2021年8月いつか、各務原線(かがみはらせん)のたびをした。西尾線と名古屋本線で岐阜までいって、ほこで各務原線にのりかえ。とちゅう新那加(しんなか)で下車。ちょこっとまちあるきのあと、ふたたび各務原線で犬山までいって、ほっから犬山線、名古屋本線と西尾線でかえってきた。ちなみに、これまで「かかみがはらせん」っていっとったけど、こんかいから「かがみはらせん」っていうようにかえた。このほうが優勢みたいだ。
〔岐阜まで〕 〔各務原線〕(新那加) 〔犬山から〕 [乗車記録] [各務原線各駅の1日平均乗降客数] |
◇ ◇
岐阜まで
さいしょは西尾線。ふるい8時17分のしんあんじょういきふつうにのる。電車は、6013編成2両6000系かんつうがたのあっかい電車。あさひをよこにうけて、いちだんとかがやいとる。
きたにすすんで、みなみあんじょうに停車。
吉良吉田いき急行のあっかい電車がくるのをまって、しゅっぱつ
8時26分、しんあんじょうは2番のりばにとうちゃく。1番のりばにまっとった、吉良吉田いきふつうのあっかい電車がすぐにしゅっぱつ。ふるいからここしんあんじょうまで5.7キロ、9分、時速38.0キロ。
橋上コンコースをのぼりおりして、4番のりばに移動。しんあんじょう8時35分の岐阜いき特急にのる。電車はこおろぎ特急で、しんがりの特別車1号車8Aにすわっていく。みぎまどがわはしらまえ。偶数番号がはしらまえになることをしっとって、名鉄ネット予約サービスでとった席だ。しゅっぱつは2分おくれ。豊川線でなんかあったとのこと。
ずーっとにしにすすんで、いったんトンネルにもぐって名古屋に停車。車内はがらがらになって、1号車8Dに移動。
庄内川をわたって名古屋からでる。
きっついみぎ曲線のとちゅう、笠松(かさまつ)に停車。
9時38分の定刻から2分おくれで、高架の岐阜は2番のりばにとうちゃく。しんあんじょうからここ岐阜まで61.5キロ、1時間3分、時速58.6キロ。特急なのにずいぶんおそい。三河じゃあはやい名鉄特急だけど、尾張、美濃じゃあおそい。いったんかいさつをでて、ひとやすみ。
各務原線
岐阜のかいさつをはいりなおして、こっから各務原線。でたのは名古屋本線のかいさつだけど、はいったのは各務原線のかいさつ。のりばは地平。なかで連絡通路でつながっとる岐阜のえきだけど、それぞれにかいさつがある。
岐阜9時56分の犬山いきふつうにのる。電車は、6401編成4両6500系鉄仮面のあっかい電車。
定刻にしゅっぱつして、電車は複線をゆるゆるひがしにすすむ。ふつうでさえ時速100キロでかっとぶ西尾線になれたわがみには、じつにかったるい。
田神(たがみ)に停車。ここで、岐阜いきふつうのぎんいろ電車とすれちがい。
どてうえ高架にあがって、非電化単線の高山線をこえる。各務原線と平行する区間の高山線ができたのが1920年から1921年にかけてで、美濃電気軌道のこがいしゃ各務原鉄道のてによって各務原線ができたのが1926年から1927年にかけて。高山線のが6年先輩なだ。
ひだり曲線でコンクリート高架にかわって、ほのまま細畑(ほそばた)に停車。
地平におりて、切通(きりどおし)に停車。なまえとうらはらに、地形はまったいら。はんたいのりばに電車まちのひとがひとり。
岐阜いきふつうのあっかい電車とすれちがって、手力(てぢから)に停車。あめのたぢからおのかみと関係があるのか。高校生らものってくる。
高田橋(たかだばし)に停車。のりばのすぐさきに、ちいさなガーダー橋。
電車はあいかわらずゆるゆるはしる。左右にたんぼもみえてくる。ひだりに高山線が平行してくる。
各務原市にはいって、新加納(しんかのう)に停車。高田橋も新加納も駅名のききづらいこと。中山道加納宿(かのうじゅく)は岐阜市にあるのに、新加納のえきが各務原市ってのがふしぎだ。
すすんで、左右にたんぼはなくなる。
10時10分、ひだりにちょこっとふくらんで、上下共用しましきのりばの新那加(しんなか)にとうちゃく。岐阜からここ新那加まで7.5キロ、14分、時速32.1キロ。やっぱりおっそいわ。
ここまでのってきた、犬山いきふつうのあっかい電車をみおくり。ところで、爆音がきこえる。上空を自衛隊機がとんどるだ。各務原らしい。
ちょっとあとにむかいののりばにきた、岐阜いきふつうのあっかい電車もみおくり。
