2021年10月じゅうよっか、東海道線の旧揖斐川鉄橋(きゅういびがわてっきょう)をあるいてわたってきた。現役の揖斐川鉄橋のすぐかみにならんでかかっとるはしで、鉄道のはしとしてのやくめをおえたいま、歩行者や自転車、バイクだけがわたれるはしとしてつかわれとるもんだ。
名鉄で岐阜まで。東海道線にのりかえて、現役の揖斐川鉄橋をわたってにしに大垣まで。樽見鉄道(たるみてつどう)にのりかえて、またべつの鉄橋で揖斐川をひがしにわたりかえして横屋(よこや)まで。横屋のえきからまたにしにいくかたちですすんで、旧揖斐川鉄橋をあるいてわたってさらに大垣方面にあるく。とちゅうコロナのゆにつかったとこで、ほっからシャトルバスで大垣のえきにもどる。こんな行程でいってきた。
〔名鉄で岐阜まで〕 〔東海道線で大垣まで〕 〔樽見鉄道で横屋まで〕 〔旧揖斐川鉄橋をあるいてわたる〕 [乗車記録] |
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名鉄で岐阜まで
さいしょは西尾線。あさ7時、ふるいからしんあんじょういきふつうのきんぎょばちにのる。あさひをよこにうけてかがやきをますあっかい電車。乗客はたちきゃく7わり。みなみあんじょうで西尾いき急行のぎんいろ電車といきちがい。きたあんじょうで運よくすわれる。しんあんじょうは2番のりばにとうちゃく。
こせんきょうをのぼりおりして3番のりばに移動。岐阜いきふつうのきんぎょばちにのる。車掌さんは、おんなの車掌さん。乗客は、すきでたっとるひとをすわらせて、満席。
牛田に停車。のりおりあり。おりるひともなんにんかあるのに、びっくり。たちきゃく3わりにふえる。車内放送で、知立で快速特急のりかえの案内。
知立にとうちゃく。
車内放送であんないのあった、岐阜いき快速特急にのりかえ。ただし、まえ2両はぎんいろ電車で、視界最悪。ひと区間のった神宮前で電車をおりて、かいさつをでていっぷく。
神宮前のかいさつをはいりなおして、岐阜いき特急のこおろぎ特急にのる。ここまでのってきた岐阜いき快速特急の10分后のしゅっぱつだけど、全体計画にくるいはない。座席は、岐阜いき快速特急車内でとっといた、特別車2号4Aの指定席。みぎまどがわはしらまえ。名鉄ネット予約サービスってべんりなもんだ。
金山に停車。名古屋でどどーってすいて、2号車4Dに移動。ひだりまどがわはしらまえ。
庄内川鉄橋をわたる。かわしも、枇杷島橋(びわじまばし)のうえはクルマでいっぱい。
はてしなくひろい濃尾平野をきたにすすむ。車内で、神宮前でかったサンドイッチとコーヒーのあさめし。特別車ならではだ。まわってきた車掌さんにAからDへの移動をつたえる。
笠松に停車。
岐阜にとうちゃく。かいさつからひだりにいって、めぬきどおりの長良川どおりにおりる。えきとまちが直結しとるだ。ほっからみなみにあるいて東海道線岐阜のえきにむかう。
東海道線で大垣まで
えきまえロータリーをとおって、えきビルをごちゃごちゃあがって、東海道線岐阜のかいさつにとうちゃく。まちからきょりがあること。
いちばんみなみの6番のりばにあがって、岐阜8時42分の大垣いきふつうにのる。電車は、8両編成313系ステンレス電車。
岐阜をしゅっぱつ。高架をにしにすすむ。
地平におりて、上下共用しましきのりばの西岐阜に停車。
西岐阜をでると、ひだりに広大な岐阜貨物ターミナルがつづく。
豊橋いき快速特急の313系ステンレス電車とすれちがって、長良川鉄橋をわたる。進行線、はんたい線でそれぞれにがっちりしたみどりいろの鉄橋があるだけど、進行線のほうが台形のトラス橋なのに、はんたい線のほうはかまぼこがたのトラス橋。
上下共用しましきのりばの穂積に停車。ほか、上下ともそとがわに側線。
貨物列車とすれちがい。貨車をひっぱる桃太郎のでこが、ちゃいろくはげとる。
さて、揖斐川鉄橋。電車がわたっていくみどりいろの鉄骨トラス橋が、現役の揖斐川鉄橋で、みぎ、かみにならんでかかっとるちゃいろの鉄骨トラス橋が、きょうのたびの目的の旧揖斐川鉄橋だ。
