一身田寺内町(いしんでんじないちょう)のまちあるきをおえて、紀勢線にのった。
◇ ◇
いしんでん
寒風ふきすさぶなか近鉄の高田本山のえきからにしに一身田寺内町にたどりついて、寒風ふきすさぶなか一身田寺内町をまちあるきした。さいご桜門あとからにしに環濠(かんごう)のそとにでたとこで時計をみてみると、ちょうど紀勢線の列車がくる時間だ。ほっからみぎクランクしてにしにすすんで、ほのままクルマどおりをよこぎって一身田のえきにでる。おおっ、なんちゅうりっぱなえきだ。ひろいえきまえひろばのおくに、門前まちにふさわしい風格の駅舎がある。駅員さんもおらん、自動改札機もなんにもないかいさつをほのままはいる。
おおっ、明治時代のホームだ。汽車時代に必要だったはずの長大なホームに、木造のうわや。ちょっとじーんとくる。かいさつをはいったとこがほのまま津方面ホームになっとって、ほのホームから地下通路をとおってむこうがわの亀山方面ホームにいけるようになっとる。上下線のあいだがあいとって、むかしはホームのないなか線があったことがわかる。
すぐに2両編成の列車がはいってくる。東海道線をはしる313系電車と外観がおんなじのキハ25がた気動車で、これが亀山発の鳥羽いきふつうだ。明治時代のホームに最新鋭の列車っていう構図がおもしろい。
(2) 一身田 - 鳥羽いきふつう、(3) 鳥羽いきふつう〔キハ25〕 - 一身田
しばらく停車。はんたい列車のとうちゃくをまって、11時35分、一身田をしゅっぱつ。外観におなじくぴっかぴかの車内に乗客はまばら。ひるにちかい時間帯だでか、この紀勢線のふんいきがこうだでか、車内はだらんとした空気につつまれとる。活気がないっていうか、緊張感がないっていうか。
列車はワンマン運行なだけど、どういうわけか運転士さんのとなりにまあひとりのっとって、料金のやりとりやなんかをやっとってくれる。あ、津までおねがいしますっていったら、津はひとがおるでかいさつのとこでおねがいしますとのこと。
列車は一面のたんぼを、すすきなみきにまもられてすすむ。いや、線路状態、どえらいいいぞ。亀山-津間は紀勢線っていっても特急がはしるわけじゃなくて、さびれたいなか路線だらあってみくびっとっただけど、あにはからんやレールもまくらぎもあたらしくて、最新鋭のキハ25がた気動車がびしっとはしっていく。鉄道はこうじゃなきゃ。巡航速度90キロはおさえすぎ。まっとはよはしれるに。
つ
とちゅうでひだりからきた伊勢鉄道と合流して、まるで複線のようになって近鉄のしたをくぐって位置をいれかわると津だ。
11時39分、津にとうちゃく。架線のないホームが新鮮だ。ひだりに伊勢鉄道のみずいろの列車もとまっとる。
ここでおりいとせんおれをみて、さっきのまあひとりの乗務員のひとが「津につきましたけど」ってこえをかけてくれる。このひと、きびきびしとってきもちがいい。いや、津は県都でありながらおりたことがなくて、いっかいはおりてみたいえきだっただけど、松阪で発売されたばっかりの新作かけがみのえきべんにひかれて、とりやめにしただ。列車にのっとるうちにきがかわっただ。うん、キハ25がた気動車もきもちよかったし。
11時40分、となりの近鉄のえきから宇治山田いき特急がしゅっぱつ。11時41分、わが鳥羽いきふつうも津をしゅっぱつ。
津をでてしばらく近鉄と平行。ひだりにまがりながら安濃川(あのうがわ)をわたる。
さきに津をでた宇治山田いき特急を視界にとらえる。いや、とらえられちゃあかんて。
(11) 鳥羽いきふつう - 津-阿漕間(宇治山田いき特急)
近鉄電車とすれちがったむこうに近鉄の津新町(つしんまち)のえきがある。県庁は津のえきのほうにあるだけど、市役所は津新町のえきのほうにある。重要なえきのはずなのに、なんで紀勢線のほうはえきがないのか。
あこぎ
近鉄とみぎひだりにわかれて、11時45分、阿漕(あこぎ)にとうちゃく。みどりいろにぬられたこせんきょうばっかりがめだつ、さっぷうけいなえきだ。ここで「はんたい列車がおくれております」の車内放送。
しばらくしてはんたいからやってきたのはワイドビュー南紀。おれもことし、起点の名古屋から終点の紀伊勝浦(きいかつうら)までのりとおしたやつだけど、やっぱり特急ってのははながあるわ。けっきょく、11時46分の定刻より3、4分おくれて阿漕をしゅっぱつ。
みなみにすすむ。
たかちゃや
定刻の11時51分より4分おくれの11時55分、高茶屋(たかちゃや)にとうちゃく。このひのふきすさぶ寒風にまけずおとらずさむざむとしたえきだ。道路用の陸橋をこせんきょうに代用ってのも、かなりかなしいぞ。ここでまた車内放送がはいる。「強風のためこれから徐行運転するけど、とりあえずほのまえにまんだはんたい列車がこんでまってくれ」って。
11時57分、はんたい列車がきた。おー、快速みえだ。三重県における近鉄の一方的勝利状態をつきくずしつつあるJR東海の刺客(しかく)だ。
列車はまた、すすきなみきにまもられてすすむ。こんどはゆっくりゆっくりだ。
雲出川(くもずがわ)鉄橋をわたって、津市の区域から松阪市の区域にはいる。
ろっけん
定刻の11時59分より11分おくれの12時10分、六軒(ろっけん)にとうちゃく。たんぼんなかのなんにもないとこだ。ここで徐行解除。
はんたい列車のとうちゃくをまって、定刻の12時ちょうどより13分おくれの12時13分、六軒をしゅっぱつ。