のりばをかくにん。こんなかんたんなしましきのりばのえきなのに、なんとエレベーターがある。まちあいしつものりばにある。かいさつは地下で、階段もエレベーターも地下につながる。地下かいさつのままでもエレベーターがつけれるだ。しんあんじょうもほうせやあよかったのに。
地下かいさつをでたとこが南北自由通路。まずは、かいさつんとこに駅員さんがおるのにびっくり。南北自由通路からみなみぐちにでるのにも、階段のほかエレベーターがあるのにびっくり。かいさつをでてきたにいきかけたひだりがわには、駐車場にあがる階段がある。まあちょっときたにいったみぎがわには高山線の那加のえきにつながる階段がある。さらにいちばんきたにきたぐちがあるだけど、階段のほかにエレベーターがある。きたぐちにあがったとこは、高山線をきたにこえたとこ。いや、みじかい動線のなかに、いろんなもんが機能的に配置されとるのに感心。
階段ををのぼりおりしなおして、こんどは高山線の那加のえきのほうにいってみることにする。各務原線と高山線にはさまれたせばい土地をひがしにあるいていって、とうちゃく。こっちは駅員さんのおらん無人駅。えきから各務原線のふみきりをとおって、みなみにえきまえどおりがのびとる。
簡易改札機あるだけでではいり自由のかいさつをはいって、電車見物。ひがしいきに、美濃太田いきふつうのキハ25がた気動車がいく。だいだいいろのおびのはいったステンレス車体は、一見、東海道線313系電車とおんなじだけど、こいつはパンタグラフのない気動車だ。
にしいきに、岐阜いきふつうのキハ75がた気動車がいく。これもだいだいいろのおびのはいったステンレス車体だけど、かおがくろっぽいのがとくちょうの気動車だ。
電車見物ってか気動車見物をおえて新那加のえきにもどっていくとちゅうに、新那加駅北口バスのりばを発見。高山線のほうのえきのがちかいだけど、各務原線のえきのなまえがついとる。わっかいおんなのひとがいっぱいおって、どんなバスがくるのかなっておもったら、きたのはイオンモール各務原いきバス。あとでしらべたら、新那加のえきのふたつひがしの各務原市役所前のえきからこのえきをとおってイオンモール各務原にいたる、イオンモール各務原線って路線のバスだった。あっかいおびのはいったしろい車体は一見名鉄バスだけど、じつは岐阜バス。
えきといい、このバス停といい、このさりげなさがいいな。
こんどは新那加のきたぐちにでてみると、でたとこは各務原総合体育館のしきちの東南のかどで、まわりは住宅街。きたぐちがえきうらだ。
さて、さいごにえきまえであるみなみぐちにでる。地下駅のためほんとにさりげない外観だ。えきまえにすぐ道路が平行しとって、線路と平行道路のあいだ、ひがしがわに駐車場と自転車おきば。平行道路のむかいにたばこやさん。たばこやさんから南北道路をへだてたひがしに、武田塾各務原校の3階だてビル。南北道路は、これがえきまえどおりで、西野町どおりのなまえがついとる。
えきまえをかんたんにみおえて、えきのきたのほうにむかう。めざすは、しりあいのおんなのひとがおしえてくれた食堂。
平行道路をにしにすすんで、体育館どおりにつきあたって、右折。すぐに各務原線の複線をわたる。みぎに駐車場。地下の南北自由通路からつながる駐車場だ。つづいて、高山線の架線のない単線をわたる。みぎに各務原総合体育館のひろいしきち、ひだりに住宅街をみて、とおくにひくいやまやまをみて、さかをくだっていく。
みちがたいらかになって、みぎに宮崎写真館。みぎT字にのびていくみちをはさんでファミリーマート。
さらに体育館どおりをきたにすすんで、左右にたんぼやはたけもみえるようになって、みぎに酒アルコ。ヘアーサロンヤマモト。
ここで、ひがさをさした上品なおくさんにひきとめられて、たちばなし。手術をなんかいやってもなおらんかった病気がなおったっていう奇跡があるとのこと。精神的なちからによるもんらしい。ご主人のがん手術もおわったとのこと。まあ、なんかの会員になれっていうわけでもなく、ほんなはなしをしてくれる。また、ご主人が刈谷づとめだった時代もあって、あんじょうのこともしっとるとのこと。おくさんはここのひとかっておもったら、鵜沼からクルマできてあるひとのお宅に訪問するとこだっていう。愛媛のひとのリモート講演をきくようすすめるためだって。まあ、あれこれはなしをした。
