岐阜につながる鉄道のうつりかわり 7.各務原線の開業、延伸、揖斐線の延伸、谷汲線の開業

岐阜につながる 7.各務原線の開業、延伸、揖斐線の延伸、谷汲線の開業

7回めは岐阜からひがし方向と西北方向。ひがし方向にはさきに高山線が開業しとっただけど、こんどは私鉄だ。高山線にほとんどかさなるかたちで各務原線(かかみがはらせん)が開業して、新鵜沼(しんうぬま)まで延伸。犬山線とつながって、名古屋につながる経路が完成する。西北方向には、美濃北方(みのきたがた)まで開業しとった揖斐線(いびせん)が黒野まで延伸して、同時にこれにつながる谷汲線(たにぐみせん)が黒野から谷汲まで開業。揖斐線谷汲線は直通運転。以上、1926年から1927年にかけてのこと。
わが西三河では、「西尾線のしんあんじょう-西尾間の開業で全線開通、三河線の猿投(さなげ)以北と碧南以南への延伸で全線開通、名古屋本線東岡崎以東の開業で西三河区域内の全線開通」となった時代だ。

各務原線(かかみがはらせん)の開業、延伸
1926年1月21日、美濃電気軌道のこがいしゃ各務原鉄道(かかみがはらてつどう)により各務原線名鉄岐阜*1-三柿野(みかきの)間が開業。1926年8月ついたち、名電各務原まで延伸。1927年9月はつか、新鵜沼まで延伸して全線開業。前年までに犬山から新鵜沼までの延伸をはたして全線開業しとった犬山線とあわせて、岐阜から名古屋につながる経路が完成。名古屋本線名岐間の全線開通にさきだつ8年まえのことだ。

揖斐線(いびせん)の延伸
1926年4月むいか、美濃電気軌道により揖斐線が美濃北方から黒野まで延伸。揖斐線は当初岐北軽便鉄道により忠節(ちゅうせつ)-美濃北方間で開業しとっただけど、1921年に美濃電気軌道が合併しとった。

谷汲線(たにぐみせん)の開業
揖斐線黒野まで延伸したのとおんなじ1926年4月むいか、谷汲鉄道により谷汲線全線の黒野-谷汲間が開業。おんなじとしの9月ついたち、揖斐線谷汲線が直通運転を開始。岐阜から東北方向にのびる美濃町線(みのまちせん)に匹敵する長大な路線が、岐阜から西北方向に完成する。また、終点の谷汲は谷汲さんこと谷汲山華厳寺(たにぐみさんけごんじ)のもよりえきであり、この路線は参詣鉄道でもあった。


(さんこう)

*1:厳密にいうとこのときの起点は名鉄岐阜よりちょっとはなれたとこのえきだっただけど、1928年に名鉄岐阜に移転。