西本郷(にしほんごう)の蓮華寺(れんげじ)にいってきた。西本郷は、岡崎市矢作地区のいちばんにしにあるまちで、すぐにしはあんじょうしの区域になる。まちの区域は、ひがしの沖積平野とにしの洪積台地にまたがっとるだけど、住宅地が平野部と台地部にそれぞれにかたまってあるのがふしぎだ。中間にたんぼがひろがっとって、まるでべつべつのまちみたいにみえる。蓮華寺は、台地部のひがしのはしのもりのなかにある。
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本堂はひがしむきにたとって、かわらぶき、よせむね、ひらいりで、唐破風(からはふ)がついとる。よせむねと唐破風がとくちょうてきだ。もりのなか、しっとりとしたたたずまいだ。唐破風のしたの、えんがわのてまえまでいって、おまいり。
ところで、あしおきいしがある。山門から本堂までいしだたみがつづいとるだけど、本堂のちょこっとてまえのとこの1枚が、りょうあしのあしがたのついた石板になっとるだ。いや、ほんとは、唐破風のしたまでいっちゃいかんくて、このあしおきいしにあしをおいておまいりせにゃいかんかったのか。
ちょうずしゃの竜。めをきんいろにひからせて、みどりいろのみずをはく。迫力だ。あしのつめまできんいろ。
2階だての山門。2階はかねつきどうになっとる。うらがわに階段がついとるだけど、おとめがしてあったのはざんねん。
境内のひだりがわ、一段土地がたかくなって、もりがふかくなったとこに、ひろい墓地。
境内からはずれたきたがわ、とおりに面して駐車場。ほの駐車場の一角に弥勒菩薩(みろくぼさつ)。説明がきに、「弥勒菩薩さまは、サンスクリットでマイトレーヤっていい、『慈悲からうまれたもん』、『いつくしみのひと』っていう意味です。お釈迦さまがなくなってから56億7千万年后にふたたびこのよにあらわれ、さとりをひらいてほとけとなり、ひとびとをすくってくださる菩薩さまです」ってかいてある。いや、お釈迦さまがなくなってまんだ3千年かそこらなのに、56億7千万年后ってどいだけー!ってぐらいの未来のことなだ。ともあれこのおだやかさ、いろっぽさ、すきだな。
〔2020年5月いつか訪問〕
(さんこう)