わかれて、また体育館どおりをきたにすすむ。なまえぐらいきいときゃよかったか。
みぎに北川接骨院。左右住宅街になる。すすんで、ひだりにまちのくるまこうば。かかみの接骨院。ひだりにコインランドリーがあって、信号交差点を左折。いちょうどおりをにしにあるいていく。ひだりにバロー那加店。なかハートクリニック。みぎにはたけ。くおん歯科。野畑町バス停。ひだりにマルギ繊維。ワークマン。みぎに海鮮丼丸。まちの洋食やソルジェンテ。オムライスうまいってきいてきただけど、あいにくのていきゅうび。ありがちなことだ。
体育館どおりからまがった信号交差点までもどって、ほの東北かどにあったてうちうどんそばどころ恵那にはいってひるごはん。
えきにもどって、ふたたび電車。新那加12時41分の犬山いきふつうにのる。電車は、9506編成4両9500系ぎんいろ電車。乗客は座席に4わりで、ほのはんぶん以上が高校生。
市民公園前に停車。各務原市役所前で岐阜いきふつうとすれちがい。えきまえにバスがおるのをかくにん。三柿野(みかきの)は上下共用しましきのりばひだりの2番のりばに停車。2番のりばひだりの、ひだりかためんのりばの1番のりばに、地下鉄鶴舞線のりいれのかんつうがたのあっかい電車がとまっとるのをかくにん。地下鉄鶴舞線のりいれの電車が各務原線で運行しとるわけじゃないだけど、こんなとこが車庫がわりになっとるだ。三柿野をでて、岐阜いき急行とすれちがい。各務原線にはめずらしいかんつうがたのあっかい電車だ。二十軒(にじっけん)に停車。
名電各務原(めいでんかがみはら)に停車。どこっていう代表駅のない各務原。あえて主要駅をあげると、新那加、各務原市役所前、三柿野、名電各務原のよっつになるだけど、いちばんひがしにあるのがこのえきだ。
苧ケ瀬(おがせ)に停車。はよひらがな表記にかえたほうがいい。
きのまくらぎの複線をいく。
羽場(はば)に停車。しゅっぱつしてすぐ、いっきにさかをおりていく。
ひだりにゆみなって、左右にたんぼ。
ひだりに高山線の架線のない単線がよってきて、上下共用しましきのりばの鵜沼宿(うぬまじゅく)に停車。なんちゅうわびしいえきだ。
岐阜いき急行のあっかい電車とすれちがい。
おおきくみぎにゆみなって、高山線とはなれる。
進行方向がみなみにかわって、12時59分、新鵜沼(しんうぬま)は2番のりばにとうちゃく。むかいの3番のりばに豊橋いき特急のパノラマスーパーがとまっとるのをみて、のりかえることにする。前面展望最悪のぎんいろ電車がいやんなった。新那加からここ新鵜沼まで10.1キロ、18分、時速33.7キロ。やっぱりおっそいわ。
犬山いきふつうをみおくって、13時2分、わが豊橋いき特急のしゅっぱつ。
すぐに木曽川をわたって、愛知県にはいる。
すぐに犬山遊園に停車。
13時6分、犬山は2番のりばにとうちゃく。新鵜沼からここ犬山まで1.9キロ、4分、時速28.5キロ。
橋上かいさつから、えきうらひがしぐちにおりて、おおきなロータリーにめんするヨシヅヤ犬山店の一角にみつけたカフェプロスペールでひとやすみ。うけつけのおねえさんのきれいなこと。
犬山から
犬山のかいさつをはいりなおして2番のりばにおりたとこで、河和いき急行のあっかい電車をみおくり。となりのしま3番のりばに小牧線平安通(へいあんどおり)いきふつうのももいろ電車がとまっとるのは、いつもの光景。
さて、2番のりばに犬山14時37分の豊橋いき特急がはいってきて、のりこむ。電車はパノラマスーパーで、1号車5Aの展望席にすわっていく。
名古屋本線と合流して庄内川をわたるとこで、ひだりかみにあかとんぼばし。
15時28分、しんあんじょうは5番のりばにとうちゃく。犬山からここしんあんじょうまで57.9キロ、51分、時速68.1キロ。いきの岐阜いき特急よりははやいけど、やっぱりおっそい。尾張がおっそいでだ。
橋上コンコースをのぼりおりして、1番のりばに移動。しんあんじょう15時37分の西尾いきふつうにのる。電車はきんぎょばちのあっかい電車。
15時45分、ふるいにとうちゃく。きょうのたびをおえる。
(さんこう)
- 乗車記録 - 2021年8月いつか、もくようび、平日
- 岐阜まで
- 各務原線
- 犬山から
- 岐阜まで
