仙台空港アクセス鉄道 開業 1年

仙台空港アクセス鉄道仙台空港を 発し 7.1キロ、名取より 10.4キロの 区間を 東北本線に のりいれ 県都 仙台に いたる 全長 17.5キロの 路線で ある。


仙台空港 アクセス鉄道 路線図

仙台空港アクセス鉄道 時刻表 (PDF)

いま 開業 1年を むかえ 利用者が のびなやむとの こと。



◇ 2008年 3月 18日 読売新聞より ◇


【知事談(3月 10日 定例記者会見)】

  • (第3セクター方式の運営会社・仙台空港鉄道が)経常赤字の状態が続けば、(最大の出資者である)県の財政に深刻な影響が出る。しっかりとテコ入れをしていかなければならない。

【アクセス鉄道の 利用者数予測】

  • 1年目:1日 1万人
  • 開業 10年後の 2017年:1日 1万3000人

【実際の 利用者数】

  • 開業当初の 昨年 3月:1日平均 1万1500人(目標を 15% 上回った)
  • 4月以降:毎月 1日あたり 5700〜7900人

【鉄道会社 三浦邦夫常務談】

  • 沿線の住民の利用が少ない。マイカーから鉄道に転換が進んでいない。

【空港アクセス鉄道  開業1年 伸びぬ利用者】
【少ない本数 航空ダイヤ連動も不十分】
【期待は 沿線開発】

  • 杜(もり)せきのした駅と 美田園駅は、大型商業施設やマンションの建設、一戸建て住宅の分譲などが進む「なとりりんくうタウン」(約185ha)の一画にある。
  • 大型商業施設「イオンモール名取エアリ」に直結する杜せきのした駅は利用者数が先月末までに 108万人(1日平均 3100人)に達した。
  • これに対し、集客できる中核的な施設がない美田園駅は、10分の1以下の7万7600人(同220人)にとどまっている。
  • 宮城県空港臨空地域課は「沿線の不動産は、即日完売のマンションもあり、人気が高い。開発さえ進めば、利用者数も増加するはず」と期待する。

【利用客増加策】

  • アクセス鉄道の1時間あたりの運行本数は、おおよそ2〜3本。離着陸する航空機のダイヤとの連動も不十分で、1本の列車を逃すと、30分間も待たなければならないこともある。
  • 利用者から「乗車時間は(最短17分で)短くなったが、 待ち時間を入れるとバスと変わらない」などの不満も出ている。
  • 鉄道会社も「(利用者数に対して)輸送力には余裕があるが、運行の間隔が開いているのは確か」と認める。
  • ただ、アクセス鉄道は、名取―仙台駅間が東北本線に乗り入れているため、「運行本数を増やせば、『開かずの踏切』ができるなど簡単には増やせない」(宮城県空港臨空地域課)事情がある。ダイヤ改正もJR側との調整が必要なため、航空機のように頻繁にはできないという。
  • 鉄道会社は利用客を増やすため、4月からマイカーを駅前などの駐車場に止めて公共交通機関を使う「パークアンドライド」を導入する。第一弾として、名取エアリの駐車場100台分で実施する。
  • 利用者は名取エアリの商品券を1か月に5000円分購入すれば、車を無料で駐車し、鉄道で通勤・通学ができる。



◇ 2008年 3月 18日 火曜日 河北新報ニュース ◇


空港乗降は好調でも…伸びぬ沿線客足 仙台アクセス線1年


仙台空港アクセス線仙台空港―JR仙台駅)は18日、開業から1周年を迎えた。空港リムジンバス時代に比べ、時間は約半分、運賃は30%安くなったが、客足は伸びていない。運営する第三セクター仙台空港鉄道は、あの手この手の利用アップ作戦を練るが、安定経営には赤信号がともったままだ。


空港鉄道が2月末現在でまとめた利用状況によると、1日当たりの利用者は6940人。需要予測の9980人に対し、69.5%にとどまった。


駅別では仙台空港3630人(計画比63.8%)、美田園220人(27.7%)、杜せきのした3090人(88.7%)だった。


県によると、需要予測の内訳は空港利用者が約4000人、買い物や通勤通学などの利用者が約6000人。空港鉄道の斎藤進社長は「空港利用者は需要予測の9割程度に達しているが、沿線利用が厳しい」と分析する。


それでも、空港利用者の争奪戦は鉄道の独り勝ちとなった。空港周辺の駐車場は軒並み利用者が減り、1日800円が主流だった駐車料金は500円に下がり、300円の看板を出す業者も現れた。


仙台市中心部と空港を結ぶバスは愛子観光バス(仙台市)が2月末に撤退。残った東日本急行(同)は往復1000円の回数券や高速バスとの乗り継ぎ割引で巻き返しを図る。


沿線利用の不振は、住宅開発が始まったばかりで人口が増えていないことが要因だ。杜せきのした美田園駅周辺には2012年までに6500人が住む計画だが、現状は300人だけ。県は「住宅やマンションが次々と立地している。長い目で見てほしい」と言う。


斎藤社長は「環境への負荷が少なく、高齢社会に適した鉄道を見直してもらえるよう知恵を絞りたい」と話している。