西三河南部の名鉄西尾線沿線にくらすじぶんにとっては、西三河中部の岡崎から北上して豊田までいって、さらに北上して西三河から尾張にはいって、瀬戸、高蔵寺(こうぞうじ)までいく愛知環状鉄道はあんまりなじみがないだけど、さいきん「西三河の鉄道のうつりかわり」っていう連載記事をけいさいするなかに、あたりまえではあるだけどこの鉄道もとりあげており、せっかくだでよりみぢかにかんじれる鉄道にしたいなっておもって、きょう2017年9月25日、ほの全線45.3キロにのってきた。以下にほのようすを紹介する。
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岡崎から新豊田まで
古井から西尾線でしんあんじょうまで、ほっから名古屋本線で東岡崎までと電車をのりついで、さらにほっから名鉄バスにのりかえて愛知環状鉄道の起点、岡崎にとうちゃく。このめんどくささでもわかるように、この鉄道はじぶんにとってえんどおい。トイカやマナカやつかえんくて、新豊田まで500円のきっぷをかって、橋上かいさつからホームにおりる。東海道線のホームが2面4線なのにたいして、愛知環状鉄道のホームは1面1線だけ。しかも東海道線とは線路がつながっとらんくて、まるでままこだ。すぐに電車ははいってきた。いきさきは高蔵寺で車両はモリコロ電車。2005年愛・地球博の観客輸送にこの鉄道がかつやくしたこともあって、ほのときのマスコットだったモリコロを想像させるえがらをもちいた電車をはしらせとるだ。編成数は2両かっておもったら、2両を2本連結した4両編成だ。種別はふつう。愛知環状鉄道に特急や急行はなく、ぜんぶふつうだ。
9時4分、岡崎をしゅっぱつ。きたにすすむ。乗客はボックス席に半分ぐらい。しばらく東海道線のみぎを平行したあと、みぎにわかれる。東海道線をひだりからくぐってきた線と合流して、複線になる。ひだりからきた線は将来のためのもんか。愛知環状鉄道は全線で複線用地が確保してあるだけど、じっさいに線路が2本ひいてあるとこはすくない。
みぎの線からひだりの線にうつって、さいしょの停車駅、六名(むつな)。ここをでて、すぐに単線になる。
しばらくいって、複線になる。
名鉄名古屋本線とまじわる中岡崎(なかおかざき)。そこそこのってくる。しゅっぱつするとこで、はんたい電車とすれちがい。
(7) 高蔵寺いきふつう - 中岡崎、(8) (すれちがい)
複線のまますすんで、北岡崎(きたおかざき)。のってくるのはぱらぱら。ここをでて、すぐに単線になる。
大門(だいもん)。まあ1線ひかれるべきとこをつぶしてホームにしちゃっとる。
矢作川(やはぎがわ)をわたる。
2面4線の北野桝塚(きたのますづか)にとうちゃく。愛知環状鉄道の前身、国鉄岡多線(おかたせん)が貨物線としてさいしょに開業させたのが、岡崎からここまでの区間だ。ここで運転士さんが交代。
(13) 高蔵寺いきふつう - 北野桝塚てまえ、(14)、(15) 北野桝塚
はんたい電車とすれちがいながら、北野桝塚をしゅっぱつ。また複線になって、ひだりに車両基地をみてすすんでいく。
(16) 高蔵寺いきふつう - 北野桝塚(すれちがい)、(17) 北野桝塚すぎ〔車両基地〕
つぎのえきまでのあいだで、また、はんたい電車とすれちがい。いや、ほれにしても、おそいこと。北野桝塚までも最高速はせいぜい80キロで、おっそいな~っておもっとっただけど、このえきかんはさらにのろのろで、たったの60キロしかでとらん。基本的にふみきりのない全線高架で線形もいいこの路線なら、120キロ、130キロではしってもおかしくないのに。
三河上郷(みかわかみごう)。こっからからまた単線になる。車内はたちきゃくもおるぐらいで、全員すわると満席ぐらいにふえた。
地平におりて単線のまま永覚(えかく)にとうちゃく。まわりはたんぼだ。
トンネルをくぐる。
トンネルをでてすぐに末野原(すえのはら)。はんたい電車といきちがい。ここをでて、すぐ単線にもどる。