- 三柿野でおりてみた - 2018年11月ついたち - あきひこゆめてつどう|2018/11/05
- 各務原線に のって きた - あきひこゆめてつどう|2014/01/12
- 岐阜 (ぎふ)と 鵜沼 (うぬま)を むすぶ 線で、各務原線 (かかみがはらせん)って いう 線が ある。ある ふゆの ひの 午后、この 各務原線に のりに いった。
- つぎの 名電各務原 (めいでんかかみがはら)は 停車。まあ そろそろ おりんと、どっこも おりんで 終点まで いっちゃうぞって おもっただけど、この 駅の まわりなら なんか ありそうって いう かんじが あり、下車。
- 名鉄岐阜を でたのが 14時 15分で、ここ 名電各務原に ついたのが 14時 37分だで、所要 時間は 22分。この かんの きょり 13.7キロを 所要 時間の 22分で わった 表定 速度は 37.4キロ。高速を ほこる 名鉄の なかでは かなり おそい。まあ、とことこ ばしりの わりには 健闘しとるとも いえるだけど(^_^;)
- 各務原線各駅の1日平均乗降客数
- なるほど…|いわせあきひこ|ツイッター|2021年9月14日午后1:09 〔ついか〕
- なるほど、各務原は鏡原だったのか。へんな漢字をあてちゃったばっかりに大混乱をひきおこしとるわ。
- 【地名の由来23】岐阜県「各務原」の「各務」は「鏡」だった!:達人にきけ!:中日新聞|2012年12月28日
- 名古屋に馴染みのある岐阜県の都市名をもう1つだけ取り上げてみましょう。「各務原市」です。全国的に見ても難読地名の1つです。
- 正式な市名は「かかみがはら」ですが、一般には「かがみはら」で通っております。名鉄「各務原」線の「線名」と「駅名」の「名電各務原駅」は「かかみがはら」ですが、JRの「各務ケ原駅」は「かがみがはら」とルビがふられております。そして県立「各務原高校」は「かかみはら」です。このように複雑な呼称を抱える都市は全国でもこの「各務原」を除けば存在しません。
- 各務原市が、稲葉郡那加町(なかちょう)・鵜沼町(うぬまちょう)・蘇原町(そはらちょう)・稲羽町(いなばちょう)を統合して成立したのは1963年のことです。市名は古代よりあった美濃国各務原郡から採用したものです。
- さて、この「各務」という地名は、金属による鏡(銅鏡)などを作る鏡作部がいたことによるというのが定説になっております。この地域は尾張に接しており、焼き物に限らず古代には鏡の生産地として知られとったのです。
- 名鉄の「新鵜沼駅」は犬山線と各務原線の接点に当たる駅ですが、JR高山線とも接続する重要な駅です。その駅のすぐ近くに「村国真墨田(むらくにますみだ)神社」という比較的小さな神社があります。創建は7世紀といいますから大化改新前後のこととなります。
- この神社の特色は何といっても、美濃国一宮の南宮(なんぐう)大社の「金山彦命(かなやまひこのみこと)」と尾張国一宮の真清田神社の「天火明命(あめのほのあかりのみこと)」を合祀して創建したことにあります。
- 南宮大社の金山彦命は鉱山や金属業の神様で、いわば鉱山・金属業の総本山ともいうべき神社です。名古屋の「金山」という地名もそこに勧請された「金山神社」にちなんだことは本シリーズでも紹介した通りです。
- 一方の尾張国一宮の真清田神社のご祭神は「天火明命」は、文字通りこの世を明るく照らす神であり、しかも、それは「饒速日命(にぎはやひのみこと)」のことです。この命はその多くが謎に包まれた神様ですが、神武天皇が日向国から東征して大和国に支配権を握る以前から河内国・大和国に勢力を張っとった神を指しております。
- 結果的には神武天皇に恭順を示し、その子孫は物部氏として大和政権の中核を握っていくことになります。しかし、その后仏教の受容をめぐって蘇我氏と戦って敗れ、歴史からその名を消していく運命になるのです。
- その神の痕跡がこの尾張・美濃に勢力を張っていたことはやはり特筆すべき歴史ですし、しかも、それが鉱山・金属業に深く関わり、その結果この地で銅鏡などが作られていたことは、この地域が全国的に見ても重要な拠点になっていたことの証しです。
- 今は小さな神社ですが、美濃国と尾張国の一宮を合祀して「各務原」という地名が生まれたことは記憶にとどめておいていいでしょう。