていうとこにあるっていう。「この線をさかいに、こっちがわにふったみずは太平洋がわに、あっちがわにふったみずはにほんかいがわにながれる」ってのが中央分水界で、通常はやまの尾根が中央分水界になるだけど、このにほんいちひくい中央分水界はなんと標高100メートルっていうたいらかなとこにあるっていう。ばしょは福知山線石生駅のへん。旧国名丹波(たんば)のくにになる。むかしっから「丹波のくにって地形が複雑で、中央分水界がわかりにくいなあ」っておもっとっただけど、まさかこんなひくいとこにもあったとはおどろきだ。こや、いってみにゃ!
      (※ 柏原(かいばら)のえきのひとつきたのえきが石生(いそう)のえき)
  • 明治150年京都創生コラム【第1回】|きょうと府民だより2018年10月号
    • 海のある京都府へ~京都府域変遷史~
      明治新政府は旧幕府などから引き継いだ直轄地に「府」と「県」を置きました。大名領は「藩」のまま残りましたが、1871年廃藩置県により「県」に置き換えられ、既存の府県との統廃合が行われました。その結果、現在の兵庫県京都府の北部が豊岡県、綾部市を北限として南部の相楽郡までが京都府となりました。
    • 豊岡県は長く続かず、1876年には廃止されます。その際、京都府編入されたのが、現在の福知山市以北です。府域はおおむねこの時の区域で現在に至っております。
    • 下に大きな変動があった丹波を中心とした豊岡県廃止前后の地図を示します。
      1871年11月22日(旧暦)の府県統合による丹波国 486-381
      1871年11月22日(旧暦)の府県統合による丹波国
      1876年8月21日の府県統合による丹波国 483-379
      △ 1876年8月21日の府県統合による丹波国
      (※ 福知山を中心とする天田郡が豊岡県から京都府にうつっとる)
  • 丹后のうみ号でいく丹后のくに 【后編】 - あきひこゆめてつどう|2017/06/30
    • きた! 丹后のうみ号だ! 豊岡からここ天橋立までのってきたはしだて2号とおんなじ丹后のうみ号で、こんどは特急丹后リレー号として天橋立から福知山までいく。いや、じつに独創的な外観、内装だ。
    • 11時46分、天橋立をしゅっぱつ。うみがみえるわけじゃないけど、海岸ぞいに宮津舞鶴方面にすすむ。
    • 丹波のくににはいった。やまんなかをいく。
    • 12時30分、終点の福知山にとうちゃく。天橋立からここ福知山まで34.8km、44分、47.5km/h。このうち、反転転線した宮津から福知山までの30.4キロが、1988年っていうあたらしい年代に開業したわりには表定速度は50キロにみたず、まあちょっとがんばってほしいとこだ。
    • さて、うつったホームにきのさき14号がはいってくる。
    • 城崎温泉発新大阪いきこうのとり14号がはいってくる。城崎温泉、豊岡方面からきたひとたちは、ここできのさき14号にのりかえて京都方面にいくこともできるだ。丹波のくにの中心都市、福知山は鉄道の十字路のやくわりをはたしとる。さて、われわれもきのさき14号にのりこんで、12時44分、福知山をしゅっぱつ。
    • 丹波のくにをひがしにすすんで、山陰線から舞鶴線の分岐する綾部にとうちゃく。近郊がた電車が1本、2本、とまっとる。
    • 分水嶺(ぶんすいれい)をこえて、山陰がわの流域から太平洋がわの流域へうつって、園部、亀岡と停車。亀岡は丹波のくにのまあひとつの中心都市だ。
  • やま、また、やまをこえて豊岡まで - はしだて3号とこうのとり5号をのりついで - あきひこゆめてつどう|2017/06/10
    • 2017年6月みっかどようび10時25分、うしろに東舞鶴いきまいづる3号を連結したわが天橋立いきはしだて3号が京都駅31番のりばをしゅっぱつ。こっから目的地の豊岡までおおざっぱに西北方向にすすんでいく。
    • 畿内はすぐにぬけて、亀岡からまあはい山陰は丹波のくににはいっとる。じきに園部(そのべ)にとうちゃく。運転士さんが交代。ここまでが嵯峨野線(さがのせん)の愛称もつく京都近郊区間だでか。