みぎからやってきた名松線(めいしょうせん)と合流。複線みたいにみえるけど、単線の並列だ。
まあちょっといったとこで、名松線とひとつの線になる。
(24) 鳥羽いきふつう - 六軒-松阪間(名松線合流地点)
まつさか
松阪のえきがみえてくる。電車そだちのおれには、架線のないえきってのがやっぱりふしぜんにおもえる。
定刻の12時5分より14分おくれの12時19分、松阪にとうちゃく。
(26) 鳥羽いきふつう - 松阪、(27) 松阪 - 鳥羽いきふつう
こせんきょうをわたって、亀山方面ホームをあるいてかいさつをでる。めざすはあら竹のえきべん。ホームにも売店はあるけど、えきまえの本店にいくだ。
列車の徐行中に連絡をとっといたフェースブックともだちのかたとまちあわせて、あら竹本店にいく。ざんねんながら美人社長さんはみえんかったけど、おめあての「DD51がひっぱる浪漫号」かけがみの元祖特選牛肉弁当をかいもとめる。えきにもどって、わざわざホームのまちあいしつにはいって、いたーだきます。一身田寺内町のまちあるきをした。あら竹のえきべんもいただいた。ふたつの目的をはたして、伊勢路のたびをおえる。
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- 乗車記録 - 2017年12月12日、かようび、平日
- 紀勢線 - 亀山発鳥羽いきふつう(列車番号=923C)
一身田 11:35 → 11:39 津 11:41 → 11:45 阿漕 11:46 → 11:51 高茶屋 11:54 → 11:59 六軒 12:00 → 12:05 松阪 (※ 時刻は定刻を記載してあるけど、じっさいにはおくれた)
〔22.5km、30分、45.0km/h、410円〕
- 紀勢線 - 亀山発鳥羽いきふつう(列車番号=923C)
(さんこう)
- 一身田寺内町(いしんでんじないちょう) - あきひこゆめてつどう|2017/12/21
- 近鉄で名古屋から高田本山まで - 2017年12月12日 - あきひこゆめてつどう|2017/12/16
- 鉄道のあさ - 2017年12月12日 - あきひこゆめてつどう|2017/12/13
- 新竹浩子さんがあなたの投稿をシェアしました|フェースブック|2017年12月12日19:29
- いわせさんのブログ「あきひこゆめてつどう」の中で、素敵にご紹介いただいてます!!
- ホントにホントに~~~ありがたい声援をいただいて、感謝感激です(*^_^*)VVVV
- こんな風に、大きな応援いただけることに心から感謝して、これを励みに、また明日から頑張りますね!!!
- いきとどいた会社 - あきひこゆめてつどう|2017/12/12
- しんあんじょうは1番のりばに西尾いきふつうの2両編成がとまっとった。まえに2両連結してしゅっぱつするっていう。
- 新作DD51かけがみの元祖特撰牛肉弁当、いぇーい♪|いわせあきひこ|フェースブック|2017年12月12日13:33
- 「DD51がひっぱる浪漫号」かけがみ登場! - あら竹の元祖特選牛肉弁当 - あきひこゆめてつどう|2017/12/10
- 1959年っていうむかしからうられとるあら竹のえきべん、元祖特選牛肉弁当。10年ぐらいまえに社長がいまのひとにかわってからは、鉄道かけがみシリーズとして、年に2、3回、かけがみをかえてきとるだげな。ほいできょう2017年12月とおかは、第20作として「DD51がひっぱる浪漫号」かけがみが登場。むかしながらのえきべんにもあたらしいいのちをふきこみつづける姿勢がすてきだね。かけがみの写真も、鉄道愛好家のひとのとったもんをつかっとるっていう。まわりもまきこんでえきべんをもりあげえっていう、この姿勢もすてきだ。松阪にいったらこのえきべんたべんと^^
- 松阪の駅弁やさんのおんな社長 - あきひこゆめてつどう|2017/11/16
- ワイドビュー南紀3号にのって - 2017年8月16日 - あきひこゆめてつどう|2017/08/23
- 東一身田(ひがしいしんでん)を通過。みぎうえから紀勢線(きせいせん)が合流してくる。紀勢線は関西線を亀山から分岐してここにきとるもんだけど、亀山まわりだとおおまわりになるため、ちかみち線として伊勢鉄道ができただ。
- 10時59分、近鉄をくぐって、津(つ)にとうちゃく。津は三重県の県都で、まわりにビルもたちならんどるだけど、対照的にえきはくさぶかい。となりの近代的な近鉄のえきから、いろあざやかな近鉄特急がでていくのがみえる。わがワイドビュー南紀3号はこっから紀勢線をいく。
- 阿漕(あこぎ)を通過。このあたり、列車がずいぶんとゆれる。
- 高茶屋(たかちゃや)を通過。
- 六軒(ろっけん)も通過だけど、亀山いきふつうといきちがい。
- 近鉄特急のいくしたをくぐっていく。近鉄特急は津をさきにでてったやつにちがいない。
- 11時16分、ひだりにそう近鉄の複線をみながら、松阪(まつさか)にとうちゃく。この松阪のえきも津のえきにおなじくくさぶかいだけど、ホームにひとがいっぱいまっとる。ひだりに伊勢奥津(いせおきつ)いきふつうもとまっとる。7年の空白をへてよみがえったあの名松線(めいしょうせん)の列車だ。ほれと、有名なあら竹のえきべんもあるだけど、このえきにかぎらずホームにおりる時間はない。
- 紀勢本線 - Wikipedia