2019年5月16日、刈谷城下をあるいた。いや、刈谷って城下町っていうけどぜんぜん城下町っぽいとこなんかないじゃんかっておもっとっただけど、じつはあっただ。なんじゅうねんもとなりの市にすんどりながらしらんかっただけに、おどろきはおおきかった。このひもじつは、ことし2019年3月にじゅうよっかに開館したばっかりの刈谷市歴史博物館にいくのが目的だって、刈谷市駅からあるいていくとちゅうにたまたま「刈谷城下」を発見したってわけだ。城下をあるいたようす、博物館を見学したようすを、以下に紹介する。
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ふるいから電車をのりついで、12時ごろ、刈谷市駅にとうちゃく。目的地は刈谷市歴史博物館だけど、亀城公園(きじょうこうえん)のへんにできたってことをしっとるだけで、どのみちをどうとおっていきゃあいいかはしらべてない。かいさつをでたとこに刈谷市駅周辺案内図があっただけど、かんじんの刈谷市歴史博物館がのっとらん。とおりがかりのひとをつかまえてきいてみても、わからん。とりあえず亀城公園までいくことにするだけど、この案内図をたよりにいくにもみちが碁盤のめになってなくて、ちゃんとたどりつけるもんかどうか。
えきまえロータリーからはみぎ45度の方向とひだり45度の方向にみちがでとるだけど、とりあえず、こっちがえきまえどおりだってかんじのみぎ45度のほうにすすんでいく。
さいしょの信号交差点、刈谷市駅北交差点をひだりにまがっていく。いや、電柱もなくして、きれいなとおりだな。刈谷ははやい段階から無電柱化にとりくんどるだ。
また、さいしょの信号交差点、元中根交差点をみぎにまがっていく。
銀座4丁目交差点にとうちゃく。
みぎは、電柱のないきれいなとおり。すぐひだりに三菱UFJ銀行刈谷支店がある。もとの東海銀行刈谷支店だ。東海銀行があるってことが、ここがまちの中心だってことをものがたっとる。あるいはむかしの中心。
ひだりは、商店街の街路灯こそあるもんの、ひょろひょろのさびしいとおり。
ここまできただけでまあはい方向をうしなっとって、ちょうどみせにはいっていく三菱UFJ銀行のおねえさんをつかまえて、刈谷市歴史博物館にいくにはどっちにいきゃあいいかきくと、このまままっすぐいきゃあいいっていうこたえ。
ところで、三菱UFJ銀行のかどのとこにいしぶみがある。刈谷市指定史跡「ふだのつじあと」だ。説明がきをよんでみると、「このつじが刈谷城下の中心でひとのいききもおおく、西北のかどには高札場(こうさつば)があって幕府のさだめをかいたいたふだがかかげられとった」とのこと。
ここでまた、さっきのおねえさんがでてきて、「さっきのはまちがいで、刈谷市歴史博物館へいくにはこの交差点をひだりにまがっていかにゃいかん」っておしえてくれる。ひょろひょろのさびしいとおりのほうにいくだ。
さて、ひだりにいくまえに、みぎにいくとおりがきになって、いってみると、みぎT字の交差点のとこに刈谷町道路元標(どうろげんぴょう)を発見。おー、ここにあったのか。あるってことはしっとっただけど、ここにあっただ。刈谷町時代、この銀座交差点が刈谷の中心だった。
ちなみに、このみぎT字のほうのみちが、えきまえどおりからつながってくるみちだった。要は刈谷市駅北交差点を左折せんでまっすぐこや、この道路元標のとこにこれただ。刈谷市駅北交差点からこのT字交差点までのあいだも、電柱のないきれいなとおりなだけど、あとでしらべたら、於大どおり(おだいどおり)っていうなまえがついとった。於大ってのは徳川家康のははおや於大のかたのことで、一時期を刈谷城ですごしとる。
道路元標のあるT字交差点から銀座4丁目交差点にもどって、ひょろひょろのさびしいとおりのほうにはいっていく。ほのときはきたにすすんでいったっておもっとっただけど、じつはにしにすすんどった。
ちょっとすすんだとこで、よつつじからひだりにまがったつきあたりに、土蔵づくりっぽいふぜいのあるたてもんがみえる。いってみると、中2階部分のかべがしろいしっくいぬりになっとって、ほこにまあたらしいまあるい時計がかかっとる。1階はちゃいろいいたどや、おんなじいろでぬられたシャッターでとざされとるっていうのにだ。おもしろいなあっておもって筆者が写真をとっとると、となりにも写真をとっとるひとがおる。これなんのたてもんですかってきいたら、わからんっていう返事。このたてもんのみぎにあるおしろの門をとりにきたついでに、このたてもんもとっとるとのこと。