(22) 高蔵寺いきふつう - 末野原てまえ、(23) 末野原(すれちがい)
末野原をでてちょっとして、高架になる。車内は満席以上。たちきゃくもふえた。
単線のまま、しましきホームの三河豊田(みかわとよだ)にとうちゃく。すぐとなりはトヨタ自動車の本社だ。こっから新豊田(しんとよだ)までは複線になる。
(25) 高蔵寺いきふつう - 三河豊田てまえ、(26) 三河豊田、(27) 三河豊田しゅっぱつ
線路が高架になる。
新上挙母(しんうわごろも)にとうちゃく。
はんたい電車とすれちがい。
(30) 高蔵寺いきふつう - 新上挙母-新豊田間(すれちがい)
左右にビルがふえてくる。
9時36分、新豊田にとうちゃく。岡崎からここ新豊田まで19.5km、32分、36.6km/h。このめぐまれた鉄道設備にして表定速度が30キロ台でしかないとは。単線、複線はややっこしかったけど、けっきょく複線だったのは、六名と中岡崎のとちゅうから北岡崎まで、北野桝塚から三河上郷まで、三河豊田から新豊田までのみっつの区間だった。
(32) 高蔵寺いきふつう - 新豊田、(33) 新豊田 - 高蔵寺いきふつう
ついた電車からはいっせいにひとがおりていく。岡崎がわより豊田がわのほうに利用がおおいだ。筆者もかいさつをでて、いっぷく。
新豊田から高蔵寺まで
新豊田のえきにもどる。コンコースに「公共交通情報」っていう案内板がある。豊田市が設置した「のりかえ情報案内板」で、名鉄三河線へののりかえ時刻なんかを案内するもんだ。豊田市はクルマのまちではあるけど、このように公共交通にもちからをいれとる。
高蔵寺まで600円のきっぷをかって、かいさつをはいる。「ICカードはエリア外でご利用になれません」とホームに電光表示。岡崎方面ホームはなんにんかひとがまっとるだけど、高蔵寺方面ホームは数人しかおらん。高蔵寺いきふつうがはいってきて、これにのる。のっとるのはボックス席に半分ていどだ。この車両もやっぱり2両を2本連結した4両編成なだけど、どういうわけか車掌さんが2両めのうしろのとこにのっとる。運転士さんのうしろと運転室なかとびらにブラインドがおりとるのがふしぎだ。ここまでのってきた電車はこんなことはなかった。3分まって、10時37分にしゅっぱつ。こっからまた単線になる。
えきかんでトンネルをくぐって、愛環梅坪(あいかんうめつぼ)にとうちゃく。むこうに、この線をこえていく線が名鉄豊田線だ。豊田市から赤池(あかいけ)までいって、地下鉄鶴舞線(つるまいせん)につながる。
でっかいしましきホームの四郷(しごう)にとうちゃく。いきちがいのはんたい電車がはいってくるのをまって、しゅっぱつ。2両編成だ。
(38) 高蔵寺いきふつう - 四郷てまえ、(39) 四郷、(40) (いきちがい)
えきかんでスラブ軌道のとこがあって、ここだけは速度感がある。ふつうのバラスト軌道みたいにじゃりいしをしきつめた軌道じゃなくて、コンクリート路盤にレールをじかづけしたみたいなのがスラブ軌道だ。「中京大学豊田学舎はつぎの貝津(かいづ)でおおりください」の車内放送がはいって、貝津にとうちゃく。
「豊田大谷高校はつぎの保見(ほみ)でおおりください」の車内放送がはいって、保見にとうちゃく。ここもいきちがいのできる相対式ホームのえきだけど、いきちがいなくしゅっぱつ。
保見をでて、すぐにトンネルをくぐる。トンネル内だけスラブ軌道だ。トンネルをでると、左右はやま。スラブ軌道もちょこっとある。篠原(ささばら)にとうちゃく。2両編成のはんたい電車といきちがい。篠原のすぐむこうでトンネルをくぐる。やっぱりトンネル内はスラブ軌道だ。岡崎から新豊田までのあいだでスラブ軌道をみかけることはなかっただけど、新豊田から高蔵寺までのほうが12年あとに開業しとるだけに、こういうあたらしい設備があるのか。
(44) 高蔵寺いきふつう - 篠原てまえ、(45) 篠原(いきちがい)