    • 園部をでてから左右はやま、やま、やまの連続となる。わがはしだて3号はひるむことなくぐいぐいとすすむ。
    • やまんなか、日吉っていうえきで園部いき快速といきちがい。むこうがホームにとまっとるあいだに、こっちはみぎがわ通行でとおりすぎていく。
    • ひきつづいて、やま、やま、やまの連続。
    • のっとってはっきりわかっただけど、わがはしだて3号は、ほれまでののぼり勾配からくだり勾配にはいった。分水嶺(ぶんすいれい)をこえて、太平洋がわの流域から山陰がわの流域へとうつっただ。やま、やま、やまの景色はつづく。
    • 和知(わち)っていうえきでいきちがい。おー、山陰線にこんなしゃれた列車がはしっとるのか。わがはしだて3号のそっけない車両と対照的で、のっとるひとたちもとってもたのしそうにみえる。あとでしらべてわかっただけど、これものぼりのはしだて2号で、のりいれさきの京都丹後鉄道の車両、KTR8000がた気動車で運行されとるもんだった。ちなみにこっちは電車だ。
    • 電車はすすんで、地形がちょっとひらけてくる。
    • 綾部(あやべ)にとうちゃく。園部をでて以来の停車駅だ。ここで、うしろのまいづる3号はきりはなされて、みぎうしろにスイッチバックして舞鶴線にはいっていく。ホームにおりてきりはなしのばめんをみたかったとこだけど、おいてきぼりがおそがくてようホームにおりんかった。
    • みぎに側線群をみながら、綾部をしゅっぱつ。
    • かわをわたる。あとでしらべたら、福知山盆地をながれる大河、由良川(ゆらがわ)の支流で、土師川(はぜがわ)っていうかわだった。
    • 車内放送にうながされてみてみると、土師川をわたったすぐみぎに福知山城がみえる。おー。
    • 11時44分、福知山にとうちゃく。京都からここ福知山まで88.5km、1時間19分、67.2km/h。まっとおそい表定速度を予想しとっただけに、70キロにちかい数字は意外だ。速度感もあった。高架のホームにおりると、きたに福知山のまちがひろがるのがみえる。
    • はしだて3号でとうちゃくしてからわずか2分あとの11時46分にこうのとり5号は福知山をしゅっぱつ。ぐいーんってみぎにまがりながら、高架の線路を豊岡、城崎にむかっていく。
    • 電車はやまざとをにしにすすむ。由良川水系から円山川(まるやまがわ)水系へとうつるだ。
    • 水量ゆたかなおがわがながれる。
    • やまざとのふうけいがつづく。
    • わがこうのとり5号は速度感をもってすすむ。
    • 梁瀬(やなせ)っていうえきを通過。このえきが但馬のくにのさいしょのえきで、まあはい丹波のくにをぬけとっただ。
  • ぷらっと おおさか - あきひこゆめてつどう|2012/12/31
    • 2012年も おおみそかだって いうのに、4年も まえの 2008年 9月 11日の ことを かく。
    • JR 大阪に 移動。えきぢゅう 工事中だっただけど、ほの ときは わからんかっただけど、いま かんがえると、2011年 5月 よっかに 開業した 大阪 ステーション シティーの 工事を やっとっただと おもう。
    • 丹波路快速に のって、JR 宝塚線を くだる。
    • 篠山口 (ささやまぐち)に 到着。篠山市の 中心駅にも かかわらず、まちから とおく はなれとるって ことで、駅の なまえに 「口」が ついとる。大阪から ここまでが 宝塚線で、こっから 福知山までは むかしの ままの なまえの 福知山線だ。
    • おりかえす 丹波路快速
    • いったん 橋上の かいさつぐちを でて えきまえに でるも、なんにも なし。
    • 宝塚線を のぼり、東西線を 経由し 学研都市線に はいる。
  • 丹波のくにの地図(周辺の地域をふくむ)
    • (※ 帝国書院『新詳高等地図』初訂版の97、98ページを写真にとって加工したもん)