旧揖斐川鉄橋をみぎにみながらいく。
揖斐川堤防からくだっていくとこで、みぎ、ちょこっとはなれたとこに東大垣のえき。このあと樽見鉄道にのってくるえきだ。
どてうえ高架のしたを小学生らがくぐっていく。遠足かな。
広大な線路群のなかをすすんで、大垣につく。いくつもあるのりばをつなぐこせんきょうが、万里の長城みたいだ。いちばんみぎにみえるあおい列車が、これからのる樽見鉄道の列車か。大垣でまえの4両をきりはなして、米原いきふつうになるって、車内放送。ほんな運用もあるのか。
8時54分、しましきのりばひだりがわの2番のりばにとうちゃく。
のってきた電車の方向幕が米原いきふつうにかわるのをみて、さようなら。
樽見鉄道で横屋まで
大垣は、大垣いきふつうをおりた2番のりばから、こせんきょうをのぼりおりして6番のりばに移動。しましきのりばをきりかいてつくったこの6番のりばが、樽見鉄道のゆいつののりばになる。
のりばできっぷをかって、これからのる列車にむかってあるいていく。列車はハイモ330-703の単行気動車。紅白のよこせんがはいったあおい車体はすっきりしとる。みえとるのはうしろで、ヘッドマークは「日本一のサボテン村|株式会社岐孝園」。
まえにまわりこんでみると、ヘッドマークは「Smile Earth」。なんのことか。または、スポンサーがつかんくてこんな表示になっとるのか。ところで、ワンマン運行のはずなのに運転士さんがふたりやってきた。ひとりのひとが「みならい運転士ですので補助員につきますので、前面ガラスのすぐうしろはごえんりょくださいね」とのこと。しょうがないことだけど、かぶりつきが確保できんのはざんねん。
ふりかえってみると、ベンチシートにそこそこのかずの乗客がすわっとる。座席に6わりってとこか。おもいのほかおおい。
9時11分、大垣をしゅっぱつ。ひがしにむかっていく。
同時にしゅっぱつした東海道線の豊橋いき新快速が、みぎにならんでくる。
おいこされたっておもったら、おいこしちゃう。いや、まさか。
やっぱりまたおいこされて、ずーっとさきにすすんでいく。
豊橋いき新快速とすれちがいにやってきた回送電車とすれちがい。
東海道線からひだりにはなれていく。
さいしょの停車駅、東大垣(ひがしおおがき)はしましきのりばひだりがわに停車。東海道線でくるときに車窓にみたえきだけど、近代からとりのこされた空間だ。
東大垣をしゅっぱつ。築堤のうえ、架線のないきのまくらぎの単線を単行気動車でとことこあがっていく。あがったさきは、どいだけつかいふるしたかっていうぐらいのさびさびの、がっちりしたトラス橋。なんだかむねがぎゅーんってなる光景だ。
鉄橋をわたる。
わたりおえて、ひだりにゆみなりながら築堤をおりていく。
進行方向がきたむきにかわって、9時18分、ひだりかためんのりばの横屋(よこや)にとうちゃく。
のってきた列車をみおくり。
のりばにちいさなまちあいしつがあって、ひとやすみ。ちゃんときのベンチまである。駅名板をかくにん。つぎは「じゅうくじょう」か。いっしゅん、かんちがい。
旧揖斐川鉄橋をあるいてわたる
さて、横屋のえきから旧揖斐川鉄橋にいくだけど、みちをしらべてきてない。えきのきたがわがふみきりで、ほっからひがしにいったらいいのか、にしにいったらいいのか。ちょうど自転車でえきにやってきたおんなのひとがおって、きいてみると、「まずはにしにいって、左折して、右折していくと堤防道路にでれる」とのこと。礼をいって、あるきだす。
住宅街をいくとこで、ひろばでグランドゴルフ。すすんで、樽見鉄道の鉄橋が正面にみえてきたとこで、みずほバス古橋南バス停。コミュニティーバスにちがいないけど、こんなとこにもバスがはしっとるだ。
揖斐川東岸の堤防にあがったとこで、みぎ、かみに樽見鉄道の揖斐川鉄橋。いまあおいろの単行気動車でわたってきた鉄橋だ。
ひだり、しもに東海道線の新旧揖斐川鉄橋。現役の鉄橋のほうをちょうど、高山いきワイドビューひだがいくのがみえる。
