2021年7月22日、美濃路(みのじ)を、起点の宮宿(みやじゅく)から佐屋路(さやじ)分岐のみちしるべまであるいた。
◇ ◇
さいしょは西尾線。ふるいからきんぎょばちのふつうにのる。
7分でしんあんじょうにとうちゃく。うしろはかんつうがただった。
名古屋本線にのりかえ。きんぎょばちのふつうがまちあい。
鉄仮面の急行をみおくり。
つぎのこおろぎ特急にのる。座席は、うしろから2両め特別車2号車6Aの指定席。
18分で神宮前にとうちゃく。橋上かいさつをでる。
美濃路の起点はにしぐちにおりてみなみにいったとこにあるだけど、いったん、ひがしぐちがわにできたミュープラット神宮前を見学。開業ふつかめだ。
橋上かいさつからひがしに接続デッキをとおって、べつむねにはいっていく。
2階の一角にスターバックス。
接続デッキをもどって、橋上かいさつのてまえにスマ本屋。
にしぐちにおりて、神宮小路いりぐちの喫茶ロワールでいっぷく。みせはビルの2階にあるだけど、とおされた席はほっからおくにいちだんあがった中3階ともいうべきへやで、きたむきのまどから神宮小路がみおろせる。いや、この光景はなんちゅうか、やけあとからの戦后復興とでもいうべきか。
大津どおりをみなみにあるいていくとこで、みぎに円通寺(えんつうじ)。
ひだりに熱田郵便局。
国道1号線とまじわる伝馬町(てんまちょう)交差点を直進。
さいしょのかどをみぎにまがって、東海道をひがしにはいっていく。中央線のない化粧舗装のみちにむかしながらのみせもなんげんかあって、東海道のかおりがただよう。
つきあたりT字を右折。こっから美濃路だ。東海道はかねんてに左折して七里のわたしにいくだけど、美濃路は右折してきたにいく。
ところで、T字交差点の東北かどに上知我麻神社(かみちかまじんじゃ)の説明がき。いまは熱田さんの境内にある上知我麻神社だけど、まえはこのT字のつきあたりにあって、源太夫社(げんだゆうしゃ)ってよばれとったっていう。戦后復興事業のために、1949年に熱田さんの境内に遷座されて、あとちにほうろく地蔵がうつされたとのこと。
きたにすすんで、国道1号線にさえぎられる。正面すぐほこに熱田さん正門のとりいがみえとるのに、いけん。とりいてまえみぎの行列は、うなぎで有名なあつた蓬莱軒(あつたほうらいけん)の行列。
にしに熱田神宮南交差点の陸橋におおまわりして、熱田さん正門のとりいにむかっていく。
とりいをくぐって熱田さんの境内にはいっていって、上知我麻神社におまいり。源太夫社当時はつまいりのたてもんだったのに、いまはひらいりだ。
おくまですすんで、熱田さん本宮におまいり。
熱田さん正門のとりいをでて、みぎ、にしにいく。これが美濃路だ。
すぐに伏見どおりにでて、右折。ひがしがわの歩道をきたにいく。こっからは、この伏見どおりが美濃路だ。
みぎはずーっと熱田さんのもりで、しばらくいったとこに熱田さん西門。東門のほうは神宮前のえきやバスターミナルがあってしっとっただけど、西門もあっただ。ひだりに白鳥(しろとり)小学校。「しらとり」じゃなくて「しろとり」だ。
にしがわの歩道にうつって、きたにいく。
ひだりに白鳥御陵(しろとりごりょう)のいしぶみ。正面に「白鳥御陵|従是西2丁」、みぎめんに「1904年5月22日」、ひだりめんに「愛知共同馬車会社中建之」ってかいてある。こっからにしに200メートルいったとこにあるだ。愛知共同馬車会ってのはしらんかった。まちなかに馬車をはしらせる会社があって、ほの会社がこのいしぶみをたてたのか。
すすんで、ひだりに誓願寺(せいがんじ)の門。みぎわきのいしぶみに「阿弥陀如来48願所|第40番札所|誓願寺」、ひだりわきのいしぶみ正面に「右大将頼朝公誕生旧地」、みぎめんに「名古屋市塩町伊藤万蔵」ってかいてある。いや、あの鎌倉幕府をひらいた頼朝って名古屋うまれだったのか。説明がきに、「源義朝(みなもとのよしとも)の正室が熱田大宮司藤原季範(ふじわらのすえのり)のむすめだって、さとがえりしてこの地でうんだのが頼朝だった」ってかいてある。平安貴族が熱田さんの宮司をつとめるようになって、ほのむすめが新興武士勢力の棟梁の正室になっただ。熱田さんと源氏ってこんなつながりがあっただ。
