レールはばはふつう1067ミリ。狭軌っていうだけど、名鉄やJRの在来線なんかがこれだ。いっぽう、近鉄や新幹線はこれよりひろくて1435ミリ。標準軌っていう。ところで、きょうのってきた北勢線(ほくせいせん)はレールはばが762ミリしかない。ほとんど標準軌のはんぶんだ。ナローゲージっていう。レールはばのせばさにあわせて電車のはばもせばいだけど、ほんなおもちゃみたいな電車にのってきたようすをつぎに紹介する。
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起点は西桑名(にしくわな)。近鉄を桑名でおりたえきまえバスロータリーに面して駅がある。
終点の阿下喜(あげき)まで470円のきっぷをかってかいさつをはいると、なんとエアコンつきのまちあいしつがある。さすが関西。
やってきた電車にのりこむと、なんとエアコンがないっていう。うん、天井からでてくるかぜとまどからはいってくるかぜでしのぐだ。ちなみに2両め以降はエアコンがきくらしく、運転士さんもほっちをすすめてくれただけど、電車のりが最前列にのらんでどうするだ。
10時5分、出発! 電車は近鉄名古屋線とJR関西線にそって四日市方向にとろとろとすすむ。ナローゲージ電車は40キロがせいいっぱいなだ。
ちょっといってわが電車はみぎにおおきくまがりながら、関西線と名古屋線をのりこえて、さいしょの駅、馬道(うまみち)につく。相対ホームの駅でいきちがいができる。
(※ したの写真はかえりにとったもの)
かためんホームの西別所(にしべっしょ)。
つぎもかためんホームの蓮花寺(れんげじ)。ただし、抹香くさいなまえとうらはらにホームはぴかぴかで、西桑名いきの電車をまつひとがようけおる。
しましきホームの在良(ありよし)。みずいろの電車といきちがう。
かためんホームの星川(ほしかわ)。
しましきホームの七和(ななわ)。
かためんホームだけどりっぱなホームにりっぱな駅舎の穴太(あのう)。あなぶとってかいて、あのうってよむのか。
しましきホームの東員(とういん)につく。ひだり側線に留置電車がある。
ここでちょこっと停車。はんたいからクリームいろとみどりいろの2色電車がくるのをまって、出発。
駅間ひだりてに車庫をみて、つぎの大泉(おおいずみ)につく。ここもしましきホームだ。
まどのそとをみる。だいぶやまもちかづいてきたか。
相対ホームの楚原(そはら)につく。ここでまたいきちがいまち。
こちらとおんなじきいろのはんたい電車をまって、出発。
楚原をでると、ぐっとさびしいふうけいになる。
やまんなかの駅っていうふぜいの麻生田(おうだ)につく。あそうのたんぼってかいて、なんでおうだってよむのか。おまけにアクセントまであたまにある。かためんホームのはんたいがわにもホームのあとがみえ、もとは相対ホームだったことがわかる。北勢線のなかでただひとつのわびしい駅だ。
つぎで終点になる。1両めの車内には、おれのほかにおばあさんがひとりと中学生が3人。よくぞエアコンなしでがまんしてきたもんだ。もちろん、エアコンのきくほかの車両にはまっとなんにんかのっとる。ひだりて、すぐほこはかわだ。
ついに終点の阿下喜(あげき)だ。こいであげきってよむとは。おまけにアクセントまであたまにある。ホームはぴかぴか、駅舎もぴかぴかで、おどろくことにエアコンつきのまちあいしつときれいな水洗トイレがかいさつのそとにある。また、いままでいわんかったけど、どの駅も自動改札機をそなえとる。ほとんどの駅のホームがぴかぴかだったことともあわせて、さすがもと近鉄の路線だっておもうよ。ぜんぜんひなびた地方鉄道なんかじゃない。
えきまえは銀行やらほかのみせやさんやらがあって、駅がこのまちの中心として機能しとることがわかる。えきまえロータリーにはタクシーもコミュニティーバスも発着するし、みちをへだてたすぐむこうには、路線バスのターミナルもあった。
えきまえにみつけたそばやでかけそばをくい、かえりの電車にのった。こころのこりは、駅からちょっとはなれたとこにある旧市街にいかんじゃったことと、おおもりでたのんだたはずのそばが、ふつうもりだったことだ。
(さんこう)
しあわせの きいろい 電車 - 2012-01-11
http://iwase-akihiko.hatenablog.com/entry/20120111/1326293962