いまはいしぶみがあるだけだけど、おしろの門は町口門(まちぐちもん)っていうなまえだった。いや、刈谷にこんなのがのこっとるとはおもいもよらんかった。刈谷ってほんとに城下町だっただ。いしぶみの説明がきをよんでみると、この門からむこうが城内で、てまえが城下町。城内で商売をゆるされたひとが、この町口門であかしのふだをしめして城内にはいってったっていう。
町口門のにしのよつつじをみぎ鈍角にまがって、おしろのほうにむかっていく。おしろのあったとこが亀城公園(きじょうこうえん)だ。
ひょろひょろのさびしいとおりをななめによこぎっていく。
いや、城下町のかおりのする、ふぜいのあるとおりだなあっておもったとこで、すぐみぎに文礼館あと(ぶんれいかんあと)のいしぶみ。いまは刈谷市城町図書館のしきちになっとるだけど、ここに文礼館っていうなまえの刈谷藩の藩校があっただ。いやいや、藩校まであったって、刈谷ってすごいな。
またすすんだとこで、みぎに風格のある洋風のたてもん。いまは郷土資料館としてつかわれとるだけど、もともとは亀城小学校の本館としてつかわれとったたてもんだった。いや、ほれにしても、なんちゅうりっぱなたてもんだ。
みちがくだって、城町交差点。むこうに刈谷球場がみえる。
城町交差点をみぎにまがっていく。
ひだりにおほりとむこうぎしにあずまや。この一帯が亀城公園になるだけど、おほりまであるとはしらんかった。いや、いいな。
あっかい太鼓橋まである。
体育館南交差点をひだりにまがる。
ちょっといって、ひだりに刈谷市体育館があって、ほのむこうに刈谷市歴史博物館。
おおきな三角やねのすっきりしたたてもんだ。2018年5月19日まで開催の開館記念企画展『初代刈谷藩主水野勝成展~「鬼日向」のいくさとまちづくり~』をみるために、ここ刈谷市歴史博物館まであるいてきた。
たてもんみぎはしのさりげないひきどをあけてなかにはいっていく。
万灯まつり(まんどまつり)の展示をみる。1778年以来つづいとるっていう伝統のまつりだ。
だしの展示をみる。むかしは最大14両あったもんが、いま3両復活しとるっていう。
資料展示室のそとかべに三河ことばと備后(びんご)ことばの説明。初代刈谷藩主だった水野勝成(みずのかつなり)は、のちにおくにがえで備后は福山の初代藩主になっとる。三河のことばが備后につたわって、にた表現がおおいじゃないかってことだった。
資料展示室にはいって、いくつかのCG映像をみる。
刈谷城のすぐにしに衣ヶ浦(ころもがうら)。いまは逢妻川(あいづまがわ)と境川(さかいがわ)になっとるだけど、むかしはこっからさらにおくまで衣浦湾(きぬうらわん)がはいりこんどっただ。
立体映像でみると、刈谷城の本丸が衣ヶ浦に面したいちばんにしがわにあるのがわかる。
刈谷市内の縄文遺跡。ほとんどが衣ヶ浦に面したとこにあるのがわかる。
刈谷城の模型をみる。
衣ヶ浦に面した本丸。
刈谷城の全体をひがしむきにみてみる。いちばんおくの中央が、さっきみてきた町口門か。
壁面展示の資料もいくつかみる。
城下とむらの発展。はじめはすんどるもんのおおくは農民だったけど、しだいにあきないをいとなむもんがあらわれて、城下町は徐々に発展していったとのこと。
水野氏の刈谷進出と於大。刈谷城をつくったのは緒川(おがわ)から知多半島に勢力をのばしとった水野氏。衣ヶ浦をわたってさらに三河にまで勢力をのばしてきて、1533年には水野忠政(みずのただまさ)が刈谷城を築城。於大は岡崎城で徳川家康をうんだあと離縁されて、一時刈谷の椎の木やしきにすんどったとのこと。
刈谷城と歴代藩主。初代藩主水野勝成以降、9家22人の譜代大名により刈谷藩はおさめられたとのこと。さいごの土井家の治世がいちばんながくて120年あまり。ずーっと水野家がおさめとったわけじゃないだ。
博物館の見物をおえて、かえりのバスにのる。
(さんこう)
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