ところで誓願寺。門のむこうがわにまわっていっても、境内はただ駐車場になっとるだけ。おてらの本堂がみあたらん。ふしぎなことだ。
すすんで、ひだりに福重寺(ふくじゅうじ)。つぎに金刀比羅社があって、おまいり。
すすんで、旗屋町(はたやちょう)交差点。このしたに地下鉄神宮西駅。
みちはひだり10度にくのってきたにのびるだけど、みちのひがしがわ、交差点てまえに下知我麻神社(しもちかまじんじゃ)を発見。上知我麻神社に対応する下知我麻神社もあっただ。ただ、おなじく熱田さんのもりんなかにあるだけど、上知我麻神社が熱田さん本宮にむかう参道にめんしてあるのに、この下知我麻神社は伏見どおり、すなわち美濃路にめんしてある。熱田さんのもりんなかをまわっとるだけじゃ発見できん神社なだ。ちいさな一角のいりぐちにちいさなきのとりい、おくにちいさなほこら。街道にめんしとったことから、ふるくから旅行安全のかみさまとして信仰のあついおやしろであるとのこと。おまいり。
みちのにしがわにもどって、また伏見どおり、すなわち美濃路をきたにいく。旗屋町交差点の西北かどに全隆寺(ぜんりゅうじ)。
すすんで、ひだりに名古屋熱田神宮西郵便局。
ほのとなりに JBC cafe ってみせがあって、ここでひるめしにする。たのんだのはひれかつランチ。のみもんはアイスコーヒーにする。ひろびろとした空間で、みためもいいうまい料理。いや、いいみせだな。ごちそうさまでした。
さて、郵便局のみなみから生活道路をにしにはいっていって、白鳥御陵(しろとりごりょう)におまいり。白鳥御陵すなわち白鳥古墳で、500年代はじめに築造された全長74メートルの前方后円墳だ。説明がきによると、「これがやまとたけるのみことのみささぎで、やまとたけるのみことが白鳥となって熱田のみやにとびきたり、おりたった地であることから白鳥御陵ってなづけられた」とのこと。
御陵からにしにおりたとこが堀川べりで、ここにかかっとるはしが御陵橋(ごりょうばし)。歩行者専用のしろいうつくしいアーチ橋だ。
郵便局のとこまでもどって、また、伏見どおり、すなわち美濃路をきたにいく。
すすんで、ひだりに断夫山古墳(だんぷさんこふん)。東海地方最大の古墳だ。
つづいて、寿琳寺(じゅりんじ)。門にさくがしてあってはいれんのがかなしい。
つづいて、青大悲寺(せいだいひじ)。開祖のきのさんっていうおんなのひとが名古屋ことばで説法をしとったっていうてらだ。みどころいっぱいのてらであいかわらず境内もしっかりていれされとるだけど、きょうは歩道にめんしてある鉄地蔵におまいりだけしてさきにすすむ。
すすんで、西高蔵(にしたかくら)交差点を直進。このしたに地下鉄西高蔵駅。
いや、ほれにしてもあっぢいひだ。西高蔵交差点の東北かどに、スポーツクラブとスパのルネサンス。ほのきたに、なんだかわからんだけど熱田メディアウイングってかいてあるおおきなたてもん。
ひだりに「ゆ|このおく50メートル」ってかんばんがあって、路地をにしにはいっていってみる。
路地のおくにあったのは、草津温泉っていうなまえの銭湯。まんだこんな昭和な空間がのこっとるとは。
また、伏見どおり、すなわち美濃路をきたにすすんで、ひだりに雲心寺(うんしんじ)山門。2階に遣迎山っていう額のかかった、中華風のりっぱな山門なだけど、とびらがとじとってなかにはいっていけんのがざんねん。
ひだりに名古屋トヨペット本社と熱田店。みぎに沢上(さわかみ)中学校。
新尾頭2丁目(しんおとうにちょうめ)交差点を直進。みちはここでみぎ10度にくのって、ゆるいのぼりざかになる。
この交差点の西北かどに SaPoRe。スーパーみたいなだけど、にほんご表記がいっさいなくてようわからん。じつにふゆかいだ。
すすんで、みぎ、NTTコム名古屋熱田ビルのうえに、あかしろの八角鉄塔。
みちがたいらかになって、ひだりにエネオスのスタンド。このへんまでくると、すっかり都会のふぜいだ。
