岐阜につながる鉄道のうつりかわり 2.市内線と美濃町線

岐阜につながる鉄道のうつりかわり 2.市内線と美濃町線
△ 岐阜につながる鉄道のうつりかわり 2.市内線と美濃町線

2回めは市内線と美濃町線(みのまちせん)の開業。ともに美濃電気軌道によるもんで、官営鉄道である東海道線につぐのは私鉄の路線だった。

市内線
1911年2月11日、美濃電気軌道が岐阜駅前-今小町(いまこまち)間を開業。おんなじとしの10月7日、本町(ほんまち)まで延伸。東海道線岐阜駅からきたに市の中心部をつなぐ市内線ができた。本町は「金華山(きんかざん)西北のふもと、長良川(ながらがわ)のすぐみなみ」にあって、江戸時代までの岐阜の中心だ。

美濃町線
美濃電気軌道は、市内線の岐阜駅前-今小町間の開業とおんなじ1911年2月11日、岐阜柳ヶ瀬(ぎふやながせ)-美濃(みの)間を開業。市内線の中間駅であり、岐阜のあたらしい繁華街である柳ヶ瀬から東北方向に、はもののまち関をとおって美濃和紙で有名な美濃にいたる美濃町線ができた。起点のわずかな変更をのぞいてはこれが美濃町線の最終形であり、いっきにこいだけの区間が開業したことにおどろく。おもうに岐阜、関、美濃とも長良川ぞいのまちであり、古来この長良川にそってひとやものの往来がさかんだったじゃないか。さらに上流には郡上おどりで有名な郡上八幡(ぐじょうはちまん)もある。のちに、木曽川の支流である飛騨川ぞいに布設された高山線がにほんかいがわにぬけて、この長良川流域はわきにおかれたっていうかんじがあるだけど、ほんとはまっと重視すべき地域じゃないかってきがする。


(さんこう)