また、ちょこっとスラブ軌道のとこがある。「つぎは八草(やくさ)。リニモはのりかえです。どこどこ大学と愛工大はおのりかえです」の車内放送がはいって、八草にとうちゃく。てまえの豊田よりには、はんたい線にひきあげ線があっただけど、愛・地球博の観客輸送のときにつかった設備か。案内のあったとおり、ここ八草ではそこそこのひとがおりて、そこそこのひとがのってくる。やっぱり学生がおおかったっておもうけど、リニモとののりかええきとして機能しとるみたいだ。
八草をでてすぐにながいトンネルにはいる。やっぱりトンネル内はスラブ軌道だ。トンネルをでるとひだり曲線をまがって、山口(やまぐち)にとうちゃく。はんたい電車といきちがい。
山口をでたへんで乗客はだいぶへっとって、1両めで4人しかのっとらん。電車はまた、やけにゆっくりすすむ。また、はんたい線にひきあげ線があらわれて、しましきホームの瀬戸口(せとぐち)にとうちゃく。いきちがいはなし。
瀬戸口をでてすぐにちょこっとスラブ軌道がある。また、スラブ軌道のトンネルをくぐる。相対式ホームの瀬戸市(せとし)にとうちゃく。4両編成のはんたい電車といきちがい。えきの左右にまちがみえる。新豊田をでてからはじめてのまちだ。ここは名鉄瀬戸線とまじわるえきなだけど、やまをこえてまちについたってかんじがする。
瀬戸市(せとし)から複線になってすすむ。また、スラブ軌道のトンネルをくぐる。そうとうながいトンネルで、でてすぐに中水野(なかみずの)となる。
中水野をでて、すぐにスラブ軌道のトンネルにはいる。トンネル内でえらい速度をあげる。これまでにない速度だ。これでこそだ。トンネルをでてすぐにはしをわたる。ちょこっとスラブ軌道でいって、またバラスト軌道にもどる。ひだりにぐいーんってまがりながら高架をおりて、中央線と合流。
地平におりて、高蔵寺にとうちゃく。新豊田からここ高蔵寺まで25.8km、36分、43.0km/h。さすがに岡崎から新豊田までの区間よりは表定速度ははやいけど、40キロだいじゃあやっぱり不満だ。ついたのはいちばんひだりの1番のりばで、のってきた電車は「北野桝塚のりかえ岡崎いきふつう」になって、おりかえす。
(52) 高蔵寺いきふつう - 高蔵寺、(53) 高蔵寺 - 北野桝塚のりかえ岡崎いきふつう
おりかえす電車をみおくり、おんなじホームとなりの2番のりばにやってきた名古屋いきふつうにのって、愛知環状鉄道のたびをおえる。
(54) 高蔵寺 - 北野桝塚のりかえ岡崎いきふつう、(55) 名古屋いきふつう
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- 乗車記録 - 2017年9月25日、げつようび、平日
(さんこう)
- 西三河の鉄道のうつりかわり20回め=愛知環状鉄道の延伸 - あきひこゆめてつどう|2017/09/20
- 西三河の鉄道のうつりかわり18回め=愛知環状鉄道の開業 - あきひこゆめてつどう|2017/09/18
- 1976年4月26日、岡崎-新豊田(しんとよだ)間で旅客営業が開始になる。岡崎と豊田っていう西三河で1位、2位の都市をむすぶ鉄道は、この3年まえに名鉄挙母線(ころもせん)が廃止になったとこだけど、国鉄の岡多線(おかたせん)がこれを復活させることになった。1970年にトヨタ自動車の自動車輸送を目的に、貨物線として岡多線の岡崎-北野桝塚(きたのますづか)間が開業して、1976年、新豊田までの延伸にあわせて、旅客営業もおこなうようになったもんだ。
- 経路は、挙母線のときにくらべて、豊田市内をずっとおおくとおる。また、挙母線が岡崎市内線とつながって、岡崎の都心である康生(こうせい)や東岡崎(ひがしおかざき)にいけたのにたいして、岡多線は都心をにしにはずれたとこをとおる。
- 愛知環状鉄道 乗車記 - あきひこゆめてつどう|2008/08/25
- のりかえ情報案内板 〜豊田市駅〜 - あきひこゆめてつどう|2008/08/07
- 豊田市 「エコ通勤」 (かめぞう) - あきひこゆめてつどう|2008/07/06