エネオスのスタンドをすぎたへんにあったっていう、熱田さん一のとりいは発見できず。
新尾頭(しんおとう)交差点を直進。みちは、みぎ10度にくのっていく。交差点東南かどに十六銀行。西北かどに熱田警察署新尾頭交番。
すすむにつれて、金山駅みなみぐちのグランコートがどんどんおおきくなってくる。
金山新橋南(かなやましんばしみなみ)交差点にとうちゃく。交差点の東北に、グランコートのしろいたかいビル。
交差点の西南かどに、美濃路佐屋路分岐のみちしるべ。「にしに佐屋、津島|みなみに宮宿|きたに名古屋宿」って表示してある。こっから佐屋路がひだり、にしに分岐するだ。佐屋路の起点も美濃路におなじく宮宿だで、ここまでふたつの街道が重複してきとったわけだ。佐屋路は、東海道宮宿から桑名宿までの海路をさけるひとのためのうかいろになる。
まえに尾頭橋のたびをしたときに、この交差点からにしに尾頭橋商店街まであるいていっただけど、ほのみちが佐屋路だったわけだ。
街道をあるくのをきりあげて、金山のかいさつちかくのロッテリアでいっぷく。
かえりの電車。金山のかいさつをはいって、こおろぎ特急にのる。
しんあんじょうで、きんぎょばちのふつうにのりかえ。
ふるいにとうちゃく。きょうのたびをおえる。
(さんこう)
- 乗車記録 - 2021年7月22日、もくようび、うみのひ
- いき
- かえり
- いき
- 美濃路佐屋路分岐のみちしるべ - おぼえがき(ゆめてつどう)|2021/09/22
- 源頼朝は名古屋うまれ - おぼえがき(ゆめてつどう)|2021/09/22
- 「上知我麻神社と東海道」 - おぼえがき(ゆめてつどう)|2021/09/22
- 尾頭橋(おとうばし)のたび - 2021年6月じゅうよっか - あきひこゆめてつどう|2021/07/20
- 名古屋・神宮前駅に商業施設 - 名鉄が2021年7月21日開業(中野祐紀さん)|中日新聞|2021年7月20日05時00分
- 名古屋鉄道は今年2021年8月ごろから2年間かけ、神宮前駅西側の「神宮前駅西ビル」を解体する。既に全テナントが退去済みで、以前入居しとったスーパー「パレマルシェ」やスターバックスコーヒーは2021年7月21日に神宮前駅東側に開業する商業施設「ミュープラット神宮前」に移転する。
- 8階建ての神宮前駅西ビルには以前、グループ会社のカルチャースクールも入居しとった。隣接するJR東海道線の線路の安全性への配慮が必要なほか、駅の西側にある熱田神宮などへの動線を常に確保する工事もあり解体に2年を要するという。
- 神宮前は、名鉄の特急を含む全列車が停車する重要な拠点。名鉄は、神宮前駅西ビル跡地に「おとなの行きたいまち」をコンセプトにした施設を建てる計画を検討しとる。詳細は未発表だが、名鉄不動産事業本部開発部開発課の浜田修至課長は「神宮を訪れる人たちをおもてなしできる食事や土産物を扱う店舗などが重要と考えとる」と明らかにした。
- 一方、ミュープラット神宮前は、「ミュープラット」の名称の商業施設として6カ所目で、21店舗が入る。近くを通る運河の堀川がかつて材木の輸送の大動脈だった歴史などを踏まえ、木目調の内装。地元発祥の「宮きしめん」や、スマートフォンで注文してセルフレジで会計する三洋堂書店(名古屋市)の新業態「スマ本屋」などが営業する。
- 宮宿をいく - 2019年10月31日 - あきひこゆめてつどう|2019/11/10
- 断夫山古墳、熱田記念橋、青大悲寺 - 神宮前からぶらぶら - あきひこゆめてつどう|2019/02/17
- 2019年1月16日、神宮前(じんぐうまえ)からぶらぶらあるいて断夫山古墳(だんぷさんこふん)、熱田記念橋(あつたきねんばし)、青大悲寺(せいだいひじ)ってみてきた。神宮前までの乗車のようすとあわせて、以下に紹介する。
- 名古屋熱田の誓願寺源頼朝の生誕地奇妙に門と本堂だけになる|だれもいかん観光地をめぐる奇妙なトラベラーたかぼんブログ|2018-03-19