堤防道路をみなみにあるいて、新旧揖斐川鉄橋のたもとにとうちゃく。てまえのちゃいろの鉄骨トラス橋が旧揖斐川鉄橋で、むこうのみどりいろの鉄骨トラス橋が現役の揖斐川鉄橋。
さあ、わたるぞ。いや、いりぐち部分の鉄骨のなんちゅうどぶといこと。
わたりはじめて、この鉄橋のしっかりしとることにおどろく。あるいてはしをわたるっていうと、ゆれたり、したにかわもがみえておそがかったりっていう先入観があっただけど、ほんなことはまったくなくてびくともせん。いや、年数がたっとるってっても、列車がとおるはしだっただでがんじょうであたりまえか。
バイクがおいこしていく。
ひだり、現役の鉄橋をにしいきに貨物列車がいく。
また、にしいきに313系ステンレス電車がいく。
みぎ45度、樽見鉄道の鉄橋のむこうにたっかいやま。あれが伊吹山か、あるいはまっとてまえのやまか。
ひだり、ひがしいきに313系ステンレス電車がいく。
はしのなかほどまでいったとこで、みぎ、かみに樽見鉄道の鉄橋をみる。
ひだり、ひがしいきに313系ステンレス電車がいく。
また、ひがしいきに貨物列車がいく。いや、まったくあきることがない。
自転車がおいこしていく。
にしいきに313系ステンレス電車がいく。
また、自転車がおいこしていく。ぞんがい通行があるもんだ。
あ、樽見鉄道の列車だ。こんどは横屋のほうから樽見鉄道のあおい列車が鉄橋にはいってくる。
とことこすすんで鉄橋のまんなかまでいく。
やっとわたりおえて、つぎの東大垣にむかっていく。
じぶんも旧揖斐川鉄橋をあるいてわたりおえたとこで、わきに説明がきのかんばんがあって、よんでみる。1887年にできたイギリス製の鉄橋で、くに指定重要文化財になっとるとのこと。東海道線の全通が1889年だでほの2年まえのことだ。また、1908年の複線化にともなって廃止されて道路橋に転用。1988年に大垣市へ移管されたとのこと。なるほど。
堤防をにしにおりていかあかなっておもったとこで、また、樽見鉄道のあおい列車。こんどは東大垣のほうから鉄橋にはいってくる。
ひがしにわたっていくのをみおくり。
まあいっかい旧揖斐川鉄橋をみおさめて、堤防をにしにおりていく。
東海道線の築堤にそってにしにあるいていったとこで、きたからみなみにぬけるめがねばしを発見。ひだりが用水のとおるトンネルで、みぎがひとのとおるトンネル。
内壁にアーチ状にレンガばりになっとって、とちゅうとちゅうにレールをアーチ状にまげたほねぐみがある。めがねばしのなまえは宮東鉄橋。ひとからみたらトンネルだけど、鉄道からみたら鉄橋なだ。みなみにぬけて、また築堤にそってひがしにあるいていく。
いぬ2ひきをつれたおんなのひとがやってきて、だめもとでバスがないかきいてみる。こっからみなみのほうにいったとこにバス路線があるにはあるけど、本数もないで大垣のえきまででもあるいていったほうがはやいとのこたえ。
またにしにあるいていったとこで、みなみからきたにぬけるトンネルを発見。トンネルのなまえは甲大門鉄橋で、内壁はやっぱりアーチ状にレンガばりになっとる。直角じゃなくてみぎななめにぬけていくトンネルなだけど、むづかしいでいりぐちのとこの処理もうまくやってあるのに感心。
甲大門鉄橋をぬけたとこからほのままきたにすすんで、樽見鉄道もきたにくぐる。ほっからにしにあるいて東大垣のえきのてまえに喫茶店を発見。ここでひとやすみできるってよろこんだのもぬかよろこび。やすみだ。あるいは廃業しとるのかもしれん。
東大垣のえきにはいって、樽見いきふつうの単行気動車がでていくのをみおくり。あおい列車が、あおいそらにむかっていく。列車番号はハイモ295-516で、いきにのったのはべつの列車だ。
ほんとは大垣いきふつうがあやいいだけど、まんだ1時間ちかくまたにゃいかんくて、あきらめて大垣のえきにむけてにしにあるきだす。
あるきにあるく。だいぶいって、まあはい東海道線も樽見鉄道も合流しとるとこで西宿鉄橋をみなみにくぐる。また、線路のみなみをにしにあるいていく。
11時6分、コロナのゆにとうちゃく。でっかいかんばんがみえて、ひとふろあびることにしただ。これは好都合。いや、あせだくになっとっただけに、じつにさっぱりした。
さらに好都合なことにシャトルバスまであって、大垣コロナから大垣えきまえまでおくってもらう。
さて、ひるめしだ。えきまえどおりにしがわの歩道をみなみにあるいていくけど、めしやがみつからん。そもそもひとどおりもない。こんなはばのひろいアーケードつき、タイルばりのりっぱな歩道なのに、かなしいことにひとがあるいとらんだ。
OK銀行本店の17階だてビルがおおきくみえてきたとこで、おりかえしひがしがわの歩道をきたにあるいていくけど、やっぱりめしやがみつからん。
ところで、よこみちにとんかつのみせ宝亭を発見。みせにはいって、とんてき定食を注文。いや~、まんぞく、まんぞく。
えきにもどって、かえりの電車にのる。
(さんこう)
- 乗車記録 - 2021年10月じゅうよっか、もくようび、平日
- 旧揖斐川鉄橋 - 説明がき
- くに指定重要文化財(建造物)=旧揖斐川橋梁
- 旧揖斐川橋梁は橋長325.1メートル、ピン結合構造をもつ200フィートの錬鉄製5連ダブルワーレントラス橋梁です。東海道線の岐阜大垣間の建設にともなって揖斐川を渡河するために架設され、1887年に供用開始されました。イギリス人鉄道技師ポーナルが設計し、イギリスのザ・パテント・アンド・アクスルトゥリー社で製造されました。
- 1908年の複線化にともない廃止されたあとに道路橋に転用され、1988年に大垣市へ移管されました。現在でもほぼ当時の原型をたもっており、じもとの生活道路としてしたしまれております。にほんでさいしょに完成した幹線鉄道である東海道線において、もっとも高度な技術を駆使して建設された大規模トラス橋のひとつで、かつゆいつ原位置に現存する遺構としてたいへん貴重なものです。
(大垣市教育委員会)
- 築堤のうえ…|iwase.akihiko|インスタグラム|2021年10月16日
- 築堤のうえ、架線のないきのまくらぎの単線を単行気動車でとことこあがっていく。あがったさきは、どいだけつかいふるしたかっていうぐらいのさびさびの、がっちりしたトラス橋。なんだかむねがぎゅーんってなる光景だ。
- 近江長岡から東海道線旧線あとをたずねて - 2021年10月いつか - あきひこゆめてつどう|2021/10/15
- 東海道線旧揖斐川鉄橋…|iwase.akihiko|インスタグラム|2021年10月14日
- あ、十九条か。|iwase.akihiko|インスタグラム|2021年10月14日
- 秘境、温泉、うまい! - 樽見鉄道ひとりたび - あきひこゆめてつどう|2019/03/11 〔ついか〕
- 2019年3月ついたち、樽見鉄道(たるみてつどう)ひとりたびをしてきた。終点の樽見までいったのは8年ぶり2回めのことになるだけど、こんかいは、樽見からあしをのばして温泉につかったり、かえりに谷汲口(たにぐみぐち)でとちゅう下車して観光したりして、たのしんできた。ほいからこれがいちばんだいじなとこなだけど、ぜんかいはうすずみざくら見物の乗客で列車が大混雑になっちゃってしっかりたしかめることのできんかった、神海(こうみ)から樽見までの秘境区間に布設されとる新世代の線路のすばらしさもぞんぶんにあじわうことができた。
- 方向幕の表示が大垣いきにかわったとこで、列車にのりこむ。車両は2005年新潟トランシス製のハイモ295-516で、座席はベンチシートにぬのカーテンがついとる。11時57分、樽見をしゅっぱつ。のっとるのは夫婦づれがひとくみと筆者の3人。夫婦づれもうすずみ温泉からバスにのって、この列車にのりかえてきとる。
- 大垣からかえる - 2021年10月じゅうよっか - あきひこゆめてつどう|2021/10/23
- 旧揖斐川鉄橋(きゅういびがわてっきょう)をあるきおわって、